私はブログとYoutubeにて、わずかですが収益を得ています。今回は、Googleから突然「シンガポールの税務情報」を登録するよう求められ、更にその後すぐに「追加の税務情報」を求められましたが、他の方の体験談などを基に承認を得ることができましたので、その内容をまとめてみました。結論としては、私の場合は「身分証明書」を登録するだけでは承認を得ることが出来ず、税務署発行の「居住証明書」を登録してやっと承認を得ることができました。「居住証明書」の取得方法なども含めてまとめていますので、同じ内容で困っている方の参考になれば幸いです。
目次
1.Google AdSense シンガポールの税務情報
私は、このブログとYoutubeでGoogle AdSenseを使用し、わずかですが収益を得ています。
ブログは日本語でしか記事を書いていないので、日本国内からのアクセスがほとんどだと思いますが、Youtubeなどは実際に観られるかどうか?は別にして、日本国内だけでなく全世界に配信されています。日本以外の視聴者が動画を観た場合には、日本以外の国で収益が発生することになるようです。(この辺のシステムは、正直あまり理解できておりませんが…)
また、収益を支払うGoogleが米国の会社になるので、適切な手続きをしないと、米国で収益を源泉徴収されてしまうようです。そうならないようにするためには、Google指定の「W-8BEN」というフォームで税務情報を提出して、源泉徴収されないよう対処する必要があります。具体的な提出方法などは、随分前に対応したので忘れてしまいましたが、私も収益を得られるようになったタイミングでしっかり対処しました。
それからしばらくは何も問題ありませんでしたが、最近になって(2023年9月頃に)Googleさんからあるメールが届きました。そこには「シンガポールの税務情報」を登録しろと書かれていました。(ってか、なんでシンガポール??)
Google AdSenseの「お支払い>お支払い情報」を開くと、「シンガポールの税務情報」を登録するよう警告が出ています。
そこで登録を求められた内容はざっくり下記のとおりです。
- 業種形態(個人事業主?法人?など)
- シンガポールに恒久的施設があるか?
- シンガポールでの納税対象か?
自分に当てはまる項目を”選択”するだけで提出資料などは特にないので、登録は簡単でした。いきなり訳のわからない通知が来てかなり焦りましたが、問題なく簡単に対処することが出来ました。
2.Googleから追加の税務情報を要求された
シンガポールの税務情報を対処してしばらくすると、またGoogleから通知が届きました。今度は、「税法上の居住地における追加の税務情報が必要です」という下記のような警告です。この処理をしないと、収益が源泉徴収されたり、支払いが滞ったりすると脅しています。
支払いが少しくらい遅れても問題はありませんが、外国で源泉徴収されたりしたら、それを取り戻す自信はありません。可及的速やかに対処したいと思います。
シンガポールの税務情報を登録した時と同じように、Google AdSenseの「お支払い>お支払い情報」を開いて、更に「設定>情報の管理」を開くと、居住地(日本)で税金を支払っていることを証明する書類を提出しろと書かれています。(Googleから送られて来たメールの「ドキュメントを提出してください」ボタンを押しても同じ所へ飛べます。)
シンガポールの税務情報は、質問に対して自分に当てはまる項目を選択して回答するだけでしたが、書類を提出するとなると少し手間がかかりそうですね。
具体的には「居住者証明書」なるものを提出しろと書かれています。っていうか、「居住者証明書」ってなんだよ。そんなの人生で初めて聞く単語ですよね。
調べてみると、税務署が納税の実績を確認することにより、その人が実際に「居住」していることを証明してくれる書類のようです。発行に際しての費用は発生しませんが、税務署に行くのは、かなりめんどくさい…
日本に住民登録があれば日本で税金を支払っているのは当たり前です。コンビニでも発行できるようになった「住民票」を提出するなど、他の対処方法はないのでしょうか?まずは、税務署に行かずに対処できる方法を調べてみることにしました。
3.税法上の居住地における追加の税務情報
インターネットで色々と調べてみると、やはり同様の警告で困っている人が一定数いるようでした。しかしながら、Google側も手探りで対処しているのでしょうか?承認の可否などにかなりばらつきがあるように見えます。(適用当初は基準が曖昧だったりしたのでしょうか?)
