【釣り】石川県千里浜海岸でのキス釣り-2022年8月中旬

千里浜海岸でキス釣り-砂浜での投げ釣り時期、竿、仕掛け、餌

普通自動車で砂浜を走行できることで有名な石川県の”千里浜海岸”でキス釣りしてきました。コロナの影響もあり砂浜での投げ釣り自体が4年ぶりですが、あの海はいつも私を裏切りません。午後から大雨警報が出る予報で早朝2時間余りでの勝負となりましたが、楽しい釣りとなりました。下記リンクに動画も公開していますので、合わせてご視聴をお願いします。【釣り-Fishing Anything】#3 普通自動車も走行可能な日本唯一の砂浜でキス釣り-石川県 千里浜海岸で投げ釣り

1.夏の恒例行事-千里浜海岸でのキス釣り

普通自動車が走行できる砂浜-石川県千里浜海岸

石川県の有名な観光地である”千里浜海岸”。砂が非常に細かいことで、波打ち際から10mほどの範囲が水分を含んで締まり、2輪駆動の普通自動車でも走行することが出来る特別な砂浜です。(写真でも走行する自動車が小さく映っています。)能登半島の西側に位置する海岸なので、夕刻には水平線に沈む夕陽を眺めることも出来る素敵な海岸です。

私の嫁さんの実家は千里浜から徒歩で5分くらいのところにあります。毎年、夏休みには家族で帰省するのですが、千里浜ではたくさん遊ばせてもらいました。今では子供たちも大きくなりましたので、夏休みに帰省したからと言って海水浴をする感じにはなりませんが、父さんは今でも近くの漁港含めて、魚釣りなどで海を満喫させてもらっています。

千里浜でのキス釣りのシーズンは7月から10月くらいでしょうか?子供たちの夏休みにあたる8月はキス釣りのハイシーズンです。こんな素敵な場所に帰省するのにキス釣りをしないなんて勿体ないという思いで砂浜での投げ釣りを覚えて、毎年1回の”キス釣り”が夏の恒例行事となっています。

コロナの影響でここ数年は帰省することが出来ませんでしたが、今年(2022年)は行動制限のない夏となり、久しぶりに帰省出来ることになりました。もちろん、お義父さん・お義母さんと久しぶりにお会いするのも楽しみですが、久しぶりに釣り天国の石川県で釣りができることを考えると”そわそわ”が止まりません。(笑)

2.砂浜でのキスの投げ釣り-仕掛けや餌

キスの投げ釣りは基本的に仕掛けを遠投する釣りになります。使用する道具は下記のとおりで、基本的には投げ専用の竿(ロッド)やリールが必要になります。中には10万くらいするような高価なものもありますが…私は中堅クラスのどちらかと言えば安価な道具を使用しています。

砂浜でのキス釣り用の仕掛け-投げ釣り仕掛け

2.1 投げ釣り用の竿(ロッド)

私の使用している投げ釣り用の竿(ロッド)で最も使用頻度が高い(新しい)ものは下記です。

ダイワのランドサーフT33-405です。おもりの適用号数は33号でロッドの長さが405cmの振り出し竿になります。本当はもう少し長い425cm以上のものが欲しかったのですが、近くにキャスティングが新規オープンした際に安売りしていた405cmを購入しました。

投げ釣り用の竿-ダイワ(DAIWA)製ランドサーフT

私がサンドサーフTを購入したのは何年前だったでしょうか?私が購入したロッドは写真の黄色(金色?)のものですが、すでに仕様が変更になって、黒っぽい外観に変わっているようです。

その竿に30号のおもりを使用して投げた時の飛距離はMAX100mくらいです。投げる時にもっと曲がって(しなって)、そしてより高価な並継竿を購入すれば飛距離が伸びるのかもしれませんが、砂浜での投げ釣りは年一回です。まあ、このくらいの飛距離で十分でしょう。(盛期の千里浜ではそんなに遠くに投げなくても勝負になりますす。)

その他に、シマノのサーフリーダーFV 425 DX-Tを2本(青と赤で仕様が異なるものを)所有していますが、3本とも振り出し竿ということもあり、使用感の違いは正直わかりません。(笑) 使用できるおもりがランドサーフTの方が大きい(サーフリーダー:標準27号<ランドサーフ:標準33号)ので、砂浜の投げ釣りではランドサーフTを使用することが多いです。(サーフリーダーはカレイ釣りなどの他の投げ釣りに使用しています。)

