【DIY】屋外電源ケーブルの地中埋設工事-PF管コネクタの防水化

屋外電源ケーブルの地中埋設工事とPF管コネクタの防水化DIY

我が家の屋外ビオトープ用のソーラー発電システム。その配線が露出同然の配線となっていたのでPF管を使用したケーブルの地中埋設工事をDIYしました。スイッチボックスなどとの接続に使用するコネクタの防水化にもトライしています。下記リンクにて動画も公開していますので合わせてご参考にしてください。【DIY】#13 屋外の電源ケーブルを地中に配線する -PF管を地中に埋めて コネクタを防水仕様にDIY!

1.屋外ビオトープ用ソーラーシステムのケーブル配線

屋外ビオトープの電力供給源となるソーラーパネル

我が家の屋外ビオトープではタナゴやメダカなどを飼育していますが、ろ過や酸素供給をするためにはポンプなどの電気機器を稼働させないといけないため、ソーラーパネルとディープサイクルバッテリーなどを利用したソーラー発電システムを導入しています。(下記リンクの記事で紹介していますので詳細はそちらの記事を参照してください。【アクアリウム】ビオトープ用ソーラーパネル発電・蓄電システムアクアリウム】ビオトープ用ソーラーパネル蓄電システムの更新

メダカ用ビオトープは軒下に設置

バッテリーを格納したボックスは軒下に設置されていて、メダカ用のビオトープはその真下に位置しているため、接続している電源ケーブルは雨に濡れることはほぼありません。ケーブルも棚の裏側に配線されているので、UV劣化もほとんど発生していない状態です。

タナゴ用ビオトープには屋根がない

しかしながら、タナゴを飼育しているビオトープは、バッテリーボックスから少し離れた場所に設置されていて、上部に雨を避けるような屋根もないので、配線されているケーブルも雨やUVにさらされています。

露出状態に近いタナゴ用ビオトープの電源ケーブル

一応、ケーブルを少しでも保護しようとケーブルにカバーを被せてはいますが、防水性のあるカバーではありませんし、ところどころカバーされていない部分もあるので、ケーブルがしっかり保護出来ているとは言い難い状況ですね。

そこで今回はこのタナゴ用ビオトープに配線されている電源ケーブルを雨やUVから保護出来る構造に改善します。

2.屋外電源ケーブルの保護 -PF管による地中埋設

各ご家庭で、母屋から離れた場所に設置されているガーデンライトなどには、どのように電力が供給されているでしょうか?最近ではソーラーパネルを使用したガーデンライトも増えていますが、玄関などに設置している夜間に点けっぱなしにすることが多いライトには母屋から電源ケーブルが接続されていることが多いはずです。

ライトまでのケーブル配線方法ですが、屋根がある部分のライトでは、壁などをつたって露出配線されているものもあると思いますが、基本的には地中にケーブルを埋設してライトに電力を供給しています。

合成樹脂製可とう電線管 PF管 10m

どのようにケーブルを地中に配線しているか?ですが、VVFケーブルなどと呼ばれる配線保護がしっかりしているケーブルでは地中に直接埋めることも出来ますが、基本的には「合成樹脂製可とう電線管(PF管)」と呼ばれるプラスチック製のチューブを地中に埋設して、その中にケーブルを配線しています。

今回はこのPF管を地中に埋設して、タナゴビオトープまでのケーブルを保護するDIYを実施します。

3.PF管とスイッチボックスなどの接続

まず、準備するPF管ですが、内径16mm(外径23mm)の下記のPF管を購入しました。

ボックスと接続するコネクタは、電気工事士実技試験で練習用キットに同梱されていた非防水のコネクタを使用します。改めて購入するなら下記のものを購入する感じですかね。パッキンが付属された防水タイプも販売されていますが、価格が飛躍的に高くなるので今回は汎用のパッキンを使用して通常タイプを防水化していきます。

