【DIY】換気扇を浴室暖房乾燥機に交換する③-200V化電気工事

浴室換気扇が壊れたことを機に、実家に「浴室暖房乾燥機」を導入することになりました。実家への帰省に合わせて少しずつ施工を進めていますが、今回の第三弾(③)では、購入予定の浴室暖房乾燥機”三菱電機製 V-241BK5-RN”に必要な単相200Vの電源を整備していきます。分電盤の安全ブレーカーの200V化や屋外へ向けての電源ケーブルの配線などの施工内容を紹介していますので、皆様のDIYのご参考になれば嬉しいです。

1.壊れた換気扇を浴室暖房乾燥機に交換する

実家の換気扇が壊れ、スイッチを入れても動作しなくなりました。また、実家は築50年近くでかなり古く、冬場のお風呂がとても寒いため、一人で住んでいる母の入浴時のヒートショックも心配です。そこで、この換気扇の故障を機に、実家の冬の浴室を温める「浴室暖房乾燥機」を導入することになりました。

新設する浴室暖房乾燥機は下記の”三菱電機製 V-241BK5-RN”です。電力効率の良い200V 20A電源が必要な機種なので、専用の単相200Vの芯線Φ2.0mmの電源ケーブルを新たに配線する必要があります。

ここまでの施工内容などは、過去記事【DIY】換気扇を浴室暖房乾燥機に交換する①-配線確認と工事計画及び、【DIY】換気扇を浴室暖房乾燥機に交換する②-設置前の準備施工でご確認いただければと思いますが、今回の第三弾(③)では、分電盤に単相200Vの安全ブレーカーを新設して、単相200Vの電源ケーブルを屋外まで配線していきます。

浴室暖房換気扇用に単相200V電源を設置する電気工事の配線図

今回施工する単相200V化電気工事を配線図で表現すると図のとおりです。

分電盤に単相200Vの安全ブレーカーを新たに設置し、そこから単相200V(図中表記は250V)・20Aの電気が通電するための新たな電源ケーブル(芯線Φ2.0mm)を屋外に向けて配線します。

そして、電源ケーブルの配線先には浴室暖房換気扇の電源ケーブルが接続するための、新たなジョイントボックス(図中のジョイントボックス2)を設置していきます。

なお、浴室暖房換気扇の設置は次回の帰省で、第四弾(④)の施工として実施することにしましたので、母にはもうしばらく換気扇が故障したまま過ごしてもらいます。(換気扇が稼働しない間、母には窓を開けて換気するよう指示しましたww)

2.分電盤に200Vの安全ブレーカーを新設する

それでは、浴室暖房換気扇用の単相200V電源の設置工事を施工していきます。まずは、既設の分電盤に単相200Vの安全ブレーカーを新設します。

実家のパナソニック製分電盤コスモパネルには8個中6個の安全ブレーカーが使用されていた

写真が実家の分電盤です。10年ほど前のリフォーム時に設置された分電盤なので、そんなに古いものではないと思いますが、パナソニック製の”コスモパネル”シリーズの分電盤が使用されていました。

この分電盤には8個の安全ブレーカーが設置できるようになっていますが、現状で既に使用されている安全ブレーカーは6個です。残りの2個にはダミーパーツが嵌められていて使用されていません。(空きになっています)

今回は、その”空きスペース”の1つに200V対応の安全ブレーカーを新設していきますが、まずはこの分電盤が単相200V化出来る状態か?を確認します。

分電盤の主幹ブレーカーに3本の電源ケーブルが接続されていれば電柱から200Vの電源が引き込まれている

写真は分電盤のカバーを外した状態になります。左側に主幹(メイン)ブレーカーがあり、右側に安全ブレーカーが配置されていますが、左側の主幹ブレーカーの上側には、電線からこの家に引き込んだ電源ケーブルが接続されています。(写真が不明瞭ですいません)

この主幹ブレーカーに電線からのケーブルが何本接続されているか?が重要なポイントになります。「黒」「白」「赤」の3本のケーブルが接続されていれば、この家には200Vの電気が供給されていますので、この分電盤の電気工事するだけで、200Vの電気を使用することが出来ます。