2.2 投げ釣り用のリール

投げ釣り用のリール-シマノ(SHIMANO)製サーフリーダーFV細糸仕様

使用しているリールはシマノの04 スーパーエアロEV(細糸仕様)ですが、こちらもすでに廃盤になっているようですね。いくらくらいで購入したか?も全く覚えていませんが、予備のスプールも付属されていて?お得だった記憶があります。

まあ、こちらも中堅クラスのリールになりますが、外観は写真のとおり青み掛かった色をしていて、個人的には結構気に入っています。このスーパーエアロFVにPE0.8号を巻き、先端にPE力糸を付けてキス釣りに使用しています。

投げ釣りに特化したリールは、その他にダイワのファインサーフ30を持っていますが…こちらは投げ釣りを覚えた時に購入した初心者用のリールで、すでにボロボロの状態なので使用機会はほとんどありません。

また、小さい頃に延べ竿での鮒釣りから始めた釣り師なので、竿は利き腕である右手で操作したい派です。よって、使用するリールは必ず左巻き仕様を購入するようにしています。

2.3 キス釣り用の仕掛け

仕掛けはささめ針の下記を使用しています。

5本バリ仕様なので数を釣るのに向いていますが、その分仕掛けが長くなるので、使用中に絡むリスクが増えます。仕掛け投入後に置き竿にしていると仕掛けが絡んでしまうので、仕掛けの放置は厳禁ですね。海が荒れている場合は仕掛けが更に絡みやすくなるので、短めの3本針の仕掛けなどを使用したほうが無難です。

また、針の長さが少し短めなので、フグが多いときにはハリスを切られることが増えます。その場合は針の軸が長めの仕掛けを使用したほうが良いです。

2.4 キス釣り用の餌と餌の付け方

使用する餌はジャリメ(石ゴカイ・砂イソメ)です。アオイソメでも十分釣れますが、ジャリメの方が身が細く、餌持ちがよい印象があり、私はいつもジャリメを使用しています。

砂浜での投げ釣りに使用する餌-ジャリメ(石ゴカイ)やアオイソメの針付け方法

餌の付け方は、ジャリメなどのイソメ類を針に通して針先を出し、針から少しだけ身を垂らした状態でカットします。(イメージとしては身を5mm~1cmくらい垂らすのが標準でしょうか?)

この”垂らし”が大きいほうが魚の食いつきが良くなりますが、餌が長くなる分だけ針掛かりが悪くなります。(餌だけがとられてしまう確率が高くなります。)また、あまり長くしすぎても投入時に餌が取れてしまうリスクが高くなってしまうので、”垂らし”を長くしたとしても2~3cmが限界ではないでしょうか?

”垂らし”は当日の魚の活性を見て調整が必要となる重要なポイントです。具体的には魚の活性が低いようなら”垂らし”を大きくして餌に食いつかせることを意識し、活性が高いようなら針へのかかりやすさを重視して、”垂らし”を小さめに調整します。

3.千里浜キス釣り釣行記:1日目

今回の石川県への帰省は、東京の自宅を8:30頃に出発して、嫁さんの実家に到着したのは15:30くらい。7時間くらいかけて車を運転し続けましたので、その日はゆっくりするつもりだったのですが…到着して現地の天気予報を確認してみると、明日から大雨の予報になっているとのことです。せっかく石川まで来たのに楽しみにしていた釣りができないなんてあんまりです。

ちなみに到着日は全くの晴天。いてもたってもいられなくなり、1時間1本勝負の約束で出撃しました。(夕飯の集いに絶対に間に合わなくてはいけません。)

出撃したポイントは、嫁さんの実家近くの比較的大きな川の河口付近です。例年であれば、川から流れてくる餌を求めてキスが溜まっています。ただ、ここのところ天気が悪かったので、その影響が少し気になります。

夕陽の沈む石川県千里浜海岸でキスの投げ釣り

とりあえず、急いで仕掛けを準備して夕日に向かって仕掛けを投げ込みます。餌はジャリメを”垂らし”標準(1cmくらい)で付けました。

久しぶりの投げ釣りですが、飛距離は70m~80mといったところでしょうか?そこからゆっくり仕掛けを引いてきてキスが餌に食いついてくるようを誘っていきます。

しばらく引いてくるとアタリがありました。フグとは違う「ブルブルッ」としたあたりです。ただ、キスは餌を食った時だけにアタリを感じて、その後は魚信がなくなるイメージですが、引いてくる最中に何度もアタリを感じます。いきなりの多点掛け?それとも別の魚?

