我が家のキッチンの排水性が悪くなってきました。洗い物をするとシンクに水が溜まってしまいます。そこで今回は、キッチンの排水管を清掃して、排水性の悪化要因である”つまり”を解消していきます。排水管を屋外から高圧洗浄する方法、及び、シンク下の蛇腹配管を分解して洗浄する方法を紹介していますので、ご参考になれば幸いです。結果としては、排水性の問題は完全に解消されました!
1.排水性が悪化したキッチンの排水管
築18年経過した我が家ですが、最近、キッチンの排水性が悪くなってきました。
食器などを洗っていると、写真のとおりシンクに水が溜まっていきます。
基本的に、排水性に問題がなければ、通常使用でシンクに水が溜まることはありません。ここは、しっかり改善していかないといけない感じですね。
排水性が悪くなる要因としては、下水の匂いが生活空間に入ってくることを防ぐための「トラップ」(水を溜めておく箇所)が排水するルートに複数設置されているなど、構造上の問題が原因となることがあるようですが、以前の確認で、我が家がその「ダブルトラップ」状態になっていないことは確認済です。
そうなると原因はやはり、排水管のどこかが詰まり気味になっている可能性が高いです。そして、洗い物でシンクに水が溜まる状況から推測すると、流れを阻害している原因は、キッチンに近いエリアにある可能性が高いですが…その辺も探りながらつまりを解消していきます。
なお、写真のように(皿で蓋をして)シンクに水を強制的に数cm張って排水した時に、水が完全に流れ切る時間は現状で「20s」程です。
今回は、排水管の詰まりを解消して、その排水時間がどの程度改善されるか?を確認していきます。
そういえば、元々はシンクの排水口に蓋のようなゴムパーツがあったような気もしますが…その辺りは嫁さんが早々に撤去したのでしょうw
2.屋外側から排水管を高圧洗浄する
排水性が悪くなった我が家のキッチンですが、まずは、清掃が容易な屋外側から洗浄して詰まりを解消していきます。清掃方法は今では定番となった高圧洗浄です。
我が家には、写真のようなケルヒャーのK2シリーズと呼ばれる古い高圧洗浄機がありますので、それを使用して排水管を屋外側から洗浄していきます。
実は、3年以上前の2021年の夏に、洗面所の排水管からの匂いが気になり、屋外側から排水管を洗浄しました。その時の内容は過去記事、【DIY】排水管を高圧洗浄する -ケルヒャー用配管洗浄ホースにてまとめていますのでご参考にしていただければと思いますが、その際に購入して使用したのが、ケルヒャーのノズルガンに装着出来る下記の配管洗浄ホースです。
今回は、こちらを使用して、キッチンの排水管を清掃していきます。
ただ、3年前の清掃でも、キッチン排水管を屋外側から清掃しており、その時は、油汚れと思われるゴミがドバドバと出てくるのが確認できました。それからわずか3年で再び酷い詰まりが発生している可能性は低いと思いますが、屋外側からの清掃だけでつまりが解消できれば、かなり手間が減ります。(屋内に高圧洗浄機を持って行っての作業が大変なのでw)よって、ダメ元ではありますが、まずは屋外側から洗浄して効果を確認していきます。
配管洗浄ホースの先端形状は写真のとおりです。先端にバネが付いていて配管の曲がりに追従しやすい形状になっています。
写真は高圧洗浄機のスイッチを切った(圧力がかかっていない)状態で放水している状態になりますが、先端から出る水流は4本です。
先端から出ている1本の水流は、ホースが進んでいく前方向の汚れを除去する水流です。
そして、残り3本の水流は進行方向に対して斜め後方に放水されており、周辺の汚れを洗浄するとともに、先端を更に奥に送り出す推進力になるという理にかなった設計です。
配管洗浄のプロの方は、これよりも更に配管の曲がりに追従出来る「スズランノズル」と呼ばれるものを使用されているようですが、前回の清掃ではこちらの配管洗浄ホースで屋外側から7m程の範囲を洗浄することが出来ました。「スズランノズル」があれば”なお良い”でしょうが、我が家ではこちらの洗浄ホースで十分かもしれません。
洗浄方法は、写真のように、屋外の排水管の蓋を開けて、そこから横に接続されている排水管に洗浄ホースを挿入していくだけです。
写真には横からの排水管が全く映ってませんが、奥の3方向に配管が接続されていますので、キッチンから水を流して、キッチンの排水がどちらから流れてくるか?を確認し、その方向に配管洗浄ホースを挿入していきます。
洗浄ホースを奥まで挿入するコツは、ホースをただ奥に突っ込んでいくだけではなく、配管の中で先端が「配管の曲がり」にぶつかるのを感じたら、一旦ホースを引いて、勢いを付けた状態で今一度配管の曲がりにぶつけてやることです。そうすると、その勢いで先端のバネが曲がって、更に奥まで入りやすくなります。
