【DIY】ガーデンテーブルを修理する-傷んだ脚を全交換する

ガーデンテーブルの脚をDIYで作成・修理して全交換する

我が家のお庭で10年以上使用しているガーデンテーブルにメンテナンスの時期がやって来ました。テーブルの脚が傷んでボロボロです。今回は傷んだ脚をDIYで新たに作成してガーデンテーブルを修理しました。下記リンクにて動画も公開していますので、興味のある方にご覧いただきまして、皆様のDIYのご参考になれば嬉しいです。【DIY】#20 脚先の傷んだガーデンテーブルを修理する

1.10年以上使用しているガーデンテーブル

メンテナンスしながら10年以上愛用している我が家のガーデンテーブル

我が家のガーデンテーブルは適宜メンテナンスしながら、10年以上使い続けています。

ただし、使い続けていると言っても、すべてを購入した材料のままで使い続けているわけではありません。購入した時の材料のほとんどは、傷んで使い物にならなくなってしまったので、DIYで新しいものに交換しています。

特に購入したての状態では、短期間で傷みが始まりました。購入時の材料表面には品質の高くない塗料が使われていて、しかも細部には塗料が塗られていなかったりするので、木製のガーデンテーブルを新規購入して、それを長く使用していきたい場合には、使用前に塗料を塗りなおしておくと、材料が傷むのを遅らせることが出来ると思います。

10年物のガーデンテーブルは、天板5枚中3枚以外はすべて新しい材料に置き換わっている

ちなみに現存している購入時の材料は、天板の5枚中3枚だけです。5枚のうち、材料の厚みが若干が小さい2枚目と4枚目が新しく追加した天板で(同じ厚みの材料が購入できませんでした)、残りの3枚が購入時の材料です。

よって、ガーデンテーブルを「使い続けている」というよりは、メンテナンスして「購入時の形状を維持している」という表現の方が正しいかもしれないですね。

10年以上愛用しているガーデンベンチは脚を3本にして安全性を高めて使用している

テーブルと一緒に購入したベンチも同じような状況です。天板は3枚とも購入時の材料を使い続けることが出来ていますが、脚はすべて作り直したものです。

なお、我が家のベンチは脚が3つありますが、通常この手のベンチの脚は2つです。我が家のベンチも当初は両端から15cmくらいの位置に脚がつけられていました。

しかしながら、子供が小さいうちは、ベンチの上に立って乗ることなんて日常茶飯事だと思います。もし、子供がベンチの脚よりも外側に乗ったらどうなるでしょうか?反対側が持ち上がってひっくり返ります。それを考えると、販売されている2脚状態のベンチは、設計的に問題があると思っています。我が家では中央に脚を追加して、両端の脚をベンチ端面に移動させました。(こういう配慮はすごく重要と思っています。)

すいません。最後は憤りを感じて熱い文章になってしまいましたが(笑)、ガーデンテーブルやガーデンベンチはこのようにメンテナンスしながら大切に使用すれば、長期間使用することが可能です。

2.ガーデンテーブルのメンテナンス時期

メンテナンスしながら大事に使用していたとしても、木製のものを屋外に設置している以上、材料の傷みは避けられません。傷みがちな箇所としては、地面からの湿気の影響を受ける脚先部分と、水分が溜まりやすい材料の接合部です。

接合部はボルトやネジを外して分解してみないと状態がわかりにくいですが、脚先の傷みは気にして見ていればすぐにわかる部分ですね。

前回のメンテナンスからの月日が経過し傷んだガーデンテーブルの脚先部分

写真は現状のガーデンテーブルの脚の状態です。以前は芝生の上に直にテーブルを置いていたので、芝生からの湿気の影響を強く受けていました。その後、下にレンガを敷いて傷みを軽減することが出来ましたが、それでも時間の経過とともに材料が傷むのは避けられません。

ベンチは使用中に場所を多少移動させたりするので、脚裏の湿気が多少リフレッシュされる機会がありますが、テーブルは動かすことがほとんどないので、条件としては更に厳しいです。

脚がこのような状態になってきたらメンテナンスのサインです。BBQなどで家族が使用している時にテーブルが崩壊したら大惨事です。傷みに気が付いたら出来るだけ早めにメンテナンスします。

3.ガーデンテーブル傷んだ箇所の応急処置

脚が傷んだら新しい脚を作り直して組み付けるのが基本ですが、材料を購入しに行く時間がない場合や、材料が局所的に傷んでいる場合は傷んでいるところのみを処理して応急処置することもあります。

