我が家のニッポンバラタナゴ水槽がコケまみれになりました。発生しているのは緑コケです。そこで今回は緑コケが発生する原因を分析して、水槽のリセットするとともにコケ対策を行いました。魚の糞尿から発生する「アンモニア」「亜硝酸塩」「硝酸塩」などによる「窒素循環」の考え方などから対策を実施しておりますので、皆様のアクアリウムライフのご参考になれば嬉しいです。
1.コケまみれになったタナゴ水槽
我が家のニッポンバラタナゴ水槽がコケまみれになってしまいました。(写真は配置していた石や水草などを撤去した状態です)
水槽に住んでいるタナゴ達にとっては、お腹が空いたときに食するコケがたくさんある状態ですし、産卵用に一時的に投入するドブガイなどの二枚貝にとっては、むしろ歓迎する環境なのかもしれませんが…如何せん見た目が悪すぎます。
気のせいかもしれませんが、家族の目も冷たくなってきたように感じますので、ここいらで一旦水槽にリセットをかけて環境を改善していきたいと思います。いや、改善が必須ですww
2.水槽がコケまみれになった原因は水質?
以前の環境ではここまでコケの状態は酷くありませんでした。このようになってしまった原因は何でしょうか?まずは、自身の浅いアクアリムの知識を元に、原因を分析してみましょう。
基本的には発生するコケによって、その原因は異なると言われていますが、我が家の水槽に発生しているコケは写真のような緑コケです。我が家のタナゴ水槽がコケまみれになってしまった一番の原因は「コケの養分となるリンや窒素成分が多すぎる」でしょう。つまりは、「水質が悪い」と言うことですね。
その他にも、「照射している光量が適切でない」(光量の管理不足)ことも原因としては大きそうですが、まずは前者の「水質」についての改善方法を考えていきましょう。(光量の管理に関しては、別記事で別途まとめまていきたいと思います)
まず、我が家のタナゴ用60cm水槽では、メインのろ過装置として下記の外部フィルター、テトラの”パワーフィルターVAX60”を使用しています。
その環境である程度の水替えをすることで、水質の状態はそこそこ安定していました。(酷いコケの発生はありませんでした)
その後、投入するタナゴの数量を増やすタイミングで、サブのろ過装置として、図のようなドライろ過槽を自作して追加設置しました。目的は、糞尿の分解能力向上です。
タナゴさんは結構丈夫だということもありますが、その環境でタナゴさんの健康はまあまあ維持できていたので、糞尿から生成されて生体に有害だと言われている「アンモニア」や「亜硝酸塩」は、狙い通り分解できていたのだと思います。
しかしながら、本来であれば「亜硝酸塩」から更に分解されて最終生成される「硝酸塩」を水槽内の水草たちが養分として吸収して「窒素循環」と呼ばれる安定した状態(下図参照)を成立させないといけないのですが…現状ではアヌビアスナナ以外の水草がほとんど育っていませんでしたので、「硝酸塩」の吸収がほとんど行われていなかったと推測されます。
結果としては、水質に対する対策を、「アンモニア」や「亜硝酸塩」の分解に特化してしまったことで、最終的に生成される「硝酸塩」が水草に吸収されなくなり、コケが大量に発生してしまった!ということになると思われます。(何事もバランスが大事だということですね)
したがって、我が家のタナゴ水槽の水質を安定させるには、水草がしっかり育つような環境にして「硝酸塩」を水草に吸収してもらうことがポイントとなりそうです。(水草が元気に育つ環境にするだけでよいなら、なんとか実現出来そうですね。)
3.緑コケが酷い水質を改善するのは水草
コケが酷いタナゴ水槽への対策としては、水草がしっかり育つ環境に出来れば、水槽内の「硝酸塩」が水草に吸収されて水質が安定するだろうという結論に達しました。しかしながら、水草が育つ環境にするにはどうしたら良いでしょうか?
水草は植物です。小学校の理科で習った、植物が成長するために必要なものは、「水」「光」「二酸化炭素」「肥料成分」などです。
この中で我が家の水槽で最も足りていないのは…ズバリ「二酸化炭素」でしょう。特に、糞尿をより分解するために追加設置したドライろ過槽が、水中に溶けている「二酸化炭素」を「アンモニア」などと一緒に除去してしまい、水草が育つための「二酸化炭素」が足りなくなってしまったのだと推測されます。
であれば、まず取り組むべきは、追加設置したドライろ過槽の撤去ですね。(当面は二酸化炭素の添加までに手を伸ばすつもりはありませんww)
試行錯誤して自作したドライろ過槽は、タナゴ水槽から、糞尿対策がより重要だと思われる金魚水槽に移設し、その後の水草の育成状況を見守っていきます。(結果は別途報告したいと思います。)
4.タナゴの糞尿分解能力を補強する
今回は「二酸化炭素」の流出を防止し水草の育成を促すために、設置していた自作ドライろ過槽を撤去しました。そうすると今度はその分だけ糞尿に対する分解能力が落ちますので、今度はそれを補っていく方法を考えていきます。
現状、60cmの水槽にニッポンバラタナゴを10匹入れています。それほど過密な状態ではないと思いますので、現状の外部フィルター(VAX60)の性能が十分に発揮できれば、水槽のろ過能力(糞尿分解能力)としては十分なはずです。
よって、今後は下記の対策をすることで、ドライろ過槽の撤去で失ったろ過能力を補っていきます。
- 外部フィルターのメンテナンス頻度を上げる
- 水替えの頻度を上げる(糞尿を外部に排出する)
上記のうち、水替えについては私が頑張るだけです。気持ちを入れ替えるだけでよいので、実行にあたっての問題は何もありません。
しかしながら、外部フィルターのメンテナンスに関しては、フィルターのメンテナンス性があまりよくない状況のため、このままではメンテナンスがサボり気味になってしまうでしょう。。。可及的速やかに対策を実施していく必要がありますが…その辺りの対応は、別の記事【アクアリウム】外部フィルターメンテナンス性をダブルタップで改善でまとめていますので、興味があればご参考にしてみてください。