私が芝刈りに愛用している電動バリカン”リョービAB-1620”の切れ味が悪くなってきました。替え刃が数千円で購入できるのですが、まだまだ使えそうな刃なので、今回はDIYで刃研ぎをしてみました。簡易的な刃研ぎにはなりますが、私が刃研ぎした方法を替え刃交換の方法と合わせて紹介します。下記リンクにて動画も公開していますので、合わせてご参考にしていただければ嬉しいです。【芝生】芝刈り用電動バリカンを刃研ぎして切れ味を復活させる!-リョービ(京セラ)製 電動バリカン AB-1620
目次
1.芝刈り用バリカン-リョービ AB-1620
芝刈りといえば、キンボシ製などのロータリー式の芝刈り機を真っ先に想像しますが、我が家の芝生はそれほど面積が大きくなく、個人的に長めの芝生が好みなので下記のバリカンで芝刈りを実施しています。
リョービ(現:京セラ)のAB-1620ですね。私が10年間ほぼ放置状態だった芝生の育成を始めたのは2020年秋ですが、それ以前も芝生が伸びすぎた時にはこのバリカンで芝刈りしていました。なので、こちらのバリカンを購入したのは、芝生育成開始よりもかなり前になります。(購入履歴を調べたのですがわかりませんでした。)
芝生育成を開始した2020年秋からは2週間に1度くらいの頻度で芝刈りに使用しておりますので、以前に比べてバリカンの使用頻度は格段に上がりました。その影響もあり、最近ではその切れ味が落ちたことを感じていました。
今回はその刃を研いで切れ味を復活させましたので、その方法を紹介したいと思います。合わせて、替え刃を購入した際の交換方法もご紹介しておきます。(替え刃への交換はとても簡単です。)
2.リョービ(京セラ) AB-1620 の替え刃交換
リョービ(京セラ)AB-1620に対しては、下記の部品が替え刃としてラインナップされています。
替え刃が2~3千円程度で購入できるのは非常に良心的ですね。グリースさえ準備出来れば、交換作業自体は非常に簡単です。交換手順を下記にお伝えしておきますので、ご参考にしてみてください。
2.1 バリカンの替え刃交換 手順1:古い刃を取り出す
まずは、バリカンの刈り高さ調整と刈りこんだ芝生の回収を兼ねた”グラスレシーバー”(半透明部品)と、際刈りする時に刃が障害物に当たらないようにする”ブレードカバー”(橙色の部品)を外し、バリカンを裏返します。
バリカンを裏返すと「ここを押して!」と主張する四角い部分(上写真の右手親指が当たっているところ)があるので、そこを押して写真左方向にカバー(グレーの部品)をスライドさせるとカバーが外れます。
上写真がカバーが外れた状態です。この状態で刃を写真手前方向に起こせば、刃全体が外れます。
2.2 バリカンの替え刃交換 手順2:グリスを塗布しなおす
古い刃を取り外すと、本体と刃が摺動する部分にグリース(潤滑油)がたっぷり塗られているので、まずは古いグリースを綺麗に除去します。(新しいグリースを塗るためです。)
古いグリースが除去できたら、本体側と新しい替え刃の摺動部にグリスをたっぷり塗布します。塗布するグリスは粘度の出来るだけ高いものが良いと思いますが、私の場合は自転車の整備などで使用している下記の”KURE グリースメイト”を使用しました。(KURE 5-56などでは粘度が低すぎて流れてしまうので、耐久性に問題が出ると思います。)
2.3 バリカンの替え刃交換 手順3:替え刃を取り付ける
本体と替え刃に新しいグリースがしっかり塗布出来たら、新しい替え刃を本体に装着してセットします。交換作業自体はとても簡単です。グリースなどをあらかじめ準備しておけば、交換に必要な所要時間は5分程度だと思います。
注意点としては、上記写真の矢印部に、摺動部への異物侵入を防止する?スポンジが取り付けられています。古いグリースなどを清掃する時に外れてしまった場合は、新しい替え刃を組み込む際に装着するのを忘れないでください。(私が一度忘れてしまいました。:笑)
3.リョービ(京セラ)AB-1620の刃研ぎ
続いて、刃を研ぐ方法をご紹介します。
3.1 バリカンの刃研ぎ方法 手順1:刃を分解して清掃する
まずは2枚刃となっているユニット部品を分解していきます。
部品は、写真奥から「上刃」「下刃」「ベースプレート」という3部品構成になっており、矢印部にて「ピン」で位置決めされて、U字型の「ワッシャー」で固定されています。(ピンの溝にU字型のワッシャーが嵌ってピンが抜けない構造になっています。)
まずは、U字型のワッシャーを外して分解します。ワッシャーはマイナスドライバーなどで外側にスライドさせれば外すことが出来ます。この際、「ピン」や「ワッシャー」をなくさないよう注意してください。
分解が出来たら、各パーツについている古いグリース(潤滑油)を除去します。パーツクリーナなどがあれば、それらを使用して綺麗にしておくとよいです。
なお、上刃と下刃の摺動部には、つぶれた芝生などがべったりこびりついていましたので、スクレーバーなどを使用してこそぎ取っておきました。(付着物が摺動性を悪化させて切れ味を悪くする原因となっている可能性がありますので。)
3.2 バリカンの刃研ぎ方法 手順2:刃先を研ぐ
各パーツが清掃出来たらいよいよ刃を研いでいきます。
リョービ(京セラ)純正の刃研ぎキットは、ダイヤモンドやすりと刃研ぎ粉がセットになって販売されているようですが、刃先を鋭利にして切れ味を鋭くし過ぎてしまうと芝刈りの際に私の指を飛ばしてしまうリスクが高くなります。(笑) よって、今回のメンテナンスでは刃先を”適度に出す”イメージでダイヤモンドやすりだけを使用して研いでいきたいと思います。
私が用意したのは、100均で購入したダイヤモンドやすりです。使い古しなので、すでに目がつぶれている部分もありますが、刃先を”適度に出す”のであればちょうどいいと思いました。ダイヤモンドやすりを水につけながら湿式で研ぎました。
研ぎ後の刃の状態は、カッターのように鋭利な感じにはなっておりませんが、指先の感触として鋭利さの復活はできたと思います。
3.3 バリカンの刃研ぎ方法 手順3:各部品にグリースを塗布する
刃研ぎが出来たら、各部品にグリースを塗布します。替え刃交換と同様、粘度が高めで耐久性の高いグリースを使用したほうが良いです。
グリースを塗布する箇所は摺動する箇所すべてです。(分解・清掃する際にどのエリアにグリースが付いていたか?しっかり写真を撮っておくとよいですね。)特に、刃どうしが擦れあう部分には念入りに塗布しておいてください。
3.3 バリカンの刃研ぎ方法 手順4:ピンとワッシャーで各部品を固定する
グリースが十分に塗布出来たら、ピンに部品を組み付けていきます。順番はピンの頭が下になった状態で、上刃⇒下刃⇒プレートです。(何かを分解する際には、分解前の写真を撮っておくとよいです。)
最後にU字ワッシャーでピンを抜け止めをして完成です。このU字ワッシャーはピンをしっかり抜け止めできないといけない重要な部品なので、挿入感がとても固いです。私は一度挿入をミスってワッシャーを飛ばしてしまい、冷や汗をかきました。奇跡的に見つかったから良いのですが、挿入の際には勢い余ってワッシャーを紛失しないよう十分注意してください。
刃が組み立て出来たら、替え刃交換の手順と同様に、刃と本体の摺動部にグリースをたっぷり塗りつけて刃を本体に組み込みます。組み込んだ状態で問題なく動作できることを確認したら作業は完了です。
・バリカンの刃研ぎを実施した感想
今回は刃の仕上げ目標がそれほど高くなかったので、100均のダイヤモンドやすり”のみ”を使用して刃研ぎを実施しました。結果としては、まあ通常使用に問題ないレベルに切れ味は復活できたと思います。これで、しばらくはこのバリカンを使用した芝刈りが実施できます。
また、このリョービのバリカンは替え刃が2~3千円とリーズナブルで、交換方法も簡単なので、研ぐのが面倒くさい場合は、替え刃を購入してしまってもよいですね。
ただ、いずれにしてもグリースは別途準備しないといけません。家や自転車、電動工具などなど、摺動用のグリースはメンテナンスでの使用頻度が高いです。普段から何らかのグリースを準備しておくとよいでしょう。
そして、このバリカンを今後も使っていくことを考えた場合、ネックとなるのはバリカンの作業性(作業中の苦しい姿勢)ですが、この記事をまとめるのにリョービ(京セラ)のホームページを確認していたら、下記のようなオプションパーツを見つけました。お値段がちょっとお高めですが、バリカンの作業性(作業中の姿勢)を改善するのにはもってこいです。お財布と相談して、購入を検討してみたいと思います。