4.汎用パッキンを使用したPF管コネクタの防水化

前述のとおり、今回は通常タイプのPF管コネクタを汎用のパッキンを使用して防水タイプのコネクタに改造します。

PF管先端の溝にOリングを装着してコネクタを防水化

まずはPF管とPF管コネクタとの接続部分の防水ですが、PF管先端の溝にOリングを装着して防水化します。PF管の寸法は、外径Φ23mm(内径Φ16mm)で、溝部の外径は実測でΦ18.5mm程度です。よって、溝部の段差は、(23-18.5)÷2=2.25mmということになりますので、Oリングは、「内径23mm以下、太さ2.25mm以上」のものを購入すれば、つぶし量が確保できて防水化できそうです。ただし、溝の幅が実測で1.65mmしかないので、Oリングを装着する部分の溝幅は、Oリングが奥まで入るよう広げる必要がありそうです。

上記の検討結果から、購入したOリングは下記です。内径17.8、太さ2.4mmのものを購入しました。

まずはそのままの状態でPF管にOリングを嵌めてコネクタに嵌合してみましたが…やはりOリングが溝の奥まで入らず、Oリングのでっぱり量が大き過ぎてコネクタが嵌合しませんでした。やはりPF管の溝幅を広げる加工が必須のようです。

PF管先端の溝にOリングを装着してコネクタを防水化

そこで、カッターとやすりを駆使して溝幅を広げる加工を行いました。PF管は可とう性がありますが、想像していたよりもコシがあって曲がらないので、長さのあるPF管の全周を加工するのは結構大変でしたが、何とか溝幅が2mm程度になるまで広げることができました。

溝幅2mmの状態でOリングを装着し、コネクタを挿入してみると、Oリングがない状態のようにすんなりとは入りませんが、斜めにこじったりコネクタを回転させたりしながら挿入することで、なんとかコネクタに挿入することができました。嵌合した状態でのOリングのズレもなさそうなので、防水性はこれで確保できると思います。

PF管の反対側の端面にも同じように溝幅を広げる加工を実施し、コネクタを嵌合しました。

ネジ部にパッキンを装着してPF管コネクタを防水化

続いて、ボックスとコネクタの接続部の防水です。こちらはコネクタとボックスの間にパッキンを嵌めこんで、樹脂ナットで締め付けるだけです。

パッキンは下記のものを購入しました、サイズは、外径34mm、内径26mm、厚み2.0mmのものです。

コネクタに装着して確認した結果は外径としてはピッタリです。ただし、内径が少し大きくてネジ部との間に遊びがありますので、セット時にコネクタ中心とパッキン中心がズレないように位置決めする必要がありそうです。

5.スイッチボックス(ビオトープ側)とPF管の接続

部材の準備と加工が完了したので、ビオトープ側のスイッチボックスとPF管を接続していきます。

スイッチボックスにPF管コネクタを接続

まず、スイッチボックスの配線出入り口に装着されているゴム製のブッシングを外し、PF管コネクタを取り付けます。今までは、スイッチボックスに水が侵入しても、その水がボックス外に出るように、ボックスの下側からケーブルを接続していましたが、今回はスイッチボックスから、PF管内部に水が入って行かないよう、側面からの接続としました。

接続する位置が決まったら、コネクタのネジ部にパッキンを装着し、スイッチボックスにネジ部を挿入して固定します。前述したように、ネジ部とパッキンに遊びがあるので、それぞれの中心がズレないよう注意してて位置決めします。

スイッチボックスにPF管コネクタを接続し樹脂ナットで固定

コネクタの固定位置が決まったら、コネクタの樹脂ナットをスイッチボックスの内側から嵌めて締めこんで固定します。パッキンがズレていないことを確認出来たら接続完了です。