しかしながら、電線から主幹ブレーカーに接続されているケーブルが「黒」「白」の2本だだった場合は、その分電盤には100Vの電気しか来ていないことになりますので、電線から引き込む電気を200Vに変更する電気工事が必要になります。(施工のハードルがかなり上がります)

今回、実家の分電盤の主幹ブレーカーには3本のケーブルが接続されていましたので、分電盤の電気工事のみで電源を200V化することが出来ます。(一安心です)

分電盤の確認ができたら、単相200Vの安全ブレーカーを新設していきますが、まずは新設する場所のダミーパーツを取り外します。

分電盤の安全ブレーカーの空きスペースに取り付けられていたダミーパーツ

取り外したダミーパーツは写真のとおりです。空きのスペースを埋めているだけのただの樹脂部品ですね。

このダミーパーツの分電盤への固定方法は、写真の左上に見えるツメが、分電盤の板金部品に引っかかって固定されているだけなので、その固定している板金を少し持ち上げてツメを外せば、簡単に取り外すことが出来ます。

ダミーパーツが取り外せたら、そのスペースに新たな200V対応の安全ブレーカーを取り付けていきますが、今回使用する安全ブレーカーは、パナソニック製分電盤”コスモパネル”に対応した下記の製品です。

パナソニック製のコンパクトブレーカー”BSH2202”ですね。

パナソニック製コンパクトブレーカーの200Vへの切り替えは簡単

こちらのブレーカーの使用方法は、別記事【DIY】パナソニック製分電盤の単相200Vへの切り替え電気工事でも紹介していますのでご参考にしてもらえればと思いますが、写真のようにドライバーなどで接続端子の位置を変えることで、100V仕様から200V仕様に簡単に切り替えることが出来ます。(100Vでも200Vでも使用できます)

100V仕様に戻すのもレバーをスライドさせるだけなので、とても施工性がよい安全ブレーカーですね。

こちらを200V仕様の状態で分電盤にセットすれば、200V仕様の安全ブレーカーが新設できます。

パナソニック製の分電盤へのコンパクトブレーカーの取り付けは簡単

分電盤への固定方法もとっても簡単です。安全ブレーカー裏面の凹みと分電盤側の突起を合わせてセットして、写真の矢印方向にスライドさせて嵌め込むだけです。(スライドすることで、端子が分電盤と接続してくれます)

また、所定の位置にセットされていれば、先ほどのダミーパーツと同様、ツメが分電盤の板金に引っかかって固定されますので、ツメが確実に嵌っていることを確認しましょう。(使用中に抜けたら大変なので)

なお、今回は主幹ブレーカーをOFFにせずに作業しましたが、基本的には主幹ブレーカーをOFFにして実施した方がよいです。(その辺は自己責任ですが)

最後に安全ブレーカーをONにして、電源ケーブルの接続端子に200Vの電圧がかかっていることを確認したら、単相200V安全ブレーカーの新設工事は完了です。(とても簡単ですね。)

新設した単相200V安全ブレーカーへの電源ケーブル接続方法については、電源ケーブルを配線する工程(6項)で説明します。

3.電源ケーブル配線の前準備-天井点検口の設置

分電盤に単相200Vの安全ブレーカーが新設出来たら、200Vの電源ケーブルを浴室屋外まで配線していきます。しかしながら、新築でない家にケーブルを配線するためには、ケーブル配線する経路をしっかり確保する必要があります。

分電盤から屋外までの電源ケーブル配線経路を示す家の断面図

図は実家の分電盤から、洗面所を経由して屋外に至るまでの家の「断面図」になりますが、分電盤から屋外まで新たな電源ケーブルを配線していく経路は、「分電盤(壁内)⇒ 廊下天井裏 ⇒ 洗面所の天井 ⇒ 屋外」にするのが最も効率が良さそうです。(図中の赤線が配線予定のケーブルです)

しかしながら、実家の分電盤がある廊下には、天井裏にアクセスする点検口などがありませんので、廊下の天井裏に電源ケーブルを配線するためには、廊下の天井に上図のような天井点検口を追加する必要があります。

一般的な天井点検口は天井の石膏ボードを固定する木材「野縁」に固定する設計になっていますので、天井の野縁を避けた位置(野縁と野縁の間)に穴を開けて取り付ける感じになりますね。

壁裏センサを使用して天井石膏ボードの裏側の野縁の位置を確認する

そこで、まずは天井の野縁が何mmピッチでどのように配置されているか?を、写真のように壁裏センサ下地キャッチなどで確認していきます。

壁裏センサが反応した場所にはテープを貼り付けるなどして色々と確認した結果、野縁のピッチは300mmになっているように見えました。しかしながら、センサが時より変な挙動を示しており、下地キャッチの確認でも結果がよくわからない箇所がありますので、なにやら複雑な構造になっているような感じもします。

壁裏センサなどが変な挙動をする場合は、もはや、実際に穴を開けてみないとわかりません。野縁のピッチは300mmと仮定して点検口を準備していきます。(ピッチが違っていた場合の対応は別途考えます)

そこで、今回準備した天井点検口は下記です。外枠と内枠で構成されるアルミ製の点検口で、内枠の片側が外枠に軸固定されて片持ちで開くタイプです。

点検口が準備出来たら、みんな大好きマルチツールを使用して、天井に穴を開けていきます。

天井の石膏ボードに穴を開ける加工にはマルチツールを使用すると便利

いつも言ってますが、マルチツールは本当に便利なツールで、私のDIYには欠かせませんね。

なお、穴を開けてくりぬいた石膏ボードは、一回り小さくカットして内枠に取り付け、点検口の蓋として再利用しますので、小さく分割したりせずに慎重に取り扱う必要があります。

本来であれば、100mm角くらいで小さめに穴を開けて、石膏ボードの裏側の状態を確認してから、本穴を開けたいところですが…この辺は致し方ないところでしょう。

マルチツールを使用して石膏ボードに穴を開けた結果…野縁を避けて穴を開けることは出来ましたが、センサが変な挙動をしていた理由が明確になりました。

なんと、石膏ボードの天井の上に、リフォーム前の天井がそのまま残っていました。(昔懐かしの砂壁天井です。)その旧天井に野縁となる木材を固定し、そこに石膏ボードを固定して仕上げられていたようです。(天井が2重になっていたということですね)

リフォーム物件で天井に穴を開けたらその上に昔の天井が出てきた

現れた旧天井にマルチツールで100mm角くらいの穴を開けてみると(写真参照)、やっとケーブルが通せるような天井裏のスペースが見えてきました。

旧天井で実際の野縁のピッチを確認してみると450mmピッチになっています。結果的には、より大きな450mm角の点検口を付けることが出来る構造だったということですね。(リフォームには色々な罠が張り巡らされていますww)

まあ、この辺りは既に300mm角で穴を開けてしまっていますし、準備している点検口も300mmサイズなので、野縁が450mmピッチの天井に300mmサイズの点検口を固定する方法を何とか考えましょう。

点検口は外枠の向かい合った2辺を野縁などにネジ止めする構成ですが、今回はネジ止めしたい野縁のピッチが大きくて両側を止めることができません。そこで今回は、下図のような構成で点検口を固定することにしました。

野縁のピッチが450mmの天井に300mmサイズの天井点検口を取り付ける方法

点検口の1辺(図中左側)は通常通り野縁にネジ止めします。そして、向かい側のもう1辺(図中右側)は、野縁の代わりになる木材を、旧天井と石膏ボードの間に挟んで旧天井に固定し、その木材に点検口をネジ止めする作戦です。

結果として、片側は旧天井の強度に頼るような構成になってしまいましたが…まあ、反対側を野縁にしっかり固定してますし、私しか使わない点検口なので、何とかなるでしょうww

天井に固定した点検口の外枠に切り抜いた石膏ボードを装着した内枠を取り付ける

点検口の外枠が固定出来たら、先ほどマルチツールで切り抜いた石膏ボードをサイズ調整して内枠に嵌め込みます。そして、外枠にその内枠を固定すれば、天井点検口の設置工事は完了です。(写真が外枠に内枠を固定した状態です)

今回は、野縁のピッチが実は450mmだったのに、一回り小さな300mmの点検口を取り付けてしまいましたが…まあ、何とかリカバリー出来たということで良しとしましょう。(勉強になりました)

いずれにしても、以上で電源ケーブルの通り道となる廊下天井裏にアクセスする点検口の取り付けが完了しました。

4.電源ケーブルの屋外引き出し口の施工

続いては、屋内の分電盤から引き回した電源ケーブルを屋外側に引き出すための「引き出し口」を施工していきます。

屋内から屋外へのケーブル引き出し口は以前にガス給湯器の換気扇があって今はステンレスで塞がれた箇所

今回の引き出し口は、以前にガス給湯器用の換気扇があった場所で、今はステンレスの板で蓋をされている箇所(赤矢印部)に設置していきます。(そこから浴室換気扇(黄矢印部)にケーブル配線します)

現状で、ステンレス板の右上には、既に給湯器用の電源ケーブル(100V)が引き出されていますが、引き出し口がとても小さいため、そこに今回の電源ケーブルを追加するのはかなり難しそうです。今回はステンレス板の中央に穴を開けて、新たな引き出し口を設けていきます。

また、今回はケーブルが剥き出しになる箇所がないように施工していきたいので、屋外側の電源ケーブルはすべてPF管で覆っていきます。

そこで今回、ケーブル引き出し口として準備したパーツは下記です。

未来工業さんのPF管用コネクタ付きの外かべボックスです。ボックス中央にケーブルの引き出し口があり、そこに”ツバ管”と呼ばれる樹脂のパーツ(上写真の右側にある小さな樹脂部品)が装着できる構造になっていますので、ステンレス板との絶縁対策もバッチリの製品です。しかも、ボックスの裏面にはゴム製の防水部品が付いていますので、壁にピッタリ密着できる仕様になっています。

ただ、こちらの部品はその上に防水コンセントなどを重ねて使用する前提で設計されているため、蓋が付属されておりません。しかも、ネットではぴったり合う蓋が探せなかったので、類似仕様の蓋を無理繰り加工して準備しました。

取り付けるボックスが準備出来たら、ステンレスにツバ管が嵌るサイズの穴を開けていきますが、今回ステンレス板の穴あけに使用したドリルは下記です。

ステンレス板にそんな簡単に穴が開くのか?施工前は半信半疑でしたが…電動ドライバーに装着して加工したところ、かなり簡単に穴を開けることが出来ました。コバルトコーティング恐るべしです。

電動ドリルにスパイラルステップドリルを装着してステンレスに穴をあける

注意点としては、インパクトドライバーに装着して使用すると穴あけ中に刃に衝撃が加わって痛むようなので、出来るだけ衝撃が加わらない電動ドライバー(ドリル)を使用した方が良いらしいです。

屋外側のステンレス板に穴を開けたら屋内側にも同サイズの穴を開けていきます。気持ち的には、内側の穴は外側の穴よりもやや上方になるようにして、万が一ケーブルに水がつたった場合に、水分が内側に入り込まないようにした方がいいでしょう。(どれだけ効果があるのか?はわかりませんが、勾配をイメージするのは大切だと思います)

両側に穴が開いたら、ケーブルの引き出し口となる外かべボックスをステンレス板に固定していきます。

外壁ボックスをステンレスの表面にしっかりネジ止めして蓋をする

写真は既に蓋をして固定した状態になりますが、ステンレス板へのボックスの固定はネジ固定です。ネジを打つ位置にドリルでステンレスに下穴を開けて、そこに外壁ボックスの内側からネジを締めこんで固定していきます。

なお、外かべボックスを固定する際には、ステンレスと電源ケーブルが直接接触しないようにするツバ管を、ケーブル引き出し穴に挿入するのを忘れないように!(万が一ショートすると火事になるみたい)

以上で、電源ケーブルの引き出し口となる外かべボックスが設置は完了です。(これで、ケーブルの屋内⇔屋外への配線が可能となりました。)

5.ジョイントボックスとPF管を固定する

続いて、浴室暖房乾燥機の電源ケーブルを接続するためのジョイントボックスと、ジョイントボックスまでの配線を保護するPF管を固定していきます。

今回、ジョイントボックスに使用するのは、PF管コネクタが装着できる下記のボックスです。

こちらのボックスは防水仕様ではないようですが、蓋が付属されていますので別途準備する必要はありません。ただし、PF管用のコネクタは付属されていないので、下記のようなPF管コネクタを準備する必要があります。(ボックスのノックアウトの部分に穴を開けて装着します)

