愛車である輸入車 フォルクスワーゲン ティグアンのワイパーからビビり音がするようになり、VW純正のワイパーブレードをBOSCH製 AERO TWIN(エアロツイン)に交換しました。BOSCH製品における車種専用品と汎用品の違い、VW車のワイパーブレード交換方法、BOSCH製 エアロツインとVW純正品の仕様差、VW純正ワイパーブレードのゴム交換可否、などを確認してまとめています。下記リンクで動画も公開していますので、ご参考にしてみてください。【車-カーケア】#15 輸入車のワイパーブレードを交換する-VW純正ワイパーブレードはゴム交換できるの?
目次
1.輸入車用ワイパーブレードの仕様
欧州ではドイツのアウトバーンなどに代表される「速度制限がない高速道路」が存在することから、日本車と比較すると、より大きなスピードに耐えられる車の仕様になっています。
我が家では、ティグアンとゴルフⅦという2台のフォルクスワーゲン車を所有していますが、SUV車であるはずのティグアンは日本車の同クラスと車と比較すると車高が低いですし、ゴルフⅦに至っては、バンパー高さが駐車場の車止めギリギリの高さです。(写真のタイヤスロープに載せた時も、バンパーがスロープに少し当たっています。)車高を低くすることで、より高速に対応できるようになっているのでしょうね。
ワイパーブレードに関しても、高速に耐えられるようワイパーアーム圧(ワイパーをガラスに押し付ける強さ)が大きく設定されていて、風の影響を受けないフラットなフォルムになっています。よって、ワイパーブレードを交換する際には、輸入車専用のフラットワイパーを準備する必要があります。
2.輸入車用ワイパーブレードを交換する
最近、私が乗っているフォルクスワーゲン ティグアンにて、ワイパー動作時にビビり音が発生するようになりました。(昨年購入した時には既にビビる傾向が出ていましたけど。)
写真では解り難いかもしれませんが、ワイパーが左から右に動く時に助手席側のワイパーがビビってバウンドし、通り過ぎたワイパーの左側(丸囲み部)に縞模様のムラが出来ています。(ワイパーアーム圧が大きいので、ビビり音も結構大きいです。)
昨年まで乗っていた日本車(TOYOTA ハイラックス・サーフ)でワイパーゴムが劣化しした場合には、交換用のゴム(単品)を購入してセルフ交換していましたが、輸入車ではゴムのみの交換ができるか?が、よくわかっておりません。(少なくとも、ディーラーでゴムだけを購入できるようにはなっていないような気がします。)
そこで今回は、ゴムのみを交換するのではなく、ワイパーブレードを交換していきます。そして、交換したVW純正部品を分解するなどして構造等を理解した上で、今後のメンテナンスの方針を考えていきたいと思います。
私のティグアン(型式:5NCZE)に適合するワイパーブレードを調査し、購入したワイパーブレードは下記です。
輸入車用の消耗品であれば、BOSCH製を購入しておけば間違いないですね。イメージ的に。(オイルフィルターもBOSCH製を愛用しています。)その中で今回は、エアロツインというグレードの運転席用と助手席用がセットで同梱されている車種専用のものを購入しました。
BOSCHのラインナップの中には、エアロツイン J-フィット(+) という最新のグレードもあるようなのですが、ティグアン用で検索しても、J-Fit(+)の型番はヒットしませんでした。
また、運転席側用と助手席側用を単品購入できるものもラインナップされていますが、複数車種に適用できるよう汎用品的な扱いになっていて、車種専用とは仕様に多少の差があるようです。(ティグアン用における仕様差は下表をご参照ください)
品名 | グレード | 型番 | 運転席側 ゴム長さ | 助手席側 ゴム長さ | 価格 (Amazon最安) | |
AERO TWIN | 車種専用 | ー | A639S | 650mm | 530mm | ¥4,382 |
↓ | 汎用品 | JFIT(+) | AP26U | 650mm | ー | ¥2,592 |
↓ | ↓ | ↓ | AP22U | ー | 550mm | ¥2,592 |
仕様的には、汎用品の方が助手席側のゴム長さが大きくなっていて、より多くの面積をワイピングできる仕様になっているようです。しかしながら、購入価格的には車種専用の方がお得なので、今回は車種専用品のA639Sを購入することにしました。
3.輸入車用ワイパーブレードの交換方法
輸入車であるフォルクスワーゲンのワイパーブレード交換はとても簡単です。(他の輸入車はメンテナンスしたことがないのでよくわかりませんが、概ね同じような感じではないでしょうか?)
