【車-カーケア】ボディーの鉄粉除去②-鉄粉は粘土に取り込むべし!

ボディーの鉄粉を除去するトラップ粘土 粘土クリーナー

以前の記事【車-カーケア】ボディーの鉄粉除去①-鉄粉クリーナーで溶解除去で、擦らずに鉄粉を除去できるというスプレータイプの鉄粉クリーナーを施工しましたが…十分な鉄粉除去効果を得ることが出来ませんでした。そこで今回は、昔から皆さんに愛用されている粘土クリーナー(トラップ粘土)を使用してその効果を確認しました。下記リンクにて動画も公開していますので、興味のある方のご視聴をお願いします。【車-カーケア】#7 ボディーの鉄粉取りはやっぱり粘土が1番!?-鉄粉取り Part2

1.車のボディーに付着する鉄粉

大気中に鉄粉が舞う原因となる線路

以前の記事と重複しますが、大気中には鉄粉が浮遊しています。発生原因は、車のブレーキダスト、鉄工所などの鉄関連の工場、線路を走る電車など様々ですが、その浮遊していた鉄粉が車のボディーに降り注いだ場合、比重の重さから、雨や風などで自然に落ちることはありません。そして、ほこりや湿気などと結合して塗装に固着します。

それを更に放置すると酸化して塗装に突き刺さっていき、ボディー塗装面の”鉄粉”として定着してしまいます。定着した鉄粉はカーシャンプーなどでは落とせませんし、鉄粉がサビ(錆び)ると最悪は塗装下の板金にまでサビ(錆び)を発生させてしまいますので、鉄粉は非常に厄介な奴です。

2.鉄粉を溶解するスプレー式の鉄粉クリーナー

鉄粉除去に関しては、昔からトラップ粘土とも呼ばれる粘土クリーナーが愛用されていますが、粘土でボディー表面を擦ることで粘土内に鉄粉を取り込む仕組みのため、ボディーを擦る際に、取り込んだ鉄粉でボディーを傷つけてしまうというデメリットがありました。

スプレー式の鉄粉除去クリーナーで鉄粉が反応している黒塗装の車

そこで以前の記事【車-カーケア】ボディーの鉄粉除去①-鉄粉クリーナーで溶解除去にて、ボディーを擦ることなく鉄粉を除去出来るというKeePer技研のスプレー式鉄粉クリーナーを施工してみましたが…我が愛車の酷い鉄粉をすべて除去することはできませんでした。

KeePer技研の公式動画を改めて観てみると「スプレー後にクロスで拭き取ると効果的!」などとの説明が。ボディーを擦りたくないからスプレー式を購入したのに、より効果を出すためには擦って!って…ちょっと悲しい気持ちになりましたが、何事も経験ですねー。(他のスプレー式の鉄粉クリーナーも、きっと似たようなものなのでしょうね。)

3.鉄粉除去 粘土クリーナー-使用方法と注意点

今回は初心に返って、昔から”トラップ粘土”として愛用されている粘土クリーナーを使用します。準備した商品は近くのカー用品店で購入した下記です。

なぜこちらの商品を選択したか?というと、それは安かったからです。他のものを試してお気に入りを購入したわけではありません。(本商品の課題は後述します)

使用方法は、あらかじめコネコネして適度に柔らかくした粘土クリーナーでボディー表面を擦るだけです。擦る際にボディー表面に飛び出している鉄粉が内部に取り込まれていきます。(塗装に突き刺さっている鉄粉が、どのような原理で柔らかい粘土に取り込まれるのか?はよくわかりません。)

注意点としては、前述したとおり、粘土クリーナー内に鉄粉を取り込んでいく方式なので、その鉄粉が表面に付着したままで施工を続けてしまうと、取り込んだ鉄粉でボディー表面を傷つけてしまうというリスクがあります。ボディーを出来るだけ傷付けないようにする対策は下記2点です。

トラップ粘土クリーナーはコネて新しい面を出しながら使用する

1点目は、ある程度施工したら粘土クリーナーをコネ直して、鉄粉が取り込まれていない新しい面を出しながら作業することです。新しい面を出した直後に取り込んだ鉄粉は表面に残ってしまうので、表面の鉄粉を「0」にすることはできませんが、表面に存在する鉄粉の数に反比例して、傷のリスクは軽減されていきます。

2点目は、流水を充てながら作業することです。常に供給される水が、ボディー表面と粘土クリーナーの潤滑剤として作用するため、傷がつくリスクが軽減できます。であれば、カーシャンプーの泡がついている状態で施工するのがより良いのかもしれませんが、試したことはありません。(逆に摩擦力が小さくなりすぎて鉄粉が取れなくなったりするのかも?)