また、上記のコネクタに適合する下記のPF管と固定用のサドルも準備が必要ですね。

部材が準備出来たら、浴室暖房換気扇のジョイントボックスとなるPVKボックスを外壁に固定していきます。なお、今回はボックスの下側2か所のノックアウトに穴を開け、2個のPF管コネクタを装着しました。(下写真参照)

換気扇のフード脇にネジ固定したジョイントボックス

ジョイントボックスの外壁への固定はボックス内側からのネジ2本で行います。

設置箇所は、浴室暖房乾燥機の電源ケーブルが短くても届くよう、既設換気扇フードのすぐ横としました。

ジョイントボックスが固定出来たら、4項で取り付けたケーブル引き出し口から、このジョイントボックスまでの経路にPF管を配置していきます。

PF管を適当な長さにカットし、その両端をそれぞれのボックスのコネクタに仮接続して、PF管のたわみ方などを確認しながら配置を決めます。

屋内からケーブルを引き出すボックスと換気扇の電源ケーブルを接続するジョイントボックスをPF管で繋ぐ

今回は、概ね写真のような感じでPF管を固定するのが良さそうですね。(PF管が緩やかな曲線になるよう設定しました)

基本的には、電源ケーブルやPF管を伝ってそれぞれのボックスに水が浸入しないよう、電源ケーブルやPF管は、ボックスよりも下になるように配置した方が良いです。

また、万が一、PF管の内部に水か侵入した場合にはその水が抜けるよう、PF管の一番低い部分には、水抜き用の穴を開けておくとベターでしょう。

PF管の経路が決まったら、PF管コネクタの先端を捻って、コネクタからPF管が抜けないようロックを掛け、PF管を外壁にサドルで固定すれば屋外側のボックスの設置は完了です。

6.芯線Φ2.0mmの電源ケーブルを配線する

電源ケーブルの経路となる箇所にそれぞれの施工が出来たら、いよいよ新たな電源ケーブルを配線していきます。

設置を予定している三菱電機製の浴室暖房乾燥機”V-241BK5-RN”は、20Aの電流が必要な電気機器になりますので、今回は下記のような芯線Φ2.0mmのVVFケーブルを配線することが必須となります。お値段的には芯線Φ2.0mmの方がお高いですが、まあ仕方がないですねー(15Aまでなら芯線Φ1.6mmで対応が出来ます)

また、電源ケーブルの接続部は出来るだけ少ない方が安全です。そこで今回は、かなり面倒ですが、ジョイントボックスから分電盤まで、ケーブルの接続が全くなくなるよう、1本の長いケーブルを通していきます。(面倒くさいことが出来るのがDIYの醍醐味です)

ジョイントボックスから少しずつ電源ケーブルを送り込み分電盤と接続する

写真のようにジョイントボックスから電源ケーブルを挿入し、少しずつ屋内側へ送り込んでいきます。

まあ、予想はしていましたが…PF管の中で引っかかったりもしますし、引き出し口でケーブルの向きを変える配線になるので、作業は非常に面倒なものとなりました。

しかしながら、今回は母の住む実家への施工ですので、安全面では妥協できません。少しずつ少しずつ、電源ケーブルを屋内に向けて送り込んでいきます。(作業性の都合から、PF管の固定などは一旦外して作業しました)

屋内へ十分な長さのケーブルが送り込めたら、続いては屋内側の作業に移っていきます。

屋内側の電源ケーブルの出口にもPF管を配置してケーブルを保護する

屋内側ケーブル出口(洗面所側)には、写真のように保護用のPF管を配置しておきました。(屋内側は出口が金属ではないので不要ですが念のための対応です。)ただ、このPF管は、あらかじめケーブルに通しておかないと後からの取り付けが出来ませんので注意が必要です。

続いて、洗面所を経由したケーブルを廊下の天井裏に通していきます。洗面所の廊下側の壁に新たな穴を開けて、天井裏にケーブルを通します。

そこまで廊下の天井裏までケーブルが通せたら、いよいよ3項で設置した天井点検口の出番です!