交換手順を下記に紹介しますのでご参考にしてみてください。
3.1 ワイパーをサービスポジションに移動させる
フォルクスワーゲン車のワイパーは、通常の位置(フロントガラスの下端で静止した状態)ではアームを持ち上げることができませんので、サービスポジションと呼ばれる「最大までワイピングした位置」(下写真参照)まで移動させる必要があります。
サービスポジションに移動させる手順は、イグニッションスイッチ(エンジンスタートボタン)をOnにした状態で、イグニッションスイッチをOffにしてすぐにワイパーを1回動作(ハンドルのワイパーレバーを下に1回)させます。すると、ワイパーが写真のようなサービスポジションに移動して静止します。
ワイパーがこの位置に移動出来れば、アームを起こせるようになりますので、アームを起こしてワイパーブレードを交換していきます。(降雪時などもこの動作を行わないとアームを起こすことが出来ないので注意が必要ですね。)
3.2 交換するワイパーブレードを取り外す
ワイパーのアームが起こせたら、交換はとても簡単です。
ワイパーブレードは、アーム固定部で四角いボタン(写真矢印部)がアームに引っかかって固定されているだけなので、そのボタンを押して凹ませた状態(固定が解除された状態)にして、ワイパーブレードを上側にスライドさせれば取り外すことが出来ます。
今回は初めての取り外しだったので少しドキドキしましたが、構造と要領がわかってしまえば極めて簡単な作業ですね。
なお、ワイパーブレードを外した状態でアームがフロントガラスに倒れるとフロントガラスに傷が付きます。取り外した状態でアームが倒れないよう、交換作業はスピーディーに行いましょう。
3.3 新しいワイパーブレードを取り付ける
ワイパーブレードの取り付けは取り外しと逆の作業をするだけです。
BOSCHの汎用グレード(運転席/助手席単品売り)ではいろんなメーカーの車種に装着できるよう複数のアタッチメントが同梱されていますので、その中から自分の車種に適合するものを選択して取り付ける必要があります。
しかしながら、車種専用品(運転席/助手席セット)では既にその車種に適合するアタッチメント(純正ワイパーブレードと同じ形状のもの)が取り付けられているので、その状態のまま車に取り付けるだけでOKです。(小3くらいであれば可能な作業です。)
作業としては、ワイパーブレードをアームの上側からスライドさせて、固定用の四角いボタンをアームの穴に嵌めこむだけです。
最後にワイパーの動作を確認出来たら取り付けは完了です。
4.VW純正ワイパーブレードの仕様
4.1 VW純正ワイパーブレードをBOSCH製と比較する
取り外したワイヤーブレードを確認したところ、VW(フォルクスワーゲン)純正品であることが確認できました。(フォルクスワーゲンの印字がありました。)取り外した純正品の仕様をBOSCH AERO TWINと比較してみましょう。
まず、気になるのは純正品のゴム長さですね。BOSCH製でも車種専用品と汎用品で仕様が微妙に異なっていましたが、純正品はどのような設定になっているでしょうか?
取り外した純正品とBOSCH品を並べて、どちらがより長いか?を比較確認した結果は下記の通りになりました。(写真は助手席側の長さ比較。ロゴのある上側がBOSCH製。)
- 運転席側: 純正品 < BOSCH
- 助手席側: 純正品 > BOSCH
更に、ゴムの長さを測定した結果は下記の通りです。トータル的なワイパー性能はほぼ同じになると思いますが、わずかですが、BOSCH製の方がより広範囲をワイピング出来る仕様になっていますね。(特に運転席側を広範囲にワイピング出来ます。)
品名 | グレード | 型番 | 運転席側 ゴム長さ | 助手席側 ゴム長さ | 合計長さ | |
VW | 純正品 | ー | ー | 615mm | 540mm | 1,155mm |
AERO TWIN | 車種専用 | ー | A639S | 650mm | 530mm | 1,180mm |
↓ | 汎用品 | JFIT(+) | AP26U | 650mm | ー | 1,200mm |
↓ | ↓ | ↓ | AP22U | ー | 550mm | ↓ |
4.2 VW純正ワイパーブレードはゴム交換できる?
BOSCH製品では、対象となるワイパーゴム単体がラインナップされているので、ゴムが劣化した場合には、ゴム単品を交換することが出来ます。
その際に購入する部品は下記です。替えゴムには最新型のJ-Fit(+)のゴムが適用できるということですね。大は小を兼ねる理論で、750mmという長い仕様になっていますので、使用したい長さにカットして使用します。
さて、取り外したVW純正のワイパーブレードはゴム交換できる仕様になっているでしょうか?ワイパーブレードの両端に装着されているキャップが外せればゴムが交換できるようになると思うので、キャップが外せるか?確認してみましょう。
少し戸惑いましたが、なんとかキャップを外すことが出来ました。樹脂製の小さな爪(写真矢印部)2本で固定されているだけなので、何度も着脱するのは厳しそうですが、取り外し方のコツがわかれば、爪へのダメージを最小限にして着脱できそうです。
ゴムの部分はブレード側に固定されている箇所がないようなので、キャップを外してスライドさせるだけで”するっ”と抜けてくれました。
結論としては、取り外す際にキャップを固定する小さな爪を損傷させないよう注意する必要がありますが、ゴム単品の交換自体は何とかできそうです。
ゴムの形状的にも前述のBOSCH製のの替えゴムが適用できそうなので、その辺は別途検証してみたいと思います。
<右近次的 VW車ワイパーゴム交換方針>
一部、今後の検証をすべき部分が残っていますが、今後の我が家のワイパーゴム交換方針は下記です。
・ティグアンのワイパーゴム交換方針
今回の施工でワイパーブレードをBOSCH製に交換しました。今後はBOSCHの替えゴム”AJ75R”を購入して、ゴムだけを交換していきます。今回はワイパーブレードで交換で¥5,000弱の費用が発生しましたが、今後は¥1,000強程度でお安く済ませることが出来そうです。
・ゴルフⅦのワイパーゴム交換方針
現状ではVW純正のワイパーブレードが装着されていますが、今後の交換では、ワイパーブレードは純正のままで、BOSCHの替えゴム”AJ75R”での交換にトライしてみます。(別途検証して報告します。)
前述のとおり、ゴム交換時に外すブレード両端のキャップの爪を破損させないように注意する必要がありますが、破損した場合はティグアンから取り外したものを転用できるので、まあ、なんとかなるでしょう。(運転席側はブレード自体がティグアンと同仕様です。)
また、助手席側のゴム長さが450mmと短いので、750mmの替えゴムを購入すれば、助手席側450mmとリア側280mmを同時に交換することも出来そうです。ちょっとセコイですが、無駄をなくすのは大切ですね!^^