【DIY】換気扇を浴室暖房乾燥機に交換する①-配線確認と工事計画

換気扇を浴室暖房乾燥機にDIY交換-ケーブル配線の確認と施工計画

実家の浴室の換気扇が壊れました。また、実家には母親が一人で住んでいますが、既に80歳を超えてているので、真冬の入浴時のヒートショックも心配です。そこで今回は、息子である私のDIYにて、壊れた浴室の換気扇を「浴室暖房乾燥機」に交換していくことにしました。その第一弾は、交換工事の前準備、現状のケーブル配線の確認と工事計画の明確化です。下記リンクの動画内でも、計画時の確認内容などを紹介していますので、皆様のDIYのご参考になれば嬉しいです。【DIY】#46 単相200V電源を新設する電気工事-分電盤に200Vの専用ブレーカーを新設して、芯線Φ2.0mmの新たな電源ケーブルを配線する

1.実家の浴室の換気扇が逝く…

実家の浴室換気扇が壊れて動かなくなった

お盆休みに久しぶりに実家に帰ると、一人で暮らしている母親から「浴室の換気扇が壊れて動かなくなった」ことを告げられました。

実家の敷地内には兄が暮らしていますが、兄にはDIYの知識があまりないので、交換作業をすることは難しそうです。そこで今回は、離れて暮らす私がDIYで対応してあげることになりました!(苦労を掛けた息子からの、わずかばかりの親孝行ですね)

また、住んでいる建物は既に50年近く経過しており、冬場の浴室はとても寒いです。母は既に80歳を超えていますので、入浴時の「ヒートショック」も気になるお年頃です。

「ヒートショック」とは、気温などの急激な変化によって血圧が乱高下し、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こしてしまう現象です。特に、冬場の浴室の温度が低い場合に、浴槽と浴室の温度差などで発生しやすく、血圧のコントロール機能が低下した高齢者には特に注意が必要です。

それを考えると、この換気扇の故障はヒートショックの問題を解決するのはちょうどいい機会です。壊れた換気扇を新しい換気扇に取り替えるのではなく、「浴室暖房換気扇」に交換してヒートショックのリスクを低減することにしました。

2.交換する浴室暖房乾燥機を選定する

換気扇が壊れたタイミングで、実家の浴室の換気扇を「浴室暖房乾燥機」にDIY交換することにしましたが、どのような機器を設置すればよいでしょうか?まずは、交換する製品を決めていきます。

実家の浴室周りの屋外電源ケーブル配線はかなり複雑

まず、現状の換気扇は、家庭用100V電源で駆動するタイプです。屋外に防水コンセントが設置されていて、そこにプラグを挿して電源が供給されています。(写真の矢印部が電源を供給している防水コンセントです)

この現状の構造からガスなどの浴室暖房乾燥機に交換するのは現実的ではないので、交換する機器は電気で駆動するタイプとします。

また、屋外の配線を見てみると…室内から屋外に出されたケーブルが、ジョイントボックス(下記写真の矢印部)に配線されて、そこから色々な箇所に分岐しているように見えます。(後述しますが、換気扇、ガス給湯器、及び、2か所の脱衣所電源が同一電源になっていました)

実家の屋外電源ケーブル配線の防水ジョイントボックスR

しかしながら、各メーカーの浴室暖房乾燥機の工事説明書などを読むと、そのほとんどに「専用電源を使用すること」と明記されていますので、新たに設置する浴室暖房乾燥機の電源は、”専用電源”とした方が良さそうです。

そして、電気式の浴室暖房乾燥機には定格電圧が100Vのものと200Vのものがあり、当然ながら暖房の性能としては、200V電源の方が優れています。(このあたりはエアコンと同じですね)

設置に際し、専用電源として新たな電源ケーブルを配線するのであれば、100Vであろうが、200Vであろうが、手間は大きく変わりません。そこで今回使用する器具は、より暖房性能が優れた200Vで駆動するものとし、性能、価格などを吟味した上で下記の製品としました。

今回選択したのは、三菱電機さんの換気機能付きの浴室暖房乾燥機”V-241BK5-RN”です。私のDIYではPanasonicさんの機器を選択することが多いのですが…今回はより安いこちらの商品に浮気して三菱さんの実力を確認していきます。(Panasonicさん、ごめんなさい)

3.現状のケーブル配線を確認する

今回の施工で交換する浴室暖房乾燥機は、200Vの専用電源から電源を供給するタイプとしました。早速、現状のケーブル配線状況を調査して、必要な電気工事の内容を明確にしていきましょう。

まず、屋外側の配線は下写真のとおりです。

実家の浴室周りの電源ケーブル配線を正確に把握する

脱衣所の上部(以前にガス湯沸かし器用の換気扇があって今は板金で塞がれている部分)から2本の電源ケーブルが屋外側に引き出され、ジョイントボックスに接続されています。

そして、更にそのジョイントボックスからは、換気扇用、給湯器用の防水コンセントに電源ケーブルが配線されているという構成です。(ジョイントボックスに接続されているケーブルは計4本です)

室内側から引き出されているケーブルが2本なのが謎ですが…屋外側のケーブル配線はある程度把握できましたので、次は屋内側を確認していきましょう。

実家の洗面所周りの電源ケーブル配線を正確に把握する

屋内側の配線は下写真のとおりで、屋外側に引き出されているケーブルそれぞれが、「換気扇用スイッチ+電源」「洗面所用電源」に配線されているという構成です。

その構成から推測すると、室内側のどちらかの電源からの分岐で、屋外側に電源が供給されている可能性が高いですね。(屋内側の電源を屋外側から分岐させて引っ張って来ているとは思えませんので)

であれば、室内側のどちらの電源から分岐しているのか?を確認していきます。

以前、洗濯機用だったコンセントには換気扇のスイッチが追加された

まずは、写真の「換気扇用スイッチ+電源」のコンセントボックスを分解して確認していきます。

私の記憶が確かなら、浴室+脱衣所をリフォームする前、このコンセントには洗濯機が接続されていました。(このアース端子はその名残でしょう)

以前、洗濯機に接続されていた電源ということは、家を建てた時に分電盤からの電源ケーブルが配線されている可能性がかなり高いです。(そして、その後のリフォームで換気扇のスイッチが追加されたということでしょう。)

その仮説を元にこちらの電源を分解した結果は下記のとおりです。

換気扇用スイッチがあるコンセントには分電盤からのケーブルが接続されている

写真のとおり、分電盤からと思われる電源ケーブルが壁内から出てきており、それがコンセントに接続されています。そして、その送り穴を使用して電源を分岐させているようです。(アース線も壁内から出てきて接続されていました)

実際に送り穴で分岐している電源ケーブルを外して、他のコンセントに電気が供給されなくなるか?をテスターで確認したところ、洗面所用電源、及び屋外側電源などへのすべての電気が供給されなくなりました。

これで、浴室・脱衣所周りの電源がすべて、こちらの電源から分岐されているということが明確になりましたね。

ただ、脱衣所ではドライヤーなどの比較的電力消費の大きな機器を使用しますので、この構成はあまり良くない感じもしますが…今まで問題がなかったといことでその件は考えないことにしましょう。(今後は、換気扇用の電源が別電源になりますので)

以上の結果から、浴室・脱衣所エリアの電源ケーブル配線は下図のとおりということがわかりました。

実家の浴室周りの電源ケーブル配線状態を示す配線図

まず、分電盤からの電源は、壁内から換気扇用スイッチが設置されたコンセント(図中左下部)に接続され、そこから常時導通する電源と、スイッチを介してON/OFFする電源に分岐していきます。

スイッチを介してON/OFFする電源は、3芯ケーブルの「赤線(R)」にてジョイントボックスに供給され、そこから換気扇用の防水コンセントに配線されます。(スイッチで防水コンセント自体をON/OFFして、換気扇をON/OFFする仕組みですね)

そして、常時導通する電源は、3芯ケーブルの「黒線(B)」を介してジョイントボックスに接続され、そこから室内側のコンセント(洗面所用電源)と給湯器用の防水コンセントに分岐するという構成です。

やはり、屋内の洗面所用電源は、屋外のジョイントボックスから配線される構成でしたね。。。私なら絶対に選択しない構成ですが、いずれにしても、以上でこのエリア全体のケーブル配線を明確にすることが出来ました。

4.今後の工事計画を明確にする

現状の電源ケーブル配線を明確にすることが出来たら、今後の工事計画を明確にしていきます。

検討過程は割愛しますが、色々と検討した結果、最終的な施工状態は下図のとおりにすることにしました。

実家浴室に浴室暖房乾燥機を追加施工するための配線図

まず、最初に決定したとおり、暖房機能付き換気扇(浴室暖房乾燥機)用の電源は、単相200Vの電源ケーブルを新たに配線して専用電源とします。(屋外側に新たなジョイントボックス2を設置して浴室暖房乾燥機と接続させます。)

そして、それに伴って使用しなくなる現状の換気扇用のスイッチや、換気扇用防水コンセントなどはすべて撤去します。

結果、ジョイントボックスまでの電源分岐に使用していた3芯ケーブルは「赤線(R)」がどこにも接続されない”死線”になりますが、モールも付けられて綺麗に配線されておりますので、このまま有効活用していきましょう。

ジョイントボックスから給湯器用の電源までの配線は、現状のものをそのまま活用します。(ジョイントボックス内の再接続などは実施しますが、ケーブル配線はそのままです)

そして、室内側の洗面所用の電源は、屋外側のジョイントボックスで分岐させるのをやめて、屋内側にに新たな接続ポイントを設けて、屋内で配線を完結させる構成としていきます。(屋外側から室内に電源を供給するのは、個人的にどうしても許せない:笑)

以上が、今回施工していく電気工事の内容になります。(単相200Vの電源ケーブルを新たに引き回すのが一番大がかりな作業になりそうです)

続いて、スケジュール的な計画ですが、今回は帰省しないとできない実家に対しての施工になりますので、施工を3回に分けて下記の順序で施工していくことにしました。

  1. 事前準備施工
    • 現行の換気扇用電源・スイッチの削除
    • 洗面所用電源の室内分岐化工事
  2. 200V電源ケーブルの配線
  3. 浴室暖房乾燥機への交換工事

3回の施工に対して、必要な部品をその都度準備して施工していくことになりますが…一番の目的は母親のヒートショック対策です。寒くなる前になんとか施工を完了させていきます!!

なお、具体的な施工内容に関しては、終了したものから記事にしていく予定です。(乞うご期待!)

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