廊下の天井裏まできた電源ケーブルの先端を天井点検口から引き出す

天井点検口から手を入れて、何とか天井点検口まで電源ケーブルを配線することが出来ました。(写真参照)あとはこれを分電盤まで配線して安全ブレーカーと接続させるだけです。

ただ、分電盤の裏側には当然ながらたくさんの電源ケーブルが配置されているので、ブラインド状態でケーブルを通すことは出来なそうです。そこで、分電盤側から天井裏へ通線用のワイヤーを送り込み、そこにVVFケーブルを縛り付けてワイヤーを引っ張ることで、分電盤までケーブルを通しました。(簡単に書きましたが狭い場所にケーブルを通すのは結構大変です。)

分電盤までケーブルが配線出来たら、あとは安全ブレーカーに接続するだけです。

200V化したコンパクトブレーカーに電源ケーブルを接続するとチェックゲージの色がオレンジに変わる

安全ブレーカーへのケーブルの接続は簡単です。部品にストリップゲージ(ケーブルの被覆を剥く長さの指示)があるので、それに従ってケーブルの先端をVVFストリッパーなどで加工し、そのケーブル芯線を端子の奥まで挿しこむだけです。

写真の矢印部には、ケーブルが奥まで挿されたことを確認するチェックゲージがありますので、そのゲージがオレンジ色に変わるまでケーブルをしっかり挿しこみます。

また、ケーブルの接続解除はそのチェックゲージを反対側にスライドさせて抜くだけなので簡単です。(良く出来ている製品です)

なお、電気機器がつながってないのでケーブルを接続しただけでは電気は流れませんが、安全ブレーカーのスイッチはOFFにして作業しましょうね。(本当は主幹ブレーカーをOFFするべきですけど)

以上で、電源ケーブルの配線と接続が完了しました。(残るは仕上げの作業です)

7.電源ケーブルを固定して仕上げる

屋外から電源ケーブルを引き回して分電盤まで接続出来たら、安全ブレーカーをOFFにした状態で仕上げの施工を行っていきます。

室内側の剥き出しの電源ケーブルをステーブルで固定してフォーミングする

まずは、洗面所に配線した電源ケーブルを、天井に綺麗にフォーミングして、ステーブルで固定していきます。

この時、見える部分については、ケーブルが真っすぐになるようにフォーミングして綺麗に仕上げますが、ケーブルが曲がる部分の近くや、見えない部分には多少の余長を残してケーブルに極端な負荷がかからないように仕上げるとよいです。

また、屋内側のケーブルの出入り口となる穴にはPF管を配置しましたが、穴に発生した隙間には、虫の侵入防止として、下記のような隙間パテを使用して埋めておきます。

屋内側がフォーミング出来たら、屋外側の電源ケーブルもフォーミングして整えます。

ボックス内などに多少の余長が残るようにケーブルを配線し、電源ケーブルをカットして長さを決める

各ボックス内に多少の余長を設けながらケーブルをフォーミングしていき、ジョイントボックスで適当な長さにカットします。(ここでやっと電源ケーブルの長さが決まりました)

そして、PF管を外壁にしっかり固定し直したら、屋外側のフォーミングは完成です。

最後に、ジョイントボックス側に格納した電源ケーブルの先端をVVFストリッパーなどで加工して、浴室暖房換気扇と接続するための差し込み型コネクタを装着すれば、すべての施工は完了です。(差し込み型コネクタへのケーブル接続方法は、差し込み型コネクタによるケーブル接続を参照ください)

施工が完了したら、新設した200Vの安全ブレーカーをONにして、ジョイントボックスまで200Vの電気が来ているか?をテスタで測定します。

安全ブレーカーをONにしてケーブル先端の差し込み型コネクタに200Vの電圧が来ているかを確認する

結果は写真のとおり。しっかり200Vの電源が来ていますね!

以上で、200V仕様の浴室暖房換気扇を取り付けるための電気的な準備が完了しました。(天井が2重になっていたりトラブルはありましたが何とか無事施工できました。)

次回は、三菱電機製の浴室暖房乾燥機”V-241BK5-RN”を購入して取り付けていきます。(母のヒートショックを防止するのが目的なので、寒くなる前に施工仕上げないといけないですが…)

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