そんな感じで、今回も屋外側から7m程の配管を洗浄出来ました。しかしながら、やはりわずか3年では汚れがそれほど溜まっていなかったようで…3年前のような油の塊のような汚れは、ほとんど出てきませんでした。
シンクに水を溜めた時の排水時間も洗浄前とほとんど変わりませんでしたので、この排水性の悪さを改善するには、やはりキッチン側の排水管を清掃する必要がありそうです。
3.キッチン側の排水管を清掃する
屋外側の排水管を屋外側から7mほど高圧洗浄しましたが、排水性はほとんど改善されませんでした。そこで今度は、キッチン側の排水管を清掃していきます。
シンクの下に隠れているキッチン側の配管構造は写真のとおりです。
上のシンクに接続されている大きなパーツが、排水トラップで、その下部が奥側にL字に曲がって蛇腹(ジャバラ)の排水管が接続されています。
構造的には、塩ビの配管に比べて蛇腹の径が一回り細くなっていますし、蛇腹の凸凹には汚れが溜まりやすくなっていますので…まあ、一目見た感じでこの蛇腹配管内に詰まりが発生している可能性が高いですね。
よって、今回はこの蛇腹配管を取り外してその内部を洗浄していきます。
蛇腹配管の取り外し方法は、配管の上側がプラスチック製の「袋ナット」で固定されているので、この袋ナットを外すことで取り外すことができます。(接続部分にゴム製のパッキンが配置されていて、袋ナットで潰す設計になっています。)
なお、この「袋ナット」のネジ山が結構傷みやすいとのことなので、着脱する際にはネジ山が痛まないよう、慎重に着脱した方がいいみたいです。(前に観た動画でプロの方が、そうおっしゃってました)
なので、私も少々ビビりながら「袋ナット」を取り外しましたが、我が家の「袋ナット」はかなりスムーズに着脱することが出来ました。
蛇腹配管の下側は、写真のようにゴム部品を取り付けた先端が、塩ビ配管に挿入されているだけでした。ナットのような固定部品はないので、上方に真っすぐ引き抜くことで取り外すことが出来ます。(すべての配管がそうなっているか?はわかりません)
なお、蛇腹配管の中には大量の油汚れが溜まっている可能性が高いです。取り外す際には、汚れを周りにまき散らさないよう、タオルを撒いて引き抜くなど配慮した方がいいです。
下写真が、取り外した蛇腹配管になりますが、先端からは、明らかに排水を阻害しそうな油汚れが確認できますね。。。構造的に蛇腹で配管に柔軟性を持たせることも重要だとは思いますが…この構造は、詰まるべくして詰まったというような感じもしますね。
蛇腹配管が取り外せたら、外に運んで清掃していきます。清掃方法は、ブラシを突っ込んで清掃した方が綺麗に出来ると思いますが、今回は高圧洗浄で対応していきます。
蛇腹の内部を高圧洗浄すると…写真のような大きな油汚れの塊が出てきました。排水性を悪くしていた一番の原因はこいつで間違いなさそうです。
そんな感じで、配管から出てくる水がある程度綺麗になるまで、蛇腹の内部を高圧洗浄しました。
蛇腹配管が綺麗に出来たら、せっかくなので、蛇腹配管の先の部分も、高圧洗浄しておきましょう。
屋内の高圧洗浄は、家族のも気を使わないといけないので準備が大変ですが、幸い今日は私一人です。その間に、急いで高圧洗浄していきます。
屋内側の高圧洗浄は、洗浄水が周りに飛び散ってはいけないのので、写真のように洗浄ホースを配管に挿入した状態で配管先端にタオルを当て、洗浄水が飛び散らないように作業します。
最終的には、先端から1mくらいの範囲を高圧洗浄しました。(その前後の流れが良くなれば、残りは自然に綺麗になってくれないかな?という願いを込めてw)
配管が洗浄出来たら、トラップ出口の油汚れも洗浄して、洗浄作業は完了です。
洗浄が完了したら、蛇腹配管を元通りに接続していきます。心配していた「袋ナット」もネジが引っかかることなくスムーズに嵌ってくれました。
作業が完了したら、今回の洗浄の効果を確認していきます。
シンクに清掃作業前より多い量の水を溜めて確認した結果、写真のように?渦を発生させながら「10s」程ですべての水が排水されるようになりました。(排水スピードは2倍以上です)
また、洗い物などで大量の水を使用しても、シンクに水が溜まらなくなりましたので、結果として、排水性の問題は、完全に解消できたと言ってよさそうですね!
また、作業が完了したら、接続し直した部分からの水漏れがないか?をしっかり確認します。特に蛇腹上部の袋ナットの部分の確認が重要です。(下側は、その先の配管が詰まらない限りは、水が漏れる可能性は低いでしょう)
なお、作業が完了した時点での水漏れは全くありませんでしが、これからしばらくはこまめに確認していきます。
以上で、今回の作業は全て完了です。排水性が改善されて何よりですが…「ここが詰まります!」と宣言しているような「蛇腹配管」を使用しない構造にできればいいのになぁと強く感じましたw