【芝生】ドリルエアレーションで掻き出した床土を自動回収する

芝生のドリルエアレーションで抜き取る土を回収する受け皿をDIY

芝生にドリルで穴を開けて芝生の根に空気を送り、床土を新しいものに入れ替えることが出来るドリルエアレーションですが、その作業で最も面倒な作業が掻き出した床土の回収です。今回はその面倒な作業をなくすべく、床土を自動回収する受け皿をDIYしました。下記リンクにて動画も公開していますので、興味ある方のご参考になれば嬉しいです。【芝生】#7 ドリルエアレーション Part2-掻き出した床土を回収する受け皿をDIY

1.芝生のドリルエアレーション

電動ドリルにアースドリルを装着し芝生にドリルエアレーションを実施

芝生が成長し続けると、根の密度が上がり、根が呼吸できなくなると言われています。そんな芝生の根に空気を送ることが出来る作業が、コアリングスパイキングドリルエアレーションなどのエアレーションです。

各エアレーションについての詳細はリンク先の記事をご確認いただければと思いますが、中でもドリルエアレーションアースドリルを使用して、より深部の床土を入れ替えることが出来る、コアリングの上位互換と言える作業です。

我が家の芝生の根張り深さは5cmくらい

我が家の床土は、表層5cmより下のほとんどが粘土質です。よって、芝生を剥がしてみると5cmより以深に根がほとんど張っておりません。

コアリングで取り出すことが出来る土は、表層から7~8cmくらいだけです。それ以深の15cmくらいまでの粘土質の床土を掻き出して、新しい土に入れ替えることが出来るドリルエアレーションは、我が家の芝生の土壌改良のためには、非常に重要な作業になっています。

2.ドリルエアレーションでの土の片付け作業

芝生のドリルエアレーションで芝生の上に残った土

ドリルエアレーションで最も面倒な作業が、アースドリルで掻き出した土の片付け作業です。ドリルエアレーションを行った後は、芝生の上に写真のような”土山”が多数残されます。これを回収する作業はとても面倒です。

しかも、我が家では掻き出される床土が粘土質なので、粘土の塊が芝生の上に残ってしまうと、踏まれて潰れた時の見た目が良くありません。粘土質の土塊は出来るだけ見落とすことなく除去する必要があります。

3.ドリルエアレーションの土を自動回収する

芝生のコアリングで抜いた土を自動回収する受け皿をDIY

以前にご紹介した【芝生】コアリングで抜く土を自作の受け皿で自動回収-DIY の記事内で、コアリングで抜き取った土の塊を、受け皿で自動回収するDIYを紹介しましたが、作業後に土の塊を回収する必要がなくなり、コアリングが非常に楽になりました。

仕事でも「最小限の労力で最大限の結果を出す」ということばかりを思案している私は、このドリルエアレーションの作業も楽したいです!

そこで今回は、ドリルエアレーションで掻き出す土を自動回収する受け皿をDIYすることにしました。

3.1 ドリルエアレーションの土回収受け皿の材料

芝生のドリルエアレーションで抜いた土を回収する受け皿を園芸用のトレーで作成する

我が家にある材料の中で受け皿になりそうなものを探します。検討した結果、園芸用のトレーをベースにして受け皿を作成することにしました。受け皿としての深さがないところがちょっと気になりますが、まずはこのトレーを使用する前提で構成を考えます。

ドリルエアレーションの受け皿として機能するためには、ドリルを入れる時にトレーが芝生に固定される必要があります。【芝生】ターフカッターを抜く時に芝生が浮かない方法とは?で作成した、根切りで芝生が浮かないようにする治具では、作業者(私)が治具を踏むことで治具を固定しましたが、トレーを踏んでドリルを入れるのは体勢的に厳しそうです。

芝生のドリルエアレーションで抜いた土を回収する受け皿をコーススレッドで芝生に固定する

「踏む」以外で固定する方法を考えた場合、釘などの針状のものを地面に「挿す」という固定方法が考えられます。今回はこの「挿す」を前提に材料を選定していきます。結果、コーススレッドなどの細くて長いネジをトレーに固定して芝生に「挿す」構成としました。