ガーデンベンチの傷んだ脚先の一部は傷んだ部分を切断して新しい材料を継ぎ足されている

写真は応急処置の一例です。ガーデンベンチの脚の1本について足先が傷んでしまっていたので、傷んだ部分を切断して新しい材料を補強金具で継ぎ足しています。

こちらをいつ施工したか?は覚えておりませんが、材料のサイズも元々の材料と異なっていて、何とも雑な応急処置ですね。(笑) 電動丸ノコすら持っていない時の修理のはずなので、今ならもう少しまともに修理できると思いますが、この処置で数年間は問題ありません。

今回は、近日中に新しい脚を作成する前提になりますが、まずは応急処置で対応することにしました。ただし、足を継ぎ足すのにちょうどよい木材もないので、何かありあわせのものを組み合わせて対応します。そこで見つけてきたのが下記です。

ガーデンベンチの傷んだ脚先を切り取って他の家具の補強部材に置き換える修理を検討中

何かの家具の付属部品で、家具を高床式にして持ち上げて設置するための部品です。ボルトが埋め込まれているので、現状の脚にナットを埋め込み、そこに固定すれば、ある程度の強度も持たせられるはずです。また、高床式になることで脚を湿気から守ってくれます。

ただし、上下方向の力だけであれば強度的にも何とかなる気がしますが、横方向からの力には極端に弱そうです。その辺は施工しながら状態を確認していくとして、まずは応急処置の施工が出来る状況か?を確認していきます。

4.ガーデンテーブルの脚の傷み具合を確認

まずはガーデンテーブルから脚を取り外して材料の傷み具合を確認します。傷んでいるエリアが今回準備した補強部品よりも大きい場合は応急処置では対応できません。

庭木を切り倒した時の丸太をつっかえ棒にしてガーデンテーブルの傷んだ脚を取り外す

テーブルの天板を写真の”つっかえ棒”で支えて脚を取り外します。つっかえ棒として使用しているのは、以前に切った庭木の丸太です。(切断したものを乾燥させて皮を剥ぎ、ディスクグラインダーで表面を綺麗にしたものです。)

なお、普通はガーデンテーブルをひっくり返して修理するのですが…以前にガーデンパラソルの折れた支柱を修理した際に、パラソルが土台から外せなくなってしまったので、止む無く設置した状態で修理しています。

脚が取り外せたら、電動丸ノコで補強部品を組み付ける分だけ脚先を切断して傷み具合を確認します。

ガーデンテーブルの傷んだ脚先を切断したが、痛みが想像以上に進行していることが判明

うーん。傷みが想像以上に進んでいて、カットした部分の切断面がボロボロです。これでは補強部品をしっかり取り付けたとしても、長い間使用することは出来なそうなので、応急処置ではなく、新しい脚を早急に作成するしかなさそうです。(処置が遅すぎました。)

しかしながら、もう既に脚の傷んだ部分を切断してしまいました。このまま”つっかえ棒”で支え続けるわけにもいかないので、取り急ぎは、補強部材を使用して脚を修復します。(本当に取り急ぎの応急処置になりました。)

ガーデンテーブルの傷んだ脚先を切断して補強部材を取り付けたが、外観がダサすぎた

補強部材は既にブラウンで塗装してしまったので、脚の切断面に穴を開けて補強部材を取り付け、テーブルにセットしたのが写真の状態です。

一応、テーブルにものを載せてもビクともしない強度にはなっていますが…なんて言ったらいいんでしょうか?とにかく見た目がダサ過ぎます。ラピュタの可哀そうなロボット的な面影がありますが、そんなこと言ったらラピュタのロボットが気の毒です。

これでは恥ずかしくて子供たちにも見せられないので、子供たちが気が付く前に、可及的速やかに新しい脚を作成して取り付けていきます。

5.ガーデンテーブルの脚を作り直す

応急処置した脚を家族に気付かれないよう時を過ごし、材料を買い出しに行けるチャンスを伺いました。材料を調達に行き次第、新しい脚を作成していきます。

5.1 ガーデンテーブルの脚用材料の準備

大手ホームセンター”コーナン”さんで材料となる木材を探します。ウッドショックの影響がまだあるんでしょうね。購入できる材料が少ないです。そして2×4などの建築資材が以前よりも高いです。DIYを愛する私としては、早く元の状態に戻ってくれることを切に願います。

ガーデンテーブルの傷んだ脚を全交換するために購入してきた断面積が1.5倍の木材

さて、現状のガーデンテーブルの脚に使用されている材料は、30mm×40mmの角材です。せっかく久しぶりに脚を新規作成するのであれば、より強度の大きな材料を使用していきたいと思います。(そう考えたら、今の材料はちょっと材料が貧弱過ぎるような気がしてきました。^^)