石川県千里浜海岸で釣れた黒鯛(クロダイ)の幼魚

仕掛けを回収して波打ち際から現れたのは…タイの幼魚でした。漁港などで釣れる真鯛の幼魚(チャリコ)はもう少し赤みがかっていたと思うので、これは黒鯛の幼魚でしょうか?

1投目から魚が釣れてきてくれたのは嬉しいのですが、今まで千里浜で釣れた外道は、クサフグやスズキの幼魚がメインです。黒鯛の幼魚が釣れてきたことはありません。この結果が意味するものとは?

まあ、今日は場所を移動している時間はないので、こちらのポイントで釣り続けるしかありません。「迷わず行けよ!行けば解るさ!」の精神で釣り続けます。

その後も素針での回収はほとんどなく魚が釣れてきますが…どれも黒鯛の幼魚です。

石川県千里浜海岸で釣れた黒鯛(クロダイ)の幼魚の4点掛け

挙句の果てには、写真のように黒鯛の幼魚が4点掛けです。うーん。この辺にキスはいないのでしょうか?もしくはいても黒鯛の幼魚が先に食ってきている??

その後も頑張って釣り続けますが、釣れるのは黒鯛の幼魚ばかり。。。そうこうしているうちに約束の1時間が経過しようとしています。夕飯の時間に間に合わないと、なんのために帰省したのか?わからなくなってしまうので、本日は納竿です。

まあ、魚が釣れてくれて、竿先に伝わる「ブルブルッ」という魚信は味わえたので、釣りを楽しむことはできたのですが。。。本命のキスが1匹も釣れなかったのは残念ですね。このままは東京に帰れませんので、明日は何としてもリベンジしなければならなくなりました。(雨との闘いが決定しました。)

 <1日目の釣果> 黒鯛の幼魚:10匹くらい(すべてリリース) *釣行時間1時間

4.千里浜でのキス釣り:2日目

前日の就寝前に確認した最新の天気予報では、本日は午前中から雨が降り出して、午後は大雨という予報です。(実際に警報級の雨が降りました。。。)午前中の雨が小ぶりなのであれば、何とか釣りになるはずなので、少しでも雨が強くなる前にキスを釣るべく、5:30に起床して6:00に出撃です。

どんより曇った大雨前の石川県千里浜海岸でキスの投げ釣り

早朝の千里浜はどんよりと怪しい空模様ですが、まだ雨は降っておりません。ただし、昨日と比較すると風がかなり強いので、これからの天気は荒れそうです。雨が本格的に降りだす前に、10人全員に天ぷらが行き渡るキスを確保しなければなりません。今日も短時間で釣果が出せるよう、5本針の仕掛けで手返し良く釣っていきまます。(実はこの後、タナゴ釣りもするという無謀な計画があります。^^)

ポイントは、1日目に釣った河口付近が黒鯛の幼魚しか釣れなかったことを踏まえて、2日目は少々南下してみました。

最初に選んだポイントは、伏流となった川が流れ込んでいるという場所の近くです。前日のポイントは大きな川の河口でしたが、こちらは伏流になるくらいの小規模の川なので、雨の影響(真水化の影響)は少ないと判断しました。地元の釣り師と思われる方も、すでに釣りを初めています。まずはここで状況を確認してみます。

仕掛けを準備して1投目。昨日よりも投入に関しての感覚は戻ってきていて、100mくらいの飛距離が出るようになりました。さあ、今日はキスが釣れてきてくれるでしょうか?

どんより曇った大雨前の石川県千里浜海岸で釣れた黒鯛(クロダイ)の幼魚

少しずつ引いてくると、浜から50mくらいのところでアタリがありました。あたりも「ブルブルッ」と小気味がいいです。が、それで釣れてきたのは…昨日と同じ黒鯛の幼魚でした。

2投目は素針です。そして、気が付けば、先行して釣りをしていた釣り師がいなくなっています。このポイントには早々に見切りをつけて移動したほうがよさそうです。やはり、雨の影響で川の周りは塩分濃度が下がりすぎているのかもしれません。

仕掛けを簡易的に畳んで車に詰め込み、移動します。車で更に南下すると、また伏流となっている川があります。そして、その先はどんどん砂浜の幅が狭くなっていきます。そこで今回は、それ以上の南下は諦め、雨の影響が少しでも減らせるよう、伏流の川と川の中間地点あたりで竿を出すことにしました。

移動後1投目。投入は100m付近です。仕掛けを引いてくると50m付近でアタリがありました。魚種問わず、魚の生息域はその辺に集中しているようです。おもりを海底に引きずる感覚からも、そのあたりの海底の変化が抵抗として伝わってきます。

