じわじわと空気圧が下がるタイヤを車から外して確認したところ、釘のようなものが刺さってパンクしていることがわかりました。早速、修理すべくタイヤ屋さんに持ち込んだところ、ランフラットタイヤだと思っていたタイヤが、タイヤ内側のシーリング材がパンクの穴を自己修復して空気漏れを防いでくれるという、コンチネンタル社のコンチシール搭載タイヤであることが判明しました。果たして、コンチシール搭載タイヤがパンクした時に取るべき対応は??下記リンクにて動画も公開していますので合わせてご参考にしてみてください。
1.ランフラットタイヤがパンクした…
下記リンクの過去記事では、じわじわとタイヤの空気圧が下がるタイヤを外して確認を行いました。

結果、タイヤの走行面にがっつりと釘のようなものが刺さっていることがわかり、タイヤがパンクしていたことが判明しました。(写真は表面に石鹸水を噴射したことで、ポコポコと泡を吹いているパンク箇所です。)
私の車に純正として装着されているタイヤは、コンチネンタルのスポーツコンタクト5(ContiSportContact 5)です。ランフラットタイヤ(と思い込んでいた…)なので、空気が抜けても自走出来ますが、空気が抜けた状態で走行した(車体を支えた)場合は、例えパンク修理したとしても、以降の使用が出来なくなると言われています。
現状は、わずかに空気が漏れているだけなので、定期的に空気を足すことでそのまま乗れていますが、今後、何かの拍子に一気に空気が抜けてしまう可能性もあります。パンク修理が出来なくなる状態になる前に可及的速やかな修理が必要です。(ここのところ急な出費が続いていますね。。。)
2.パンクしたタイヤの修理方法は?
パンクしたタイヤの修理方法には、大きく分けて2種類の方法があるようです。
1つ目は、タイヤの外側からパンクした穴に補修材を埋め込んで修理する方法です。刺さった釘を抜いて、専用の工具で穴を少し拡げて、外側から補修材を入れて穴を塞いでいきます。(ゴムが化学反応でくっついてくれるんでしょう。多分。)

そして、最後にその側に出っ張った余分な補修材を写真の要領でカットすれば完成となる、とても簡単な修理方法です。
カー用品店に行けば、1本¥1,000~¥2,000程度で修理してくれるみたいですし、DIYで修理する道具も販売されています。(写真はどなたかがDIYを実施した様子のフリー素材です。)
もう1つは、タイヤをホイールから一旦外して内側から穴を埋めていく方法です。タイヤの中の状態を確認して修理できるので、より適切な修理が出来ると言われています。
また、タイヤの空気圧は内側からかかっているので、内側から補修した方がより強固な修理になる気がしますね。
内側からの修理をカー用品店で施工出来るか?はわかりませんが、タイヤ専門店に頼めば1本¥3,000~で対応してくれるようです。(価格は店によって差があります。)

どちらの方がより確実か?と言えば、間違いなく後者の内側から穴埋めする方法でしょう。しかしながら、前者の外側から穴埋めする方法も「タイヤの寿命を全うできるくらいまでに耐性がある」と言われているので、それほど弱い修理方法ではないと思います。(写真は私のタイヤの釘が刺さっていた部分を拡大したものです。修理時にわかるようマーキングしておきました。)
ただ、価格面で言えば、間違いなく「外側修理 < 内側修理」でしょう。
以上を踏まえて、どう対処するか?ですが、もしタイヤの外側から修理するのであれば、カー用品店などに頼むより自分で修理した方が安心ですね。(いい経験にもなります。)
しかしながら、私の車は大切な家族を乗せる車です。その辺りの安心感を優先すると、タイヤ専門店で内側から修理してもらった方がよいと判断しました。
3.パンクしたタイヤの修理業者の選定
修理の方針を決めたら、修理業者(タイヤ専門店)を選定します。タイヤ屋さんにはあまりお世話になったことがありませんので、とりあえずGoogle MAPで確認した近隣のタイヤ屋さんにお電話です。(外側修理しかできないであろうガソリンスタンドやカーショップは選択肢から外しました。)
電話で修理方法や価格を確認した結果は下記のとおりです。
| 店舗名 | 修理方法 | 価格 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| ミスター〇イヤマンA店 | 内側修理 外側修理 | ¥3,850 ¥2,750 | 18inch/ランフラット /TPMS すべて考慮 |
| タ〇ヤ館A店 | 内側修理 | ¥4,400 | |
| ミスター〇イヤマンB店 | 熱処理 内側修理 | ¥17,000 ¥13,000 | 預かり修理 6時間ほどの修理 |
まず、各タイヤ専門店では、外側から修理する方法には否定的な見解を示していて、基本はホイールからタイヤを一旦外した内側からの修理になるとのことでした。(お客様から「絶対に外側から!」という強い要望があれば対応しますというスタンスですね。)
最初に電話した”ミスター〇イヤマンA店”では、インチ数やランフラットタイヤ、TPMS付きなど、すべての条件を考慮して、内側からの修理で”¥3,850(税込み)”の価格を提示してくれました。作業時間は、作業者の手が空いていれば30分ほどとのことです。

