既設のウォシュレットが突然故障し、修理を敢行しましたが、今回は新たに購入したウォシュレット”TCF8FM46”への交換工事を行うとともに、修理したウォシュレットの移設工事を行ったので、その内容を紹介します。交換工事の動画も下記リンクにて公開していますので、皆様がDIYを行う際の参考にしてみてください。【DIY】ウォシュレットを交換するーTOTO製 TCF8FM46
目次
1.我が家のウォシュレット事情-修理・交換・移設計画
我が家は2階建てですが、1Fにリビングがあり、使用頻度の高い1Fトイレのみにウォシュレットが設置されていました。(2Fにもトイレがありますが、ウォシュレットが設置されておりませんでした。)よって、朝などの忙しい時間帯に誰かが1Fトイレを占有してしまうと、ウォシュレットを使用したい人はその誰かが用を足すまで待たなければならない状況でした。
そんな中、下記記事で紹介したとおり、我が家1Fに設置されていたウォシュレット ”TCF2021” が故障しました。(【DIY】TOTO製ウォシュレットを修理する -着座センサー交換 )まずは、その故障を修理すべく動きをかけたのですが、15年使用した古い製品で本当に修理できるか?不透明で、修理用のサービスパーツすら入手できない可能性がありました。よって、修理の動きをかけると同時に、新しいウォシュレット”TCF8FM46”を購入しました。
結果、既設のウォシュレットが完璧に修理できたので、新しいウォシュレットが届くと、我が家には2台のをシュレットが存在することになります。そこで今回は、多少面倒な作業にはなりますが、新しく届いたウォシュレットを使用頻度の高い1Fトイレに設置し、既設の古いウォシュレットを2Fトイレへ移設していきます。
2.TOTO製ウォシュレット ”TCF2021” の取り外し工事
まずは修理が完了した既設のウォシュレットを取り外します。
まずは電源コンセントとアースを外します。電源コンセントは当たり前ですが外すのは超簡単です。しかしながら、アース線はコンセントの端子にネジ止めされているため、ドライバーを使用して外す必要があります。我が家のコンセントは便座と同じくらいの高さにあり、そのままの状態では便座が邪魔でドライバが入りません。そこで、便座(ウォシュレット本体と一体)を便器から外して手前にずらし、ドライバが入るスペースを確保してアース線を外しました。(写真が作業中の状態。便座を手前にずらして作業しています。)
続いて、ウォシュレット本体を便座ごと外していきます。ウォシュレット本体と便座は、便座に取り付けられた”取付ベース”で連結しています。写真の右手がかかっている部分に、連結解除用のボタンがありますので、そのボタンを押して連結が解除された状態で本体を手前に引けば本体を外すことができます。(実際には先ほど便座をずらす際に連結を解除しています)
ただし、この状態ではウォシュレットにおしり洗浄水を供給するホースが水道管とつながったままなので、ホースに過剰な負荷をかからない、かつ作業の邪魔にならない位置に仮置きしておきます。
写真がウォシュレットを外した状態の便器です。便器の上に固定されている乳白色の部品が、先ほど説明に出てきたウォシュレットの”取付ベース”です。便座にネジ固定されているので、ネジを緩めて上方へ引き抜きます。(新しいウォシュレットには使用できません。)
ちなみに我が家のトイレは、着座センサーを修理(分解)した時に徹底的に清掃しています。(ウォシュレットで隠れていた部分を”激落ちくん”でピカピカにしました。)ウォシュレットを外して清掃したことのない便器は、この取付ベース周りがかなり汚れていますので、その辺は汚れに負けずに作業する強い心が必要です。
続いて、水道管とつながっている給水ホースを外していきます。各部のナットを緩める前に、まずは水道管の止水栓を閉めます。栓を締める方法はマイナスドライバーで止水栓の先端ネジを回して締め付けるだけです。(とても簡単です。)
水漏れなどのトラブルが発生した際にクラシアンなどの業者を呼ぶと、まずはこの栓を閉めてくれます。そこで交換用の部品があればその場で修理してくれますが、手持ちの部品がないと「部品を準備しないと治らないので後日また…」と言われます。なので、取り急ぎは水漏れした部分の栓を閉めれば水漏れは治まります。(慌てて業者を呼ぶ必要はありません。)その後、ゆっくり修理方法を考えればいいと思いますので、水道管の止水栓の締め方は是非覚えておいてください。(話が逸れましたね)
水道管の止水が出来たら各部のナットを緩めて各部の管の接続を外していきます。TOTO製ウォシュレットでは、ウォシュレットに接続するホースとT字型の分岐管が一体になっています。T字管の左右2個のナットのみを緩めて外していきます。ウォシュレット用ホース側の接続はいじりません。(T字管がウォシュレット用ホースに接続されたままの状態でOKです。)写真が左右の接続を外した状態です。参考にしてみてください。
