ここでは、壁面に設置されている基本的なコンセントやスイッチなどの分解(組込み)方法を説明します。
今回、分解(組込み)方法を説明するのは、写真のような一般的な2口タイプのPanasonic製コンセントですが、スイッチや表示灯などの分解(組込み)方法も同様になります。
なお、安全第一ですので、作業前に対象箇所の分電ブレーカーをOFFにして作業するのが基本となりますが、私はケーブル接続をしない確認作業などでは通電状態で行っています。(その辺は自己責任でお願いしますねww)
1.”フェイスプレート”を外す
まずは表面をカバーしているフェイスプレートを外します。
プレートはその下にある樹脂製のベースに、左右の篏合用ツメ(Panasonic製は1辺に3か所)で固定されているだけですので、プレートとベースの境目に指の爪などを引掛けて思い切りよく外してください。
”思い切りよく”と言いましたが…力を入れても外れない場合は、何かが引っかかっている可能性もありますので、篏合用のツメを破損させないよう、力を加減してくださいね。
2.樹脂製の”ベース”を外す
続いて、先ほど取り外したフェイスプレートの篏合ツメが嵌っていた、樹脂製のベース(フレーム)を外していきます。
樹脂製のベースはその下の金属のフレームに上下2本の小さなネジで固定されているので、そのネジを緩めて外します。
なお、ネジとベースは一体になっています(ネジとベースがセットで外れる感じな)ので、「あれ?ネジが外せないぞ!?」とネジを回し過ぎないよう注意してください。(回し過ぎるとベースが壊れます)
このネジはすごく短いので、ベースが金属のフレームから浮いていれば、ネジは既に外れているはずです。
3.”コンセント本体(連用取付枠)”を外す
続いて、コンセント本体を外していきます。
今回分解するコンセントは、2口コンセントが金属フレームと一体になったタイプですが、どのような構成であっても、基本的には金属フレームを固定している上下2本のネジ(写真参照)を緩めることで、壁面から取り外すことができます。
ちなみにこのネジは無駄に長いものが多いです。(長くなければならない理由があるのだと思いますが私にはわかりません。)なので、電動ドライバーなどを使用した方が作業は早いですが、ネジ溝がすごく小さいので、パワー小さいコンパクトな電動ドライバーに小さめのビットを装着して使用するのが一番いいかもしれませんね。
上下のネジが外せれば、写真のようにコンセント本体をフレームごと壁画に引っ張り出すことができます。
この状態まで分解することができれば、裏面側のケーブル接続面にアクセスできるようになりますので、電源ケーブルの接続などを行う場合はこの状態で施工を行ってください。(新たなケーブルを配線する場合などでは、更に内側のコンセントボックスまで取り出す必要があります。)
なお、今回は2口コンセントと金属フレームが一体になったものの分解を紹介しましたが、”連用取付枠”という金属フレームに、1口コンセントやスイッチ、パイロットランプなどの電気機器がMAX3個まで取り付けられているタイプもあります。基本的には、どのタイプも上下2本のネジで固定されている構造なので、分解方法はフレーム一体型と変わりません。
*連用取付枠への電気機器の固定方法などは、機器の連用取付枠への固定とケーブル接続で別途まとめておりますので参照してみてください。
・コンセントの組込み方法
組込み方法は上記の分解と逆の作業をすればOKです。
まず、コンセントボックスから引っ張り出したケーブル(もしくは、新たに接続したケーブル)をコンパクトにまとめてコンセントボックス内に収めます。
その状態で、上下2本のネジを締め付けて、金属フレーム(連用取付枠)を壁面に固定します。
なお、この際、金属フレームには上下がありますので間違えないように注意してください。(”↑ 上”の刻印表示があります)
また、この金属フレームの取り付けが水平でないと、コンセントが傾いて取り付けられてしまうので、フレームのネジを締める際に写真のような小型の水平器をあてて水平を取ると良いです。(私は必ずやっています)
そこに樹脂製のベースを取りつけますが、ベースにも上下があるので注意が必要です。(ベースにも”↑ UP”の表示がありますし、逆には取付できなかった気がしますので、間違える心配はないかもしれませんが。)
最後にフェイスプレートを取り付ければコンセントの組み込みは完了です。