4.鉄粉除去 粘土クリーナーの施工

ボディー表面に付着している埃などを水で洗い流し、軽くカーシャンプーしてから施工していきます。

ボディー表面の鉄粉確認は包装フィルムなどを使って指で表面を撫でる

施工の前に現状の鉄粉付着状態を確認します。確認方法は、写真のようなお菓子の包装フィルムなどを指に巻いてボディー表面を撫でます。そうすることで、わずかな凸凹を感じられるようになり表面状態がはっきりわかるようになります。(私は SurLuster SPIRIT の付属スポンジが入っていたフィルムを使用しましたが、ツルツルの包装フィルムであれば何でも良いです。)

愛車の状態ですが、前回のスプレー式鉄粉クリーナーの施工で、多少、鉄粉の量は減った感じがしますが、フィルムで確認するとまだまだ”ザラザラ”です。この”ザラザラ”が、粘土クリーナーでどれだけ”ツルツル”に出来るか?検証していきます。

まずは粘土クリーナーを良くコネて柔らかくします。真冬の作業となったこともあり、粘土が非常に硬くてコネ難かったのですが、あらかじめお湯などに付けて柔らかくしておくと良いみたいです。

トラップ粘土クリーナーは流水を充てながら使用します

粘土が適度に柔らかくなったら、流水を充てながらボディーに擦りつけていきます。真冬の作業となったので、水がとても冷たいです。鉄粉取りは真冬にやってはいけない作業ですね・^^

施工の感じとしては、ところどころ引っかかりがありますが、徐々にその引っかかりがなくなっていくような気がします。(これは期待ができそうです。)

使用後のトラップ粘土クリーナーには鉄粉だけでなく汚れやヤニなども吸着される

施工後の粘土クリーナーの状態は写真のとおりです。鉄粉がどこに取り込まれているか?はわかりませんが、鉄粉と一緒にボディー表面の汚れやヤニなども落としてくれているようです。

後でわかったことですが、粘土クリーナーには多少の研磨材が含まれているようです。研磨材入りは塗装が痛むので避けましょう!というのをよく聞きますが、我が愛車のようにボディーの状態が良くない車においては、それで表面状態が良くなるなら「研磨材上等!」です。^^

5.鉄粉除去 粘土クリーナーの効果

施工後の状態を先ほどの包装フィルムで確認します。結果は…かなり”ツルツル”になりました。包装フィルム確認で引っかかりがある部分は”追い粘土”して鉄粉を除去しましたので、包装フィルムで確認できる引っかかりは、ほぼ除去出来たと思います。鉄粉と一緒に汚れやヤニなども取れたようですし、効果としては、満点!ですね。

心配していた傷については、LEDなどを充ててよく見てみると、わずかな傷が出来ているのかもしれませんが、クロスで拭いた状態を目視で確認した限りでは、新たな傷は確認できませんでした。

トラップ粘土クリーナーによる鉄粉除去で発生した塗装のピンホール

しかしながら…鉄粉が取れてボディー表面が”ツルツル”になった代償が…それが写真のピンホールです。写真のようなピンポールがかなり多く視認されるようになりました。今までも、飛び石などによる多少のピンホールはありましたが、明らかに数が増えています。

恐らくは、サビて成長した鉄粉と一緒に、塗装膜が部分的にはがれてしまったのだと思います。まあ、成長した鉄粉が存在し続けるよりは良いので致し方ないですが、少しだけ悲しいですね。(後で目立たないようにしたいです。)

それと施工後に多少時間が経過した状態の印象として、表面に汚れが付着しにくくなったような気がします。ボディー表面に存在していた大きな引っかかりがなくなったので、水滴と一緒に埃などが自然に落ちやすくなったのかもしれません。

・鉄粉除去 粘土クリーナーを施工した感想

結果として、粘土クリーナーの効果は絶大でした。愛車が黒塗装なので、傷の発生を危惧してスプレー式の鉄粉クリーナーから施工しましたが、最初から粘土クリーナーを使用するのが正解だったようです。

完璧を期すのであれば、鉄粉を粘土クリーナーで除去して、その効果(鉄粉が残留しているか?)をスプレー式の鉄粉クリーナーで確認するというのが、最良の組み合わせなのだと思います。ただし、スプレー式は確認だけで使うには少々高額です。私は包装フィルム確認で十分かな。

それと、今回使用したSoft99の粘土クリーナーですが、真冬の作業という影響もありますが、粘土がちょっと硬過ぎました。ボディーに当てる時に「ゴツッ」って音がするレベルです。鉄粉を取り込むための最適な硬さがあるのかもしれませんが、次回は違う商品を試してみたいと思います。

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