なお、接続を外すと各ホース内に残留していた水が出てきます。水が出てきて慌てないように、事前に雑巾やバケツを準備してください。
T字管の左右の接続が外せたら、ウォシュレットが完全に取り外せるようになります。今回は取り外したウォシュレットを2階トイレへ移設する計画なので、交換作業の邪魔にならないよう2階のトイレに運びこみます。
なお、外した配管の袋ナットの中には、石綿性の固めのパッキンが入っています。ホースの再接続を行う場合はパッキンを新しいものに交換する必要がありますので、マイナスドライバーなどでナットの奥をほじくりまわして、ナットの奥に固着している古いパッキンが残らないようにしっかり処理しておきます。(ウォシュレットのDIY施工においては、この辺が重要な施工ポイントになると思います。)
3.TOTO製ウォシュレット”TCF8FM46”の設置工事
既設のウォシュレットが取り外し出来たら、新しいウォシュレットを設置していきます。(基本的には取り外した時の逆の作業をするだけです。)
まずは便器の穴にウォシュレット本体取付用のベースを固定します。便器の上側から、ベースの突起部を穴にしっかり差し込んでねじ止めします。この際ベースには前後の指定がありますので、間違わないように取り付けていきます。
また、このベースの取り付け位置を調整することで、便座(ウォシュレット)の前後方向の取付位置を調整できます。なので、ここでのねじ止めは仮締めでOKです。
続いてウォシュレット本体(便座と一体)を取り付けベースに嵌めていきます。取り付け方は外した時と逆の要領で、本体を便器の上に置いて、手前から奥にスライドさせて嵌めていきます。
続いて、便座の位置を確認します。どうやら最近のシリーズは便座が小さめに作られているようです。個人的に、便器の外形が便座より飛び出していて、座った時に足が便器に触れてしまう設定は嫌いです。なので、便座が出来るだけ手前になるように設定し、足と便器が触れない設定にしたいと思います。
右側にある固定解除ボタンを押して、ウォシュレット本体を一旦外します。そして、取付ベースのネジ位置がベースの一番後方になるように(ベースが一番手前に来るように)設定し直し、ベースのネジを本締めしました。その状態で再びウォシュレットを固定して位置確認します。おしり(生足)を出して座ってみますが、便器と足が触れることもないですし、便器先端と尿出口の位置関係も問題なさそうです。
以上でウォシュレット本体の設置は完了です。続いて、配管を接続していきます。
まずは、ウォシュレット側のホース先端のT字管の袋ナットに新しいパッキンを入れます。(写真はパッキンを入れた状態です。)新しいパッキンは、ウォシュレットに同梱されておりますので、ウォシュレットを新設する工事では別途購入する必要はありません。(移設の場合は購入が必要です)
この状態で、まずは水道管(止水栓側)とT字管の袋ナット側を接続してナットを締め付けます。なお、水道管のナットの締め付けはモンキーレンチなどでも施工できますが、専用のウォーターポンプフライヤーというものもあります。(私は電気工事士の試験用に購入して持っています。)
続いて、トイレタンク側のホースを接続していきます。先ほどと同じように接続する袋ナットの中に新しいパッキンを入れて接続していきます。
重複しますが、新しいパッキンを入れる際には、事前に古いパッキンをしっかり取り除いておくことが重要です。取り除かずに施工した経験がないので、どの程度の除去不足で、どの程度の水漏れが発生するのか?分かりませんが、水道管の中は常に水圧がかかっている状態です。水漏れに対して”注意し過ぎ”ということはないと思いますので、この辺のポイントはしっかり押さえておくべきと思います。(写真はトイレタンク用のホースを右側に接続した状態です。左が水道管、右がトイレタンク。上側がウォシュレット側のホースと接続されています。)
配管が接続出来たら、止水栓を開いて水漏れの有無を確認します。袋ナットをしっかり締め付けてパッキンがしっかり潰れていれば水漏れすることはないと思いますが、水漏れがあれば、速やかに止水栓を閉めて接続し直します。
続いて、アース線を接続して電源コンセントを接続します。ちゃんと通電することが確認出来たら、リモコンに電池を入れて動作を確認します。(しっかりおしり洗浄できることが確認できました。感想は後ほど。)
以上で本体側の施工がすべて完了しました。
4.TOTO製ウォシュレット リモコン設置工事
続いて、リモコンを壁に固定していきます。