”タ〇ヤ館A店”では、標準価格以上の細かい話までしていませんが、”ミスター〇イヤマンA店”と同じような作業内容で¥4,400の提示でした。
一方、”ミスター〇イヤマンB店”からは、熱を加えて完璧に修理出来る”¥17,000”をという内容を提示されました。「それじゃ、少し足せば新しいタイヤ買えませんか?」と正直な反応をしてしまいましたが、「確実に直すなら絶対にこうなるんです!」的な店員さんのタイヤへの情熱を長々と語っていただきました。(熱意は伝わりましたが、話が長いw)
ミスター〇イヤマンは、カーコンビニクラブ的な感じで、個人事業主のタイヤ屋さんが、看板だけ出させてもらって営業する感じなんでしょうね。そう確信できるくらい、A店とB店には対応に開きがありました。
その他、改めて確認してみると、我が家の周りには小さなタイヤ屋さんがたくさんあるようでしたが、小さなところは”ミスター〇イヤマンB店”のように「確実な対応」を一番に考え、それに応じて値段も高くなってしまう感じになるでしょう。おっしゃることはその通りですが、タイヤには寿命がありますし、この後、他のところがパンクする可能性だってあります。そこまでお金をかける気持ちにはなれませんでした。
ということで、今回は内側修理で¥3,850を提示していただいた、”ミスター〇イヤマンA店”に持ち込んで修理することにしました。
4.パンクしたタイヤを修理依頼するが…
対応が決まれば、外したタイヤを”ミスター〇イヤマンA店”に持ち込みます。タイヤが既に車から外してありますし、パンク箇所も明確なので、作業は簡単でしょう。(それを考慮して安くしてほしいくらい。ww)

作業前に言われたのは「パンクで負荷がかかったランフラットタイヤはサイドのへたりがありますので、修理はしますが保証できませんよ」という内容です。その辺りは、TPMS(写真)で常に状態をチェックし、空気が減ったら足していたので問題はないことを伝え、作業をお願いしました。
ただし、作業は早ければ30分ほどとのことでしたが、今日は作業者がいなくて対応できそうにないので、後日引き取りに来てくださいと言われてしまい、その日はタイヤを預けて帰宅しました。
すると、タイヤを預けて程なくして、”ミスター〇イヤマンA店”携帯電話に着信がありました。その要件は下記です。
- 依頼されたタイヤはランフラットタイヤではなかった
- コンチシール搭載のタイヤはパンク修理が出来ない
- 新しいタイヤに替える場合のお値段は¥49,800です
急いでタイヤ屋にとんぼ返りして話を聞きます。タイヤは1本だけ変えるのは良くないので2本同時に変えた方が良い!などなど、いろいろ営業されましたが、焦って決めてしまうと良くないのが世の常なので「持ち帰って考える」旨を伝えました。