現時点で、どこまで対応するのが正解なのか?がよくわからない状況ですが、皆さんの体験談を元に簡単に対応出来る内容から順番に試してみることにしました。
3.1 日本に住所があることを示す身分証明書を登録する
皆さんの体験談を確認してみると、日本に住所があることを明確にする「身分証明書」、具体的には「運転免許証」や「マイナンバーカード」などを登録するだけでGoogleに承認してもらえたという人がかなりいるようです。
「運転免許証」や「マイナンバーカード」を登録するだけで認めてもらえればラッキーですね。私も早速、試してみました。
まず「運転免許証」の写真を撮ってJpeg形式で登録してみます。Google AdSenseの「お支払い>お支払い情報>設定>情報の管理」のところに出ているエラーメッセージの「不足しているドキュメントを送信する」ボタンを押して、写真をアップロードします。
承認の可否は、米国が稼働している時間帯(日本では夜)であれば、送信後、割とすぐにジャッジしてもらえるようです。(逆にアメリカが眠っている日本の昼間は全く反応がありませんでした。)結果は送信から5分ほどで出ましたが…残念ながら、私の場合は承認してもらうことは出来ませんでした。
続いて、Jpeg形式では承認されなかったけど、PDF形式で登録したら承認されたという人がいたので、それを真似てPDF形式にした運転免許証を登録してみますが…結果は同じでした。
また、同じ証明書の送信を何回か繰り返したら承認してもらえたという人もいましたので、ダメ元で何度か繰り返し登録してみましたが、私の場合はダメでした。
続いて、「運転免許証」では承認されなかったけど、「マイナンバーカード」を登録したら承認されたという人がいたので「マイナンバーカード」で登録してみますが、それもダメです。
うーん。私の場合は「身分証明書」を登録するだけでは解決しなさそうです。(判定基準が人によって違うのはどうしてなの?Googleさん。)
3.2 お支払いプロファイルと身分証明書の住所を正確に合わせる
続いては、Google AdSenseに登録されている住所と身分証明書の住所を”正確に”一致させて身分証明書を登録することで承認してもらえたという体験談を元に、Google AdSenseに登録されている住所を最適化します。
今回、証明書類として想定しているのは「運転免許証」と「マイナンバーカード」ですが、その2つの証明書の表記自体も住所の記載内容(丁目や番地の表示)が異なっています。
私の場合「マイナンバーカード」の住所は ”〇丁目△番地xx”(号表記がない)という表示ですが、「運転免許証」の住所は ”〇-△-xx” という数字だけの表示になっています。(なぜだ?)
ここからは、3.1での体験談も加味にして、証明書類を「マイナンバーカード」に絞って、Google AdSenseの登録住所を「マイナンバーカード」の記載内容に”正確に”合わせることにしました。
お支払い情報の「設定」画面で表示される「お支払いプロファイル」(写真参照)の”住所”欄に登録されていた内容を確認すると、やはり「マイナンバーカード」の記載内容とは若干異なってます。
その住所を正確に「マイナンバーカード」に合わせて、「マイナンバーカード」をアップロードして登録してみます。
これで何とかなってくれ!と期待して結果を待ちましたが…再び、承認が出来ないというメールが届きました。。。(チクショー!!)
3.3 証明書類の英語表記版を添えて登録する
さて、気を取り直して次の対処法を考えます。Googleの確認担当者は恐らく米国人のはずです。日本語の住所が書かれた「身分証明書」を提出しても、理解できない可能性があるんじゃないでしょうか?(私の感覚では、米国人は適当なイメージなので「日本語なんて読めねーよ」⇒「却下!」というロジックになることは十分に考えられます。あくまで私のイメージですが。:笑)
実際に、他の方の体験談を確認すると、別紙に日本語の氏名・住所を書いて、それに対応する英語のName・Addressを併記して「身分証明書」と一緒に登録することで承認されたという人がいるようです。(下図のようなイメージですね。)
どこに書かれていたかは忘れまてしまいましたが、Google AdSenseのヘルプにも「英語でない書類を提出する時には、その記載に対応する英語がわかるように提出して…」という趣旨の記載を見かけた記憶があります。であれば、その対応で承認してもらえる可能性はあります。
まずは、別紙に日本語の住所・氏名、英語のName・Addressを併記したものを作成します。英語の住所表記は概ね下記の感じですね。(番地から書きます)
- 日本語:東京都A市B町〇丁目△番地✕号
- 英語 :〇-△-✕,Bcho Ashi,Tokyo
そして、その別紙を「マイナンバーカード」の下に敷いて撮影し、再度、登録をしてみました。
