【DIY】異音がうるさいトイレの換気扇を交換する -パイプファン

トイレ換気扇をPanasonic製FY-08PD9DにDIY交換

お家も築年数が10年を超えるといろいろなメンテナンスが必要になります。今回はトイレ用換気扇(パイプファン)の動作音が看過できないレベルの異音を発するようになったため、DIYにてPanasonic製 FY-08PD9Dへの交換を実施しました。結果、動作音をかなり小さくすることが出来ましたので、その内容を紹介します。(一部、電気工事士の資格が必要な内容があります。)下記リンクにて動画も公開しておりますので、皆様のDIYの参考になれば嬉しいです。【DIY】トイレの換気扇を交換する ーFY-08PD9D

1.トイレ用換気扇の耳障りな異音

築年数が10年を超えた我が家ですが、トイレの換気扇が異音を発してうるさくなってきました。

設置されている換気扇は、壁を貫通する内径100mmパイプに、モータ直結の換気扇が取り付けられているMAX社製の換気扇”VF-H08E2”(写真)で、俗に”パイプファン”と呼ばれるものです。

定期的にフィルターを外して、羽根やパイプ内に溜まった大量のほこりなどを清掃したりしていますが、耳障りな動作音が全く治まりません。

もはや換気扇が悲鳴を上げているかの如く”キーン”という音を発し、風切り音も非常に耳障りなため、どのくらい効果があるか?はわかりませんが、最新の製品に交換してみることにしました。

2.換気扇の選定-Pnasonic製 ”FY-08PD9D”

まず、どの換気扇に交換するか?ですが、今回は騒音を小さくするのが目的なので、製品は信頼性の高い大手日本メーカー品で探します。

皆さんのレビューなどから吟味した結果、メーカをPanasonicさんと三菱電機さんに絞り、最終的にPanasonic製パイプファン”FY-08PD9D”(下記)を選択しました。

こちらの商品は内径100mm用パイプファンの連結端子タイプになります。我が家の現行品が壁面スイッチに連動する電源ケーブルを端子に直接接続するタイプでしたので、同タイプとなる”連結端子タイプ”を選択しました。(コンセントにプラグ接続されているご家庭では”プラグコード付きタイプ”を購入する必要があります。)

また、換気扇がOFFの時にシャッターが閉じる仕様の製品(ゴキブリなどが入って来れない)などもありますが、我が家のトイレは換気扇が「常時ON」なので、シャッターなしを選択しました。

3.換気扇(パイプファン)の交換作業

交換する新しい換気扇が入手出来たら、速やかに交換作業を実施していきます。

まずは、現状の換気扇を外していきます。本来であれば、対象部位のブレーカを落として作業するのが正しい施工方法ですが、我が家の換気扇はトイレ入り口の壁面スイッチでON/OFF出来る構成です。そのスイッチを”OFF”にしておけば通電しないので、その状態で作業します。(作業中にスイッチを”ON”にすると感電する恐れがあるので注意です。)

取り外し方法は、大抵のパイプファンでは格子状の表面カバーを取り外すことで、換気扇本体を壁面に固定しているネジが見えてくるはずです。そのネジをすべて外すことで、パイプから換気扇本体をまっすぐ引き抜くことができるようになります。

本体が引き抜けたら、電源ケーブルを端子から外して取り外し完了です。

早速、取り外した換気扇を確認してみると・・・100mm内径のパイプに対して、Φ70mmに迫るくらいのモータが配置されていることがわかりました。(寸法は測定していませんでしたが、モータ径はΦ65mmあるみたいです。)

パイプファンの断面構造は図のようになっているので、パイプ内に格納されるモータ径が大きいということは、換気する空気の通り道がそれだけ小さくなるということです。その狭い通り道にほこりが溜まれば、通り道は更に小さくなりますので…モータが悲鳴を上げてしまうのは当然の結果なのかもしれないですね。(頼むよMAXさん)

対して、今回設置するPanasonicさんのパイプファンはモータ径が45~50mm程度です。空気の通り道がかなり大きく確保できそうなので、風切り音に対してもかなりの効果が期待できそうです。(流石、信頼のPanasonicさんですね。)

トイレの換気扇を取り外した状態

また、写真は換気扇を取り外した壁側の状態ですが、内径100mmの塩ビパイプが壁を貫通していて、外壁側に雨除けのフードが取付けられているのが確認できます。(気になる点は後ほど…)