すると、「既にタイヤをホイールから外しているのでその作業費用が発生している。」と言われ、「それに加えてパンクの調査費用が掛かります」と…おいおい、パンクした箇所なんて私が特定して持ってきてるでしょう?(調査なんてしてません。)
「タイヤのプロなんだから、タイヤをホイールから外す前にパンク修理できないことに気が付けよ。。。」と強く思いましたが、「ランフラットタイヤ」だと思い込んで持ち込んだ私にもミスがあります。言いたいことはぐっと抑えて、「パンクが治らないのにちょっと高すぎませんかねぇ??」という話だけして、タイヤを元に戻してもらい「パンク調査費用¥1,100」をお支払いして帰って来ました。(もめると面倒なので妥協しましたが、納得いかない対応でした。。。)
5.パンクを自己修復するコンチシールとは?
自宅に帰り、改めてコンチネンタル社の”コンチシール”を調べます。

その結果、「コンチシールはパンクを自己修復するタイヤ」であることがわかりました。タイヤの内側に配置されたシーリング材(図のオレンジの部分-実際は黒色です)が、パンクしたタイヤの穴に入り込んで、空気の漏れを防いでくれる仕様のようです。
メーカ(コンチネンタル社)の説明では、釘などの異物が刺さった状態でも空気漏れを防いでくれるとのことでしたが、私の場合では、刺さった状態ではわずかに空気漏れが発生していました。(刺さっている異物の形状や、刺さり方にもよるのでしょう)
また、コンチシールが塞いでくれる穴の直径は5mm程度までとのことです。私の車に刺さっている釘の直径がどのくらいか?は抜いてみないとわかりませんが、ネジ頭の大きさから推測すると、5mmより大きい可能性は低そうです。
であれば、釘を抜いて空気の漏れがなくなれば(穴が自己修復されれば)、そのまま使用できる可能性が出てきました。まずは釘を抜いてその後の様子を確認してみることにしました。
6.コンチシール搭載タイヤに刺さった釘を抜く
私のパンクしたタイヤには、パンクを自己修復するコンチシールというシーリング材が搭載されていることがわかりました。そして、通常のパンク修理が出来ないこともわかりましたので、パンク修理を検討する前に、まずは刺さった釘を抜いて、コンチシールがどの程度自己修復できるか?確認していきます。

まずは、釘を抜いた後に出来た穴に、シーリング材がしっかり入ってくれるよう、タイヤの空気をパンパンに充填します。(3.0kgf/㎠くらい入れました。)
そして、バールで少し飛び出させたネジ頭をペンチでしっかりつかんで釘を引き抜いていきます。(写真の要領です)
釘は思っていたよりあっさり抜けました。そして、刺さっていたのは釘ではなく、建築などに使用されるコーススレッドと呼ばれる長めのネジ(下写真)であることがわかりました。

ネジがタイヤ内側のシーリング材を突き破ることがないレベルで短ければ、ネジが刺さったままでも空気が抜けることはないのだと思われますが、長めのネジがシーリング層を突き抜けてしまうと、ネジが刺さったままでは空気の漏れが抑えられないのかもしれませんね。
刺さっていたネジが抜けたら、簡易的な確認方法として唾液を穴に少量つけて(汚くてすいません)空気の漏れがなくなったか?を確認します。結果は…わずかに空気が抜けていることが確認されました。(唾液でわずかな泡が発生していました。)残念ながら、ネジを引き抜くだけでは完璧に空気の漏れを修復することはできなかったようです。
引く抜いたのが釘ではなくネジだったので、ネジを回しながらシーリング材が穴に埋まっていくのを感じながらゆっくり抜いていけばよかったなぁ…などとも考えましたが、そんなこと言ったところで後の祭りです。既にネジは引きぬいてしまいましたので、このまま経過を確認していきます。
その後3日間、空気圧を測定した結果は下記のとおりです。
- 1日目:2.90kgf/㎠
- 2日目:2.85kgf/㎠
- 3日目:2.80kgf/㎠
やはり、変化量はわずかではありますが、測定空気圧に影響があるレベルで、少しずつ空気が抜け続けています。
ここでどうするべきか少し悩みました。「タイヤをホイールから外してシーリング材を直接いじって穴を塞いてみたらどうか?」とか「もう一度ネジを刺して、ゆっくり捻じりながら引き抜いてみようか?」とか。。。