あとはこのコーススレッドをトレーにどう固定するか?ですが、手っ取り早い方法として、2枚のトレーを重ねて、その間にネジ頭を挟み込むいう方法で対応していきます。

3.2 ドリルエアレーションの土回収受け皿の加工

芝生のドリルエアレーションで抜いた土を回収する受け皿を園芸用のトレーを重ねて作成する

まずはトレーにアースドリルを通す穴を開けます。所持しているアースドリルの径がΦ20mmなので、まずは少し余裕をもって、Φ50mmくらいの穴を開けました。(その上に重ねるトレーには、それより大きいΦ60mmくらいの穴を開けます。)

コーススレッドはトレー外周にあらかじめ存在している小さな穴に挿して固定し、上に重ねるトレーでネジ頭を挟み込みます。その時のトレイ下面からのコースレッド飛び出し量(芝生に刺さる量)は2cmくらいです。ちょっと少ない気もしますが、まずはこれでトライしてみます。

3.3 ドリルエアレーションの土回収受け皿の改良

芝生のドリルエアレーションで抜いた土を回収する受け皿を園芸用のトレーで作成したが、中心の穴が大きすぎて回収できない土が残った

作成した受け皿で実際にドリルエアレーションしてみると…中央の穴が大きすぎて、中央部に回収できない土が多く残ってしまうことがわかりました。(写真がその状態です)

トレー中央の穴を小さくする必要がありますので、穴のサイズをΦ50mm⇒Φ30mmに小さくして受け皿を再作成します。

再作成した受け皿で再度ドリルエアレーションを実施すると…今度は掻き出した土がトレーの下に入り込んでトレーが浮いてしまい、土が十分に回収できないことがわかりました。

芝生のドリルエアレーションで抜いた土を回収する受け皿をコーススレッドで芝生に刺してしっかり固定する

今後は、トレーの固定力を強化する必要があります。穴の近傍にコーススレッドを3本追加し、トレーが芝生にしっかり固定されるよう改良しました。(結果、追加した3本のコーススレッドが芝生に5cmくらい刺さる設定になりました。)

その状態で再度ドリルエアレーションした結果、中央の穴から土がこぼれることもなく、トレーが浮いてくることもなく、しっかり土を回収できるようになりました。(「やってみた」感の強いカットアンドトライですね:笑)

3.4 ドリルエアレーションの土回収受け皿の使用

芝生のドリルエアレーションで抜いた土が回収出来るようになった園芸用のトレーで作成した受け皿

トレーが受け皿として仕上がったら、ドリルエアレーションを実施していきます。開いた穴の外周に粘土質の土壁が多少残りはしますが、掻き出した土はほとんどトレーで回収できるようになりました。

芝生の上に土がばらまかれることがないので、作業後の芝生もとても綺麗です。(粘土質の土が残って踏まれると、芝生がとても汚くなります)

開けた穴には、発酵牛糞配合の目土に細目砂を加えて比重を大きくしたものに、窒素不足を補う肥料を配合して投入しました。前回のドリルエアレーションでは、投入しようとした土の比重が小さくてなかなか穴に入ってくれませんでしたが、今回は土の自重で穴に入ってくれました。

・ドリルエアレーションの土回収受け皿の課題

今回はドリルエアレーションで芝生から掻き出す土を、芝生上に捲き散らすことなく回収する受け皿を作成しました。最終的には、掻き出した土をほとんど回収出来るようになったので、大幅な作業の効率化が実現出来ました。

しかしながら、今回使用したコーススレッドは、作業で抜けてくることはありませんが、下側のトレーに貫通させて上側のトレーでネジ頭を挟み込んだだけなので、固定が少し弱いです。結果、作業を終了した時点でのコーススレッドは斜めに曲がった状態となっていて、耐久性に課題を残しました。

次回のドリルエアレーションまでには、針がぐらついたり傾いたりすることなく、トレーとの垂直度をキープしてしっかり固定されるよう改善したいと思います。スパイキング用の ガーデンスパイクのように、針がナットなどでしっかり固定できるような構造がよいですね。

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