パイプの中をよく清掃し長年溜まったほこりを取り除いたら、新しい換気扇を取り付けるための準備をしていきます。

まずは電源ケーブルの壁からの引き出し口を施工指示通りに修正します。

現状は上写真のとおり、パイプの左下角からケーブルが引き出されていましたが、施工指示通りの壁面左上にドリルで穴をあけ、ケーブルを通し直します。

また、施工指示では壁内を通しているパイプを室内壁側にも出っ張らせて、壁(石膏ボード)とパイプの隙間がなくなるよう指示されていますが…現状の施工状態はパイプが壁に対して凹んでいる状態で、壁とパイプにはかなりの隙間があります。(現状と施工指示の状態を簡易的な断面図にすると図のとおりです。)

しかも、左下角にはケーブルを通していた大きな隙間が空いていますので、このままだと換気しようとした空気が壁面へ流れてしまう恐れがあります。(パイプファンを取り外した時に気になっていたのは、この隙間です。)

パイプファン取付個所に開いている隙間をアルミテープですべて塞ぐ

そこで、現状で発生している壁(石膏ボード)とパイプとの隙間はアルミテープですべて塞いで、写真のように対策していきます。(応急処置になりますが、パイプを伸ばすことはできないので仕方がないですね。)

また、今回の製品は換気扇本体を左右2本のネジで固定する仕様ですが、石膏ボードへの打ち込みではネジ強度が確保できません。対策として、ネジを打つ場所に石膏ボード用のアンカーを打ち込んで強度を確保します。(解り難いですが、上写真でも左右にアンカーを打ち込まれています)

Panasonic製パイプファンFY-08PD9Dのケーブル接続端子

本体を取付ける準備が完了したら、施工指示通りに電源ケーブル先端をVVFストリッパーなどで加工し、本体裏面の連結端子(写真)に接続していきます。

接続方法は、剥き出しにした銅線を端子に差し込むだけという簡単なものです。しかも、端子にプラスマイナスもありませんので、白・黒どちらのケーブルをどちら側の端子に挿しても大丈夫です。

ただ、極々簡単な施工になりますが、電源ケーブルの接続は専門の資格(電気工事士2種)が必要です。基本的には有資格者に依頼してください。(私はもちろん資格を所有しています)

また、何らかの理由で接続をやり直したい場合(連結端子からケーブルを抜きたい場合)は、上写真の連結端子の白い部位にマイナスドライバーなどを当てて押し込んだ状態でコードを引き抜けば、簡単に外すことが出来ます。(白い部位にマイナスドライバー用の溝があります。)

パイプにモータ部を収納し壁にネジ止めされたPanasonic製FY-08PD9D

接続が完了したら、ケーブルを施工指示通りに本体裏面にフォーミングして、モータ部分をパイプに挿入していくようにして換気扇をセットします。

セットした状態でスイッチをON/OFFにして動作を確認し、問題なく動作することが確認出来たらネジで壁に固定し、最後にカバーを被せたら施工は完了です。

問題の施工後の動作音は…今までと比較すると動作しているのがわからないくらいに静かです。風切り音的な不快な音も全くしません。施工も簡単で本体も安価なので、効果としては100点満点です♪(もっと早く取り換えておけばよかったです。)

・パイプファンを交換した感想

今回の換気扇交換の効果は想像を超えていました。動作音はかなり静かです。モータ効率(消費電流)もかなり改善されていると思われるので、技術の進歩を感じますね。(後日、同じように異音が発生していた我が家のもう一つのトイレに対しても、同様の交換を実施しました。)

モータ径が小さくて通気スペースが化k補出来ているPanasonic製FY-08PD9D

それと…やはり納得がいかないのは、100mmパイプにΦ65mmのモータを配置してしまう現行品(MAXさん)の設計です。(直径の2/3の流路がモーターで塞がれている計算になります。)

もし、このモータを使わざるを得ない状況なのだとしたら、私だったらパイプ径120mmくらいの前提で製品設計するだろうなと。

家の設備は10年以上も使うものなので、パイプ内には自然にほこりが溜まっていきます。この場合は、ほこりが溜まっても問題なく動作する前提で設計しないと不具合が出るのは当たり前です。(パイプ内を掃除する人が稀だという思想で設計すべきです。)

ちなみに、上写真は今回設置したPanasonic製品にて、換気扇の羽根を外した状態です。モータ径が小さいため、十分な空気の”通り道”(流路)が確保できており、多少のほこりが溜まっても問題ない設計です。素晴らしいですね。

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