まずはリモコン取り付け部付近の”間柱”位置を確認します。間柱は壁材の石膏ボードなどを固定するために上下方向に配置された細めの柱です。ネジが間柱に直接固定できる場合は強度が確保できますが、石膏ボードのみの場所ではそのままネジを打っても強度が確保できないので石膏ボード用のアンカーを打ち込みます。その辺を事前に判断するために、間柱位置はしっかり把握しておく必要があります。
間柱の確認は専用の針を壁にさして柱の有無を確認する下地キャッチを使用するが最も確実ですが、大体の位置が把握できればいい場合は、写真のような 壁裏センサー を使用するのでも大丈夫です。なお、確認した間柱位置には何らかのマーキングをしておきます。(私は適当なテープを貼って対応してます)
間柱位置が確認出来たら、リモコンを固定する位置を決めてネジを打つ位置を明確にします。ネジを打つ場所に間柱がないようであれば、壁にドリルで穴を開けてアンカーを打ち込みます。
今回は3本のネジすべての位置にアンカーを打ち込みました。(写真中の乳白色で円状の部品が壁に打ち込んだアンカーです。その右側の緑テープの箇所に間柱が1本だけあります。)なお、アンカーはウォシュレットに同梱されていますので別途購入する必要はありません。(施工者に優しいですね)
続いて、リモコン固定用のプレートを壁に固定していきます。プレート下側のネジ穴には遊びがありませんが、上側2本のネジ穴には遊びがあるので、ネジ固定した状態でプレートが傾いていた場合などは、ネジを緩めてその遊びを利用して水平調整し、ネジを締めなおします。
プレートが固定出来たらプレートにリモコンを取り付けます。プレートのスリットに上側から引掛けるイメージです。(リモコンの自重で固定されます)
以上ですべての施工が完了です。(想像していたより簡単でした)
5. TOTO製ウォシュレット ”TCF2021” の移設工事
次に”2.”で取り外したウォシュレットを2Fトイレに移設していきます。取付方法は”3.”で取り付けたウォシュレットとほとんど変わりませんので詳細は割愛させていただきます(記事も長くなってしまったので)。注意するポイントとしては、接続する水道管の袋ナットの中に使用するパッキンを”必ず”新しいものに交換することくらいですかね。
ホームセンターに行くと、写真のようなパッキンが売られています。TOTO製の適合パッキンは19mmパッキン(外形18.5mm/内径11.5mm)です。6個入りで残りの4個は永遠に使用しない可能性が高いですが、価格が高いものではないので割り切って購入しちゃいましょう。
また、しつこいですがくれぐれも配管に固着している古いパッキンをしっかり除去してから新しいパッキンをつけるようにしてください。年数にもよりますが、古いパッキンは結構頑固に配管に固着していますので、根気よく除去していく必要があります。
そんなこんなでウォシュレットの移設が完了しました。本日の施工はこれですべて完了です。(想像より簡単でしたが疲れました)
2階への移設に関しては、1点だけ想定していなかった失敗が。。。写真を見ていただけるとわかる通り、2階のトイレは便器が白ではありませんでした。薄ーく茶系の色がついています。(便器はタンクの色と同じ色です。)結果、便器と便座の色が合わなくなってしまいましたが、2階のトイレは客人が使用するトイレではないので、まあ、良しとしましょう。
・ウォシュレットの交換と移設を終えての感想
今回は既設のウォシュレットの故障を機に新しいウォシュレットを購入して交換しましたが、施工は想像していたよりも簡単で難しい作業はありませんでした。本記事、及び動画を参考にしていただきまして、皆様がDIYで交換することができたら嬉しい限りです。自分で交換すれば、工事費用は0円ですし、細部も徹底的に清掃出来ますよ。
また、新しいウォシュレットでは、便座横の操作パネルがなくなりトイレの外観がすっきりし、便器背面の清掃がとても楽になりました。それだけでも新製品を購入した甲斐がありました。
更におしり洗浄で使用できる”ムーブ”機能が素晴らしい!今までは動かない水流に対しておしりを動かして対応していましたが、”ムーブ”を使用すれば水流が動いてくれておしりの穴全域を洗ってくれます。今でも”つい”おしりを動かしてしまっていますが、この機能は秀逸ですね。(でも”マッサージ”機能はいまいち。要らないです。)
それと、2Fトイレにもウォシュレットが追加されたことにより、緊急時の対応に余裕が出ました。(1Fトイレの残り香が危惧される場合でも、2Fトイレで対応できます。)また、2Fトイレは1Fトイレと比較すると昼間は日差しが入るので、長時間いても結構快適です。今まで2階で”大”をすることが少なかったので、新しい発見でした。
トイレにはそれはそれは綺麗な女神さまがいるという説があります。今回はそれぞれの施工でトイレを徹底的に綺麗にできたので、今後はその綺麗さをキープすべく、小まめにお掃除していきたいと思います。