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壁面石膏ボードの穴あけとコンセントボックスの埋め込み

壁に電源コンセントなどを新設する際には、石膏ボードなどの壁面に穴を開け、そこにコンセントボックスを埋めこむ必要があります。本ページでは、マルチツールを使用した石膏ボードの壁への穴あけ方法、及びその穴にコンセントボックス(スイッチボックス)を埋め込んでいく方法を紹介します。

1.壁内に配置された柱位置を特定する

壁裏センサーで壁内の間柱の位置を確認します

まず、コンセントボックスは壁の空洞部分にしか格納できませんので、壁内の柱(間柱)の位置を正確に把握して、柱がない部分に穴を開けていく必要があります。

柱の位置の特定には、写真のような壁内に障害物があるか?を検出してくれる壁裏センサーや、壁に小さな針を刺して壁内に障害物があるか?を物理的に検出する下地キャッチなどの工具を使用します。

ただ、下地キャッチを使用した場合は、どうしても壁に小さな穴が開いてしまうので、私の場合は、ざっくりとした位置が分かればいい場合は壁裏センサーを使用し、数mm単位で正確な柱位置を把握する必要がある場合は、下地キャッチを使用しています。基本的には、どちらかお好きなものを一つ準備しておけばよいでしょう。

2.壁(石膏ボード)へ開ける穴位置・形状の決定

柱の位置が明確に出来たら、コンセントボックスを嵌めこむための穴位置を決めます。コンセントボックスには、固定方法により2種類の仕様のものが存在していますが、その仕様によって穴を開ける位置が変わるので注意が必要です。

まず、昔から使用されているコンセントボックスは、真横に隣接する柱(間柱)にネジで固定する仕様になっているので、柱(間柱)のすぐ横を狙って穴を開ける必要があります。

最近のコンセントボックスはフランジと金属製の羽根で石膏ボードを挟み込んで固定します

対して、写真のようにコンセントボックスに金属の”羽根”がついているタイプは、コンセントボックスのフランジと”羽根”で石膏ボードを挟み込んで固定します。(柱にネジ固定する必要がありません。)よって、間柱がない場所であれば取り付け出来る仕様になっています。

ただし、後者は羽根が壁内に入る分だけ、柱と距離をとって穴を開ける必要がありますので、柱から5~10cm程度の距離を取って穴を開ければいい感じに仕上がるでしょう。

また、壁に開ける穴の形状は、コンセントボックス(の箱形状)と同形状になります。穴を開けたい位置にコンセントボックスを当てて、現物合わせで開ける穴の形状をマーキングします。

3.壁(石膏ボード)への穴あけ

穴をあける位置と形状が決まったら、いよいよ壁に穴を開けていきます。

穴開けは、石膏ボード専用ののこぎりでも、100均の小型ノコギリなどでも可能ですが、何か所も加工する場合は マルチツール を使用すると便利です。

石膏ボードの穴あけはマルチツールを使用すると便利です

マルチツール の使用方法はリンク先で詳細を説明していますが、先端のノコ刃が高速で左右に動くので、カットしたい箇所に刃を当てるだけで、対象物がカットできるツールです。

のこぎりで石膏ボードを切断する際には、事前にのこぎりの刃を入れるための穴を開ける必要があったりしますが、マルチツールはいきなり刃を当ててカットすることができるので非常に便利です。

ただし、刃が左右に動いて切断するツールですので、ツールをしっかり固定していないと、刃の動きに負けて位置がズレます。作業の際は、ツール本体をしっかり固定して使用するようにしてください。

4.コンセントボックスの埋め込みと固定

壁に穴が開いたら、コンセントボックスに壁内からの電源ケーブルを通して埋め込みます。

従来のコンセントボックスは壁内に全体が入りこんで間柱にネジ固定されます

昔から使用されているネジ止め式のコンセントボックスでは、写真のようにボックス全体が穴の中に格納されて、ボックスの内側から柱にネジ止めされます。(写真では右奥側のみがネジ固定されています。)

コンセントボックス全体が壁の中に完全に入り込んでしまう取り付け方法で、かつ、その状態でボックスの内側から柱にネジ止めしなければならないので、初心者がDIYで後付けするには少々難易度が高くなります。(安価なため、既設のコンセントボックスはこのタイプが使用されていることが多いですが。)

最近のコンセントボックスはフランジの部分が壁穴の端面に引っかかって固定されます

一方、金属製の羽根で壁を挟み込んで固定するタイプのコンセントボックスは、写真のように壁内に入れたときに手前側のフランジが壁穴の端面に引っかかるため、ボックス全体が壁内に入ることはありません。(写真のようにフランジだけが外側に残ります。)

そして、壁内に入れた状態で左上と右下のネジを締めるだけで、羽根が石膏ボードを挟み込んで固定してくれますので、施工性を考えるとこちらの方がはるかにDIY向きですね。(私は羽根タイプしか使用しません。)

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