どんより曇った大雨前の石川県千里浜海岸で釣れたキスの4点掛け

抵抗が小さくなったところで仕掛けを回収すると…5本針の一番上の針には黒鯛の幼魚が掛かっているものの、その下の針にはキスが4匹ついています。釣れてくるキスのサイズも遠浅の千里浜にしては少し大きめの10cmくらいです。どうやら、この移動は大正解のようです!^^

ただ、釣りには地合いというものがあって、釣れる時間が続かないことが多々あるので、地合いを逃さぬよう、急いで魚を外して第2投目を投入します。

2投目にも気持ちのいいアタリがあり、仕掛けを回収するとキスが1匹だけついていました。キスは群れで回遊する魚ですが、群れが少し小さいのかもしれません。

その後も投入と回収を繰り返し、最初に4匹釣れたこともあってすぐに「つ抜け」(10匹)を達成しましたが、釣り開始から1時間を過ぎた7時ごろになると雲行きが更に怪しくなり、ちょっと強めの雨が降り出しました。沖から吹いてくる風もだんだん強くなってきて、投入できる距離も少し短くなってきています。

その後も、雨にも負けず、風にも負けず、丈夫な体で釣り続け、釣り開始から2時間ほどが経過した8時過ぎ、持ち帰りが20匹になったところで全員に天ぷらがいきわたると判断して納竿です。

 <2日目の釣果> キス:20匹(ピンギス1匹はリリース) *釣行時間2時間

5.キスのお刺身とキスの天ぷらを堪能

どんより曇った大雨前の石川県千里浜海岸で釣れたキスの釣果は20匹

持ち帰ったキスはお義父さんに捌いてもらい、15cmくらいの大きめサイズのキス3匹ほどをお刺身にしてもらいました。それ以外のキスは、お義母さんにキスの天ぷらに仕上げてもらいます。(石川県の方々は捌くのが上手で、私は釣ってくるだけでいいので、とても楽をさせてもらってます。^^)

キスはある程度のサイズがあって、鮮度が高くないとお刺身では食べられません。この辺は釣り人の特権ですね!

本当は20cmを超えるくらいのサイズがあると、身に甘みが増して更に美味しいのですが、15cmもあれば、お刺身で十分美味しくいただけます。キスのお刺身は本当におすすめです。(10cm以下のキスではキス本来の旨味が感じられませんので、天ぷらの方が美味だと思います。)

また、こちらで食べるキスの天ぷらはサツマイモの天ぷらのような味がします。今まで食べてきた天ぷらでは、こんな強いサツマイモ感を感じたことはなかったような気がしますが、その違いは何なんでしょうね?私はすでにこのサツマイモ感の虜です。この辺も釣り人の特権なのかもしれませんね。(基本的に海釣りの醍醐味は、キャッチ&イートです!)

どんより曇った大雨前の石川県千里浜海岸で釣れた15cmのキス

キスを美味しく持ち帰るには、釣ってすぐ締めてクーラーボックスに入れてしまった方がよいです。キスは比較的生命力の強い魚なので、バッカンに入れておけば、しばらく活かしておくことができますが、バッカンの中ではストレスを感じて鮮度がどんどん落ちていくと言われています。

私の場合、釣ったキスはすぐに鯖折り(首を背中側に曲げて背骨を折る)状態にして絶命させ、クーラーボックスに投入しています。(写真のキスの首が曲がっているのは鯖折りで活き締めしているためです。)鯖折りする瞬間は少しかわいそうですが、苦しみを長引かせるよりはよいと思っています。

・久しぶりにキスの投げ釣りをした感想

今年(2022年)は久しぶりに行動制限のない夏休みとなり、石川県に帰省することが出来ました。石川県はいい意味でとても田舎なので、釣り人にとっては釣り天国ですね。本当は頻繁に帰りたいくらいなのですが、少々遠いのが悩ましいところです。

懐の大きな千里浜はいつも私の期待を裏切りません。私はこの自然をたまに楽しませてもらうだけで、何ができるというわけではないですが、本当に素晴らしいこの自然を今後も大事にしていきたいですね。そして、毎年1回のキスの投げ釣りをこれからも楽しませてもらいたいです。

なお、仕掛けを片付けていると雨が少し小降りになってきましたので、場所を用水路(淡水)に移し、企んでいたタナゴ釣りを決行しました。結果的に更にびしょ濡れになって、お義父さんを呆れさせましたが…その様子はまたこちらにて記事にします。^^

大雨の石川県の用水路で釣れたヤリタナゴ

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