いろいろ考えた結果、まずはリスクがなくすぐに出来る方法として、穴の周囲をハンマーでたたいて内側のシーリング材を刺激してみることにしました。(それで、穴が塞がってくれれば儲けものです)
穴の周辺をハンマーで強めに叩き、更に数日間の様子を見ます。
- 1日目:2.80kfg/㎠
- 3日目:2.75kgf/㎠
- 7日目:2.70kgf/㎠
- 14日目:2.70kgf/㎠
なんと、ハンマーでたたいた効果があったのか?は定かではありませんが、空気が漏れる量が少しだけ少なくなってきました。そして、空気圧の測定結果にはほとんど変化がなくなってきました。

パンクの穴に石鹸水を噴射してみた結果は写真のとおりで…うーん。かなり少ないですが、空気が漏れている感じはありますね。
しかしながら、1か月間も釘が刺さったまま(もっと空気が漏れる状態で)運転した状況から考えると、このくらいの漏れであれば、許容できそうな気がしてきました。
また、車に装着して走行することでタイヤ内部のシーリング材が刺激され、更に漏れが治まってくる可能性もあるのではないか?と。(その逆の可能性もありますが…)
よって、以上の結果から、取り急ぎのパンク修理は行わないことにしました。スタッドレスからの交換を行う4月以降、このままの状態でしばらく走行して、その状況によって最終的な処置を考えていきます。(空気圧の現象はTPMSで管理できるので、空気の漏れが加速しだしたら早急に対応すれば十分かと。)
ただの問題の先送りになってしまう可能性もありますが…まずは事故らない程度に経過を確認していきましょうw
・コンチシール搭載のタイヤについて
今回はコンチシール搭載タイヤのパンクを契機に「コンチシールとは何ぞや?」を調べて、直近の対応を決めました。結果としては、ネジを抜いた状態で空気の漏れが大分収まったので、このまま経過を確認していくこととしましたが、今後の状況は、またこちらブログにて報告していきたいと思います。

また、このコンチシールの是非ですが…パンクしても走行不能にならないのは非常にありがたいですが、パンク修理が出来ないのはちょっと困りますね。
出来ることなら「5mm以下の穴であれば完全修復できる」(パンク修理は必要ありません)くらいに言ってくれれば、中途半端さがなくなって最高なんですが、パンクのシチュエーションは多岐に渡るので、それもなかなか難しいですよね。
よって、次回もコンチシール搭載のタイヤを購入するか?と聞かれると…そもそもの値段が高いので、それだけの対価を支払う気持ちにはなれません。(前述の”完全修復”が言えるのであれば、また話は別ですけど。)
次回は通常のタイヤを購入して、万が一パンクした際には冬のスタッドレス用に購入しているタイヤに注入するタイプのパンク修理キット(応急処置用)にて対応したいと思います。(私の車にはスペアタイヤが装備されていないので、パンクした時の応急処置が必須になります。)

そして、今考えても腹立たしいのは「コンチシールはパンク修理ができない」という事実だけを伝えて新品のタイヤを売りつけにかかったミスター〇イヤマンA店の対応ですね。(結果的には騙されずに済みましたが、パンク調査費用なるお金を支払わされました。)
「このタイヤはコンチシールなのでパンク修理できません。自己修復性があるみたいなので、まずは釘を抜いてどんな感じか?見てみましょうか?」などと提案してくれたら、きっとそのお店の常連客になったでしょうにね。
世知辛い世の中、訪問したお客さんの不安を煽ってお金を稼ぐ!それが正しい姿なのかもしれませんが…私はもう2度と、国道沿いのあの”ミスター〇イヤマン”にはいかないでしょう。なにがあっても絶対に!です。
追記:その後、パンクしたタイヤを装着して乗り回したところ、空気は全く抜けなくなりました。(2025年11月現在においても、全く問題はありません。)やっぱり、内側のコンチシールをある程度刺激してあげれば、通常のパンクであれば、完璧に修復してくれるようです!流石です!コンチシール様♪(それにしても腹立たしいのは、ミスター○イヤマンