【車-カーケア】エンジンクーラント液交換の必要性と強化剤の添加

エンジンクーラント液交換の必要性と強化剤の効果と添加方法

車検時にエンジンクーラント液(冷却水)は毎回交換していますでしょうか?クーラント液の重要性やその種類、交換の必要性や強化剤の効果などについてまとめました。下記リンクにて強化剤を添加する動画も公開していますので、合わせてご参考にしてみてください。【車-カーケア】#13 エンジンクーラント液(冷却水)に強化剤を添加する-古河薬品工業製 クーラントリカバリー

1.エンジンクーラント液(冷却水)の重要性

車のエンジンは燃焼機関なので熱を持ちます。その熱を冷却するのがエンジンクーラント液(冷却水)です。以前は空気で熱を冷却する「空冷式」のエンジンも存在しておりましたが、現在の乗用車はほぼほぼクーラント液で冷やす「水冷式」になっているようです。

エンジンを冷やすクーラント液は車にとって非常に重要です

エンジンから熱を奪ったクーラント液は車の前部に設置されたラジエーターで冷やされ(放熱し)再びエンジンに戻ってエンジンを冷却します。エンジンが熱を持ちすぎると、エンジンがオーバーヒートして車が動かなくなりますので、エンジンを冷やすクーラント液は車にとって非常に重要な役割を担っています。

2.クーラント液の成分・種類は?

クーラント液は、気温が下がる冬場でも凍結せず、長期間使用してもエンジン内部に錆や腐食を発生させない液体である必要があります。そのため、凍りづらい特性があるグリコール系溶媒に防錆剤などの添加剤を加えた液体がエンジンの冷却水として用いられます。

エンジンクーラント液の種類は国産車では4色でLLCとスーパーLLCがあります

国産車に採用されているクーラント液は、赤・緑・青・ピンクの4色です。

赤・緑のクーラント液は主成分がエチレングリコールで、耐用年数は約2〜3年です。それまで採用されていたクーラント液と比較すると長寿命となるため「LLC(ロング・ライフ・クーラント)」と呼ばれています。(全然”ロング”ではないですが。。。)

青・ピンクのクーラント液は主成分がプロピレングリコールで耐用年数は7〜10年と言われています。交換不要の「スーパーLLC」と呼ばれて、最近の車に採用されているようです。

上記以外には、ディーゼル用LLCや輸入車用LLC、競技用LLCなどがあります。これらは色や成分内容が異なる可能性があり個別の確認が必要です。

3.クーラント液は車検ごとに交換が必要か?

「LLC」に関しては車検ごとの交換を勧めらます。なので、皆さんなんの疑問もなく車検時に交換していると思いますが、「LLC」の耐用年数は2~3年です。走行距離などが多めの車は2年ごとに交換した方がいいのでしょうが、それほど乗られていない車なら、耐用年数が3年なのですから、車検2回に1回くらいの交換でいいのでは?と思っています。(私見です。)

ただし、クーラント液の性能は少なからず劣化していると思いますので、下記のWAKO’Sのクーラントブースターなどを投入すると安心ですね。(クーラント液を交換するよりは安く済むと思います。)

「スーパーLLC」に関しては、耐用年数が7~10年なので、車検ごとの交換は不要です。必要に応じて、上記のクーラントブースターを飲ませておけば、更に安心です。

4.フォルクスワーゲンのクーラント液は?

私が所有しているフォルクスワーゲン(ゴルフⅦ&ティグアン)のクーラント液は「スーパーLLC」で色はピンクです。なので、今年の4月に車検を受けたゴルフⅦもクーラント液の交換は提案されませんでした。ただし、高額な見積もりを出して来たガソリンスタンドの車検屋さんからはクーラントブースターの投入を提案されましたけど。(車検の様子は【検証】車検をお安く受ける方法-相見積もりで車検業者を比較!でまとめていますのでご参考にしてみてください。)

ただ、車検時にクーラントブースターの提案がなかった私のゴルフですが、実際には車検を受ける前に”DIYで”下記の強化剤を投入しています。

上記は3項で紹介したWAKO’Sさんのクーラントブースターと同じような強化剤ですが、WAKO’S品と比較するとこちらの方がお値段が安くてお得です。しかも、パッケージデザインが似ているのには理由があって…古河薬品工業さんはWAKO’Sさんから委託されて、OEMでクーラントブースターを製造していると噂されているんです。であれば、成分などは全く同じで、違いは「品質を保証する会社」のみということになります。右近次的にはクーラントリカバリーを選択しない理由が見つからないですね。(おススメです)

5.エンジンクーラント液強化剤の使用方法

続いて、クーラント液強化剤の使用方法を紹介します。ちなみに、私の場合はクーラント液のリザーバータンクに強化剤を投入しています。当然ながら、ラジエーター部に投入した方が効果が早く出るみたいですが、リザーバータンクへの投入でも2週間くらいで完全に混ざり合うようです。急いで効果を出さなくてもいい場合は、リザーバータンクへの投入の方がリスクが少ないと思います。

エンジンクーラント液のリザーバータンクには適量を示す目盛りがついている

まずは、クーラント液のリザーバータンクの場所を確認し、水平な場所でその量を確認します。タンクの側面に適量を表示する目盛りが書かれていますので、それを見て現状がどのくらいか?確認します。

なお、クーラント液の確認はエンジンが冷えた状態でないと正確な量がわからないようなので、必ずエンジンが冷えた状態で確認を行ってください。

量が確認出来たらリザーバータンクのキャップを開けていきますが、こちらもクーラント液の温度が高い状態でキャップを開けると、クーラント液が飛びだして危険みたいです。必ずエンジンが冷えた状態で行ってください。

また、エンジンが冷えた状態でもタンク内部に多少の圧力がかかっていると思いますので、キャップはいきなり全開にせずに、圧が抜けるのを確認しながら徐々に緩めていくのが良いと思います。(キャップを緩めると”シュー”っと圧が抜ける音がします。)

エンジンクーラント液強化剤を投入する前に投入する分のクーラント液を抜き取ります

キャップが開いたら、強化剤を投入する分だけクーラント液を抜いていきます。私はアクアリウム用のスポイトを使用して少しずつ抜き取りました。

なお、投入するクーラントリカバリーの容量は300mlです。リザーバータンクの断面積が良くわからないので、クーラント液をどのくらい抜けばいいのか?分かりにくいですが、ゴルフの場合はMINラインより下まで結構大胆に抜いてしまっても全く問題ありませんでした。

なお、このクーラント液は有毒みたいなので、抜き取った分は触ったりこぼしたりしないように注意して、袋に入れた紙などに吸わせて捨てちゃってください。

エンジンクーラント液を必要な分だけ抜き取ったらクーラント液強化剤を投入します

クーラント液が抜けたらクーラント液強化剤を1本すべて飲み込ませます。

すべて投入が出来たらキャップを締めて作業完了です。

強化剤投入の効果は、本来ラジエーター液がもっている防錆・消泡・凍結防止効果などの復活です。ラジエータ液がさびなどで茶色く濁っているようだと、強化剤の効果は薄れてしまう可能性がありますが、透明で綺麗な状態なのであれば2年の経過で劣化した分くらいは復活させてくれるはずです!(そして、前述のとおり、2週間ほどで既存のクーラント液と完全に混ざり合います。)

・クーラント液の交換と強化剤の添加について

エンジンクーラント液は非常に重要なものではありますが、交換した時の手間などを考えると、車検ごとに毎回交換するよりは、液が汚れるまでは強化剤で復活させて使い続ける感じで十分な気がします。ぶっちゃけ、夏場に「最近、クーラント液の温度が高くなりがちだなぁ」などと実感できてから交換する感じで十分じゃないですかね。(思いっきり私見ですが。)ブレーキオイルなどの性能劣化は車を乗っていても実感できませんが、クーラント液には温度計がついているので、劣化の状況はなんとなくわかるような気がするので。

なお、車検の検査項目にクーラント液関係のチェック項目はありません。交換するか?強化剤を添加するか?何もせずに様子を見るか?自己の判断で決定できる項目になります。

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