【DIY】スリム丸型蛍光灯のLED化工事-光量25%UP品の検証

スリム丸型蛍光灯を光量UP品でLED化DIY-裸圧着スリーブ接続

前回記事【DIY】27形+34形のスリム丸型蛍光灯をLED化工事するでは、点灯しなくなったリビングのスリム丸型蛍光灯をLED化しましたが…そこから3か月、リビングのもう1つの蛍光灯も点灯しなくなりました。そこで今回は、前回使用した丸型LED(計4,000Lm)よりも光量の大きな丸型LED(計5,000Lm)を購入してLED化工事を実施し、どの程度光量UPが実感できるか?確認しました。下記リンクにて動画も公開していますので、皆様のDIYのご参考になれば嬉しいです。【DIY】#39 スリム丸型蛍光灯を光量25%Up品でLED化する!-光量アップは実感できるか?LEDのちらつきや遅れは?

1.蛍光灯のLED化では安定器を外すべき

電気料金が値上がりし続ける中、その省電力の魅力が益々大きくなっているLEDですが、LED蛍光灯のラインナップも増えて、お手頃な価格になってきました。

下記のように通常の蛍光灯用の照明器具から、グローを取り外すだけで使用出来るお手軽仕様のものも数多く販売されています。

ただし、上記のような商品は工事不要でお手軽に使用できるメリットが素晴らしいですが、LED蛍光灯は家庭用100Vに直結して使用されるよう設計されています。グローだけを外して安定器を経由したままで使用すると、その電気は安定器で制御された状態(100Vではない状態)で使用されることになりますので、LEDの最大のメリットである省電力化を十分に享受することが出来ない可能性があります。

また、LED蛍光灯は長寿命と言われていますが、安定器が故障して誤動作することで、LEDが故障してしまう可能性もあります。

よって、蛍光灯をLED化するのであれば、例えグローを取り外すだけで使用出来るLED蛍光灯であっても、安定器を経由しない仕様に改造して使用した方が良いです。

4個中1個の安定器が壊れた蛍光灯の4本中2本をLED化する電気工事の配線図

過去記事【DIY】安定器が壊れた蛍光灯のLED化-HIVケーブル活用方法では、4本中の1本分の安定器が故障した蛍光灯に対して、故障した蛍光灯を含む内側2本だけをLEDにするという変則的なLED化工事を実施しました。(その配線図は図のとおりとなります。)

このような施工を実施するためには、電気工事の資格、及び知識が必要になりますが、1個の安定器が壊れたということは、その他の安定器も寿命が近づいていると思った方が賢明です。よって、1個の安定器が壊れたのであれば、そのタイミングで照明器具全体のLED化を検討した方がよいでしょう。(私の場合は、新しい蛍光灯を購入してから安定器が壊れていることがわかったので、4本中2本のみをLED化するという変則工事を行いました。)

2.スリム丸型蛍光灯をLED化する方法

最近では、LED化した丸型蛍光灯も販売されるようなりましたが、スリム丸型蛍光灯に関しては、そのサイズに合致する丸型LEDがラインナップされていません。

スリム丸型蛍光灯に適合する丸型LEDがないので固定金具を改造して対応する

そこで、過去記事【DIY】27形+34形のスリム丸型蛍光灯をLED化工事するでは、点灯しなくなったスリム丸型蛍光灯に対し、蛍光灯の固定金具をラジオペンチで変形させて改造し(写真参照)、スリム丸型蛍光灯用の照明器具に、通常サイズの丸型LEDを取り付ける工事を実施しました。

なお、スリム丸型蛍光灯の外径サイズは、27形が通常蛍光灯の32形、34形が通常蛍光灯の40形に相当します。数字が表すサイズが通常蛍光灯とは異なるので注意が必要です。

また、スリム型蛍光灯は漏れなくインバーター式になっているので、安定器を経由しない状態(交流100Vを直結する状態)への改造が必須となります。電源ケーブルの接続には電気工事士の資格が必要となりますが、下記商品には追加工が不要な接続ケーブルが付属されていますので、こういう仕様の丸型LEDを選べば、電気工事士の資格がなくても交流100V直結でのLED化が出来そうですね。(コネクタどうしを接続するだけなのであれば、電気工事士の資格は不要なはずです。)

3.丸型蛍光灯と丸型LEDの明るさを比較

省電力で明るいと言われるLEDですが、その明るさを数値で比較するとどうなるでしょうか?