結果は…願いも空しく、またもや否決されてしまいました。ここまでやってダメなら、私の場合は「身分証明書」での対応は難しいでしょう。素直に「居住証明書」を取得する方向に舵を切り直します。
4.税務署への居住証明書の申請方法
私の場合「身分証明書」を提出するだけでは、どれだけ頑張ってもGoogleAdSenseの審査を通すことは出来ませんでした。Google様のおっしゃる通りに「居住証明書」を取得して登録していきます。
「居住証書書」なる言葉を聞くのはこれが初めてですが、居住している場所で納税していることを証明してもらうことで、その人がその場所に居住していることを証明する書類になるようです。従って、申請先は所轄の税務署になります。
申請方法は国税局のHPに明記されています。(以下の国税局のリンク No.9210 居住者証明書の請求をご参照ください。)申請書もHPから入手できますので、事前に記載して税務署に持参するのが良いでしょう。
申請書の具体的な記載方法は、こちらのリンク「 居住者証明書交付申請書」(作成中)でまとめる予定ですが、作成時の注意点としては概ね下記ですね。
- 日本語と英語を併記すること
- 申請書は、証明書必要枚数+1枚作成すること
申請書を必要枚数+1枚作成する必要があるため、国税局のフォーマット(入力用 )をダウンロードして、パソコンでの記入を試みますが…日本語と英語を併記する書類にも関わらず、日本語が入力できないという謎設定であることがわかりました。(私の操作方法が悪いのかも??)
仕方がないので手書きで対応しましたが、記載欄が非常に小さいので、手書きではとても面倒くさいですね。
なお、申請者が記載する部分=申請書の上半分は写真のとおりです。
また、申請書には「居住証明書」を提出する国名を書く欄があるのですが、今回のGoogleからの要求が、最近追加されたシンガポールのみに対して対応すればよいのか?それとも、Googleのある米国に対応すべきなのか?がよくわかりません。
よって今回は、Googleからの要求がどちらであっても対応できるように、「シンガポール用」と「米国用」の2種類の証明書を作成して対応することにしました。(写真はシンガポール用です。)
従って、各1通の証明書を入手するために申請書をそれぞれ2通ずつ、計4通の申請書を提出する必要があります。手書きで作成するにはちょっとしんどいですが、フォーマットが日本語入力できない仕様なので仕方がないです。。。
ちなみに「居住証明書」の取得にお金はかかりません。何通でも無料です。申請場所である、所轄税務署の窓口に申請すれば、快く対応してくれます。(当たり前か)
発行までのリードタイムは、所轄の税務署によって異なると思いますが、八王子税務署の場合、午前中に申請したら夕方には仕上げてくれました。(超速対応に感謝です。)
証明書の内容は上写真のとおりです。申請書の下半分が「居住者証明書」になっていて、そこに税務署が必要事項を記載して発行する様式になっています。
ただ、発行された「居住証明書」は、私が作成した申請書をコピーして、それに税務署のハンコを押したものでした。コピーして対応するんだったら提出する申請書は1枚でいいんじゃね?(+1枚は不要でしょう)と思いましたが、こちらもかなりの謎設定ですね。
色々と問題はありましたが、兎にも角にも、これで無事「居住証明書」が入手できました。
5.Google AdSenseに居住証明書を追加登録
何とか最短で「居住証明書」を入手することが出来ました。こちらをGoogle AdSenseに追加書類として登録していきます。(これで承認されなかったら、本当にお手上げです)
今回はGoogleの要求内容がよくわからなかったので「シンガポール用」と「米国用」の2種類の「居住証明書」を作成しましたが、まずは「シンガポール用」を追加書類として登録してみます。
入手した「居住証明書」の写真を撮り、Jpeg方式でアップロードして申請しました。
結果は…下記のとおり、無事、承認してもらうことが出来ました。(アメリカが稼働している夜中に申請したので、速攻で承認されました。)
結論として、現時点(2023年10月)の最新情報としては、Google要求を満たすためには「税務署で入手する「居住証明書」の登録が必要!」ということになりました。(少なくとも私の場合は)
なお、登録したファイル形式は Jpeg形式 で問題ありませんでした。また「居住証明書」は「シンガポール用」のもので承認されましたが、ひょっとするとどこの国向けでも良かったのかもしれません。(試された方がいたらコメント欄で教えてください。)
ただ、承認された項目(上写真)をよく見ると、有効期限が「2025年7月17日」とか書かれています。2025年になったらまた同じ警告が来るのでしょうか?あーめんどくさー。