よって今回は、元々の材料と比較して断面積が1.5倍となる、30mm×60mmの材料を購入して、より強度の高い新しい脚を作成していきます。

5.2 ガーデンテーブルの脚の設計

新しい脚の形状は、現状と全く同じ設計で作成しても良いですが、断面積の大きな材料で新規作成するのであれば、より安定性の高いガーデンテーブルに改善していきたいと思います。

ガーデンテーブルの傷んだ脚を全交換する際に安定性を高める改造を盛り込む

図のように、脚の天板への固定位置、及び脚の接地位置がより外側(矢印方向)に来るように仕様変更して、より安定性の高いテーブルにしていきます。

そうすると、構造的に真上からの力には若干弱くなる(テーブルが潰れやすくなる)はずですが、材料の厚みを増して材料強度をUPさせていますので、テーブルの上に人が複数人乗るとか、よほどの応力がかからない限りは大丈夫だと思います。

ただ、現状品と比較すると、脚の天板との固定面、及び脚の接地面の角度が変わり、脚の全長も若干長くなりますので、その角度、及び寸法の設定をしっかり見極める必要があります。その辺は現物合わせでバランスを確認しながら”いい感じ”になるよう仕上げていきますが、この”いい感じ”を現物合わせするのは結構難しいです。私は性格的に現物合わせ派ですが、正確に加工するのであれば、事前に3D-CADなどで3Dモデルを作成するなどして、必要となる寸法・角度を明確にしてから進めた方がいいです。

5.3 ガーデンテーブルの脚の作成

脚の形状が決まったら作成作業に入ります。

ガーデンテーブルの脚は切断面の平坦度が必要なので電動丸ノコなどでカットする

テーブルや台などの”脚”をもつ構造物は、切断面が真っすぐであることが重要です。よって、材料の切断には電動丸ノコなどの切断面が平らになるツールを使用した方がよいです。

あらかじめ寸法を決めてから材料を購入すれば、ホームセンターで材料をカットしてもらうことも出来ます。今回の脚のような、斜めになる面をカットしてもらえるか?はわかりませんが、積極的に利用するのは”あり”だと思います。

また、対になる(「X」に組む)2本の脚は、正確に同じ寸法になっていないとテーブルがガタつきます。2本の材料を固定して、丸ノコガイド定規などを使用して2本が同じ寸法、同じ角度になるよう正確に加工していきます。

ガーデンテーブルおよびガーデンベンチの天板と脚接合部は脚の厚みが半分にカットされている

写真はベンチの脚の写真になりますが、ガーデンテーブルの脚も構造は同じです。天板と脚との接続部分(丸囲み部)は、天板側の材料に、脚の厚みを半分(15mm)に加工した部分を固定します。

材料を薄く加工する方法はいろいろありますが、カット面が平らでかつ精度よく加工できる方法は、電動丸ノコを使用したカット方法です。

電動トリマーを使用すればもっと正確に加工出来ますが、大きめの切削ビットがないと面倒なのでおススメ出来ません。材料接触面の寸法さえ出ていれば、切断面が多少歪んでいても問題なかったりもするので、こういう細かい箇所の加工は手ノコが一番楽だったりするかもしれません。(プロの大工さんであれば手ノコで正確にカット出来ます。私もあの技術を身に付けたいです。)

ガーデンテーブルの脚の一部を薄くするために丸ノコの刃の飛び出し量をスコヤで測る

電動丸ノコを使用した方法を説明すると、まずは、電動丸ノコの刃のでっぱり量が切削したい深さ(今回は15mm)になるよう調整します。基本的に電動丸ノコには刃のでっぱり量を測定する目盛りなどがないので、写真のスコヤを当てながら、正確に調整するのが良いと思います。

なお、スコヤは垂直方向の寸法を正確に測定する非常に便利なツールです。木工DIYをされる方は一つ持っておくべきツールと思います。

ガーデンテーブルの脚の一部を薄くするために丸ノコの刃を繰り返し入れる

刃のでっばり量が正確に調整出来たら、脚材料を固定してカットしていきます。今回は4本の脚を同じように加工していきますので、4本の材料を並べてF型クランプでしっかり固定してカットします。

カットの方法は、電動丸ノコのカット位置を少しずつズラしながら、カットしたい場所の全域を繰り返しカットしていく感じです。加工後は、隙間の空いた薄い木材がドミノのように何枚も並んだ(写真のような)状態となります。

ガーデンテーブルの脚の一部を薄くするために丸ノコの刃を繰り返し入れた部分に残った木片はカナヅチで粉砕

残った薄い木材はカナヅチなどで叩けば根元から折れて除去することができます。取り除いて出てきた面を、ノミややすりなどで平らに整えれば、加工完了です。

薄くした箇所には天板と連結するためのボルトを通す穴を開けます。脚の設計段階で天板との連結部は、現状より外側に移動させることにしたので、天板側のボルト穴は新たに現物合わせで開けていきます。よって、脚側のボルト穴位置は材料の中心部の適当な位置でOKです。M6のボルトを通して固定しますので、少し余裕をみたΦ6.5mmで穴を開けました。

ガーデンテーブルの2本の脚を連結するボルトを通す穴は垂直にあける必要があるのでドリルガイドで穴を開ける

続いて、2本の脚をクロスして止めるボルトを通す穴を開けます。この穴位置により、完成した状態での脚の位置が決まってしまうので、完成状態での脚の位置・角度が最初に設計した状態になるよう、正確に穴を開けていきます。(私は現物合わせですけど)

また、穴は材料に垂直に開ける必要があるので、写真のようなドリルガイドなどを使用して、2本の脚を重ねて穴を開けると良いです。

穴のサイズはM8のボルトを使用するのに対して、Φ8mmの穴を開けました。少々きつい寸法設定ですが、ボルトを回しながら穴に通すことでよりピッタリ固定することが出来ます。

以上で、脚側の加工はすべて完了です。

5.4 ガーテンテーブルの脚を固定する天板側の加工

続いて、天板側の加工をしていきます。

ガーデンテーブルの新規作成した脚を仮固定し、天板とつなげるためのボルト穴を現物合わせで加工する

前述の通り、天板側の脚の接続部は、現状より天板外側に移動させますので、固定用のボルト穴は新たに開ける必要があります。

作成した2本の脚をボルトを通して「X」型に組み立て、F型クランプなどを使用してテーブルに仮組みします。

仮組みした状態で、脚側に開けたボルト用穴の位置に合わせて、天板側の取り付け部にボルト穴を開けていきます。

天板側の加工は以上です。

5.5 ガーデンテーブルの脚の表面仕上げ

すべての加工が完了したら、ガーデンテーブルの脚の表面を仕上げていきます。

ガーデンテーブルの新規作成した脚の表面をサンダーで仕上げる

まずはサンダーで表面を磨きます。

電動丸ノコで材料を薄く加工した天板との接合部もサンダーで再度削り込み表面を平滑に整えます。

サンダーをかけると、表面の見た目や手触りが良くなるだけでなく、塗料が綺麗に乗るようになりますし、雨に濡れた時の水気も飛びやすくなりますので、屋外設置するものでもサンダー加工は欠かさず行うようにしています。

ガーデンテーブルの新規作成した脚の表面に塗料を塗って保護する

サンダーで表面を仕上げたら、表面保護用の塗料を塗っていきます。

今回はコーナンオリジナルのKANSAIペイント製の水性木材保護塗料を使用しました。屋外に使用する木材には、開けた穴にも塗料が浸透するよう出来るだけ浸透性の高い塗料を購入するようにしていますが…今回のこの塗料は浸透性(材料吸い込み)がいまいちでした。決して悪くはないのですが…良くないです。(笑)

5.6 ガーデンテーブルの脚先痛み防止対策

今回作成するガーデンテーブルの脚には脚先がレンガ上の水分を吸い上げて傷むのを防止するための”ゲタ”を履かせたいと思います。

ガーデンテーブルの新規作成した脚先に痛み防止のNRゴムを取り付ける

準備したのは、10mm厚のNRゴムです。これを脚裏に装着して傷み(水分吸い上げ)防止とします。固定は木ネジで行いますが、設置した状態でネジ頭がNRゴムから飛び出さないように、ゴム表面にネジ頭が潜りこむためのザクリを入れました。

ゴムを脚裏に固定した状態が写真の状態です。何やら、シカやヤギなどのヒヅメみたいですね。これがどれだけ効果があるか?はわかりませんが、痛み防止には少ながらず効きそうな気がしますし、テーブルのがたつき防止にもなりそうなので、後ほどイスにもゴムを履かせたいと思います。

6.完成したガーデンテーブルの脚を組みつけ

脚が完成したら、ボルトで天板としっかり接合させます。

ガーデンテーブルの新規作成した脚を天板に取り付けて補強用の木材をネジ止めする

更に脚が横方向に倒れないための補強材料を内側にネジ止めして完成です。

反対側の脚についても、こちら側と同じ寸法で同じ加工を行いました。組み付け後に水平器を使って水平度を調べたところ、まあ、全く水平という訳にはいきませんが、どの方向に関しても合格範囲内の水平度に仕上げることが出来ました。

以上で、本日のDIYは完了です。

今回のメンテナンスでまた何年かはこの状態で使用することが出来ると思います。今回、脚先の傷みに対してはしっかり対策出来たので、あとは材料接続部の傷みに対してどう対策していくか?ですが、木材が重なる部分は毛細管現状でどうしても水分が浸透していきます。その辺をどうしていくか?が今後の課題です。

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