元々使用していたスリム丸型蛍光灯と、そのLED化で使用した丸型LEDの明るさ(光量)を比較すると下記のとおりになります。

  内側  外側 合計
スリム丸型蛍光灯27形:2,310Lm34形:2,880Lm5,190Lm
丸型LED32型:1,750Lm40形:2,250Lm4,000Lm

蛍光灯とLEDは光の直線性などに差があるため、光量を単純に数値比較できないことはわかっていますが、カタログ上の全光束(Lm)を比較するとスリム丸型蛍光灯の方が数値が高いですね。

実際に点灯した状態で2つの仕様を比較してみると…スリム丸型蛍光灯が新品ではないので、条件は不利ですが、明るさは同じくらいに見えます。LED化でより明るくなると思って施工したので、ちょっと残念な結果になりました。

また今回は、前回のLED化工事から3か月ほどしか経っていませんが、リビングに2個設置している照明の、もう一方の(まだLED化していない)照明が点灯しなくなりました。

リビングの蛍光灯のスイッチを入れると一旦点灯するがすぐに消灯してしまう

症状は、スイッチを入れると一旦点灯しますが、すぐに消灯して豆球のみが点灯する状態になる(写真参照)という、前回と同じ症状です。

前回LED化したものと同じタイミングで設置した、同じ型式の照明になりますので、故障も同じようなタイミングになるのでしょう。(故障タイマーが仕込まれているのかもしれません:笑)

そこで今回は、新たに故障したスリム丸型蛍光灯をLED化していきますが、前回の施工を踏まえて、更に光量の大きな丸型LEDを使用して、その明るさを比較してみたいと思います。

そのために購入したのは、下記の丸型LEDです。

今回購入したLEDを前回の施工したLEDと比較すると下記のとおりです。

  内側  外側 合計
スリム丸型蛍光灯27形:2,310Lm34形:2,880Lm5,190Lm
丸型LED:前回32型:1,750Lm(14W)40形:2,250Lm(18W)4,000Lm
丸型LED:今回32型:2,300Lm(18W)40形:2,700Lm(21W)5,000Lm

前回の施工で使用したLEDは2灯で計4,000Lmでしたが、今回購入したLEDは2灯で計5,000Lmです。スリム丸型蛍光灯の数値(5,190Lm)には、まだ少し足りませんが、大分近い値になりました。

前回品との差は、消費電力の差です。筐体が乳白色なので中身が見えませんが、LEDが2列で配置されていて、消費電力は大きくなる分、数値が大きくなっているようです。(前回:計32W、今回:計39W)

今回はこちらのLEDを使用して、リビングを更に明るく出来るか?検証していきます。

4.LED化工事の接続配線図

丸型LEDを100V電源直結で点灯させる場合の電気工事配線図

今回施工していく丸型LEDの配線図は図の通りになります。

丸型LEDの基本的な構造として、丸型LEDの中にLEDが環状に配置されていて、その片方が⊕端子、もう一方が⊖端子になっています。

また、各丸型LEDの4個の端子は、2個が⊕端子、もう2個が⊖端子になっていて、⊕端子どうしと⊖端子どうしは回路的に繋がっていると思われます。LEDに直結する電源からのケーブルはそのどちらかに接続すればOKな構造でしょう。(多分)

ただ、使用する丸型LEDの回路図をよく確認して、その回路図上で電源ケーブルがつながっている側の端子に接続した方が、より確実でしょうけど。(今回は商品の回路図に示されている”内側”の⊕端子、⊝端子に接続していきます。)

電源ケーブルを接続しない端子は、直結工事を行わない場合にグローへとつながる端子になりますが、今回はグローがないので、先端を絶縁処理します。(配線図上の「×」部です)

以前購入した丸型LEDは二股に分かれる電源ケーブルが付属されていて電気工事の施工が容易だった

また、前回購入した丸型LEDでは、写真のような電源から各丸型LEDに向かって二股に分かれるケーブルが同梱されていました。

しかしながら、今回の製品は各LEDに接続するケーブルがバラバラのままです。更に、付属のケーブルは線径が少し細過ぎるように見えるので、今回は照明器具の元々のケーブルを流用して、ケーブルが分岐する二股の部分(配線図上の赤丸部)を自作して対応します。

なお、照明器具内で使用されているケーブルは”より線”仕様なので、ケーブルどうしの接続には、裸圧着スリーブ(Bスリーブ)を使用していきます。

5.スリム丸型蛍光灯のLED化工事

施工内容が決定したら、早速施工していきます。

蛍光灯からLED化で不要となる部品を除去すると構造部品しか残らない

まずは、LED化する照明器具を天井から外して、LED化で不要となる部品を全て外していきます。

前回も同様でしたが、LEDの直結工事を行う場合は、ほぼすべての電気部品が不要になります。元々あった照明器具の構造的な部品のみを流用する感じになりますね。

なお、部品を取り外して出来たネジ穴などからは、虫などが侵入する可能性がありますので、部品を取り外したら、白いテープなどで塞いでおきましょう。(LEDは虫が集まりにくいと聞きますが、どうなんですかね。)

スリム丸型蛍光灯を固定する金具を丸型LEDが固定できる曲率に改造する

不要な部品が取り外せたら、スリム丸型蛍光灯を固定していた金具を、通常蛍光灯のサイズに矯正します。

ちょっと無理矢理な改造になりますが、丸型LEDはケースがプラスチック製で蛍光灯などと比べると重量がはるかに軽いので、金具が多少引っかかっていれば固定出来ます。取り付ける丸型LEDに合う曲率になるよう、大胆に矯正していきます。

固定具が矯正出来たら、丸型LEDを固定してみて、照明器具を逆さにして落ちて来なければOKです。

蛍光灯のLED化工事でより線仕様のケーブルどうしを接続させる場合は裸圧着スリーブ(Bスリーブ)を使用する

続いて、元々の照明器具の天井固定用アダプタとインバータ基板とを接続していたケーブルのインバーター基板側を切断し、丸型LEDに接続するケーブルを接続していきます。

接続には前述の通りの裸圧着スリーブ(Bスリーブ)を使用し、⊕側の電源ケーブル、⊝側の電源ケーブルそれぞれが、二股になるように接続していきます。(写真参照)

なお、裸圧着スリーブを圧着する際には専用の工具が必要です。通常の電気工事ではあまり使用しませんが、一つ持っておくと良いですね。

照明器具に丸型LEDを100V電源直結にする場合のケーブル接続

圧着後は、ケーブルを引っ張ってケーブルが抜けないことを確認して、絶縁処理します。(目立たないよう、白のビニールテープで絶縁処理しました。写真参照)

最後に、使用しないケーブルの先端を絶縁処理すれば、ケーブルの接続・加工は完了です。(写真は照明器具内のケーブル接続状態が良く分かるように、丸型LEDを逆向きにしてケーブル接続した状態です。)

ケーブルが加工出来たら、丸型LEDを照明器具に固定し(正しい向きに固定し直して)ケーブル類を綺麗にフォーミングすれば施工は完了です。

6.LED化した照明器具の動作確認

施工が完了したら、天井に固定する前に、前回作成した”照明器具の動作確認用治具”(電源プラグと引掛けシーリングをケーブルで接続したもの)を使用して、床に置いた状態で動作確認します。

丸型LEDでLED化した照明器具を引っかけシーリングで作成した点灯治具で天井に設置する前に点灯確認する

結果は、しっかり点灯してくれました。

ただし、前回施工したLEDは、電源を入れると瞬時にLEDが点灯したのですが、今回のLEDはワンテンポ(0.5秒くらい?)遅れて点灯するように見えます。

また、電源を直結させたLEDなのに、カメラ越しでは少しちらついているようにも見えます。それらの原因がちょっとわかりませんが、まあ、しばらく使用して様子を見てみましょう。(大丈夫か?lumi-tech。)

7.LED化した照明器具の光量を確認する

施工が完了したら、天井に固定して今回の作業はすべて終了です。

最後に、前回設置したLED照明(計32W/4,000Lm)と、今回設置したLED照明(計39W/5,000Lm)での光量を比較してみます。

LED化して再設置した照明器具と以前にLED化した照明器具の明るさを比較する

写真の上側(手前側)が前回のLED照明で、下側(奥側)が今回設置したLED照明です。

光量(Lm)的には今回設置したLEDの方が、25%ほど光量が大きいはずなんですが…私は違いのわからない男のようです。ほとんど差がないように見えました。ww

それよりもむしろ、やはりちらつきや、点灯時にタイムラグがあるのが気になりますね。原因がわかる方がいらっしゃれば、コメント欄などで教えていただけると嬉しいです。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)