6.PF管の埋設

スイッチボックスにPF管コネクタを接続し、電源ケーブルを接続

PF管の片側がボックスに接続出来たら、PF管を地中に埋設していきますが、埋設した状態だとPF管に曲げが発生するため、PF管の中にケーブルを挿入する作業の難易度があがります。なので、PF管を埋設する前に、PF管を出来るだけ真っすぐな状態にして、PF管内にケーブルを通しておきます。

ケーブルを通し終えたら、そのケーブルが抜けてしまわないよう、PF管を接続した側のケーブル先端は、接続端子に接続しちゃいます。

PF管の埋設位置を決める

ケーブルが通し終えたらいよいよPF管を埋設していきます。電気工事のルールとしては、地中から30cm以上で埋設するとされていますが、それは埋設状態で地上から荷重がかかった時にPF管にダメージがないように規定された寸法です。今回の埋設箇所は庭の隅っこで人が頻繁に踏むような場所ではなく、送り込む電気も12Vと低い電圧なので、軽く土がかぶって芝生が根付く程度の深さで埋設していきます。(育成中の芝生へのダメージを最小限としたいので、あまり深く掘りたくないという事情もあります)

まずはPF管を地上に這わせて埋める位置を決めます。今回は最短ルートでケーブルを通せるように芝生エリアの中心部を、2つの排水口の間を通る感じで埋設していくことにしました。

埋設位置が決まったら、穴を掘ってPF管を埋設していきます。今回は浅めに埋設することを決めているので、施工は簡単ですね。

PF管の地中への埋設完了

ただし、前述のとおり、想像していたよりもPF管のコシが強く曲がらないため、埋める際にもPF管を直角に曲げることができませんでした。直角に接続できるコネクタを追加で準備すれば完璧に直角曲げすることができますが、コネクタを配置すると接続点が増える分だけ浸水のリスクも増えます。よって、今回は埋設端部の曲げの角度にはこだわらずに埋設しました。埋設の両端は、後ほど”見た目の良いもの”で隠しておきます。^^

7.バッテリー格納ボックスとPF管の接続

埋設が完了したら、バッテリーを格納しているボックスにもPF管を接続していきます。

バッテリーボックスとPF管コネクタを接続し、ウォーターポンプフライヤーで樹脂ナットを締め付ける

まずは、接続位置を決めてボックスにドリルで穴を開けていきます。穴が開いたらスイッチボックスと接続した時と同じ要領で、パッキンを装着したコネクタのネジ部を穴に挿入し、ボックスの中から樹脂ナットで締め付けて固定します。

なお、今回は電気工事士試験用に購入したウォーターポンプフライヤーを使用して樹脂ナットを締め付けてみました。試験に必要と言われたので準備しましたが、きっとこの先、配管作業のDIYを実施することはあまりないため、こんな時にでも使わないと活躍するシーンがないと思われたので、強く締める必要のない箇所ですが、敢えて使用してみました。^^

PF管の接続が完了したら、ケーブルをボックス内のチャージコントローラ(青い機器)の出力端子に接続して施工完了です。スイッチを入れると、ビオトープのポンプがしっかり作動することが確認できました。(ケーブル接続状態も問題なしです。)

・電源ケーブル埋設工事を終えての感想

今回はほとんど露出した状態になっていた電源ケーブルを保護するために、PF管を使用したケーブル埋設工事を施工しました。防水性が完璧か?はわかりませんが、少なくとも以前よりはケーブルを保護できる構造になったと思います。

ソーラー電源システムのバッテリーに接続されたヒューズ

リスクとしては、やはりPF管の防水が完璧か?ですが、埋設した状態では、埋設部分に水の侵入がないか?は確認できません。我が家の回路では、バッテリーの”+”端子側に”ヒューズ”を設置しているので、過電流が流れた際には”ヒューズ”が切れて回路を保護する構成になっています。よって、万が一PF管の中に水が侵入してその中でショートが発生しても大きな問題は発生しない構成になっています。電気を扱う以上、その辺の危機管理はしっかり考慮しておく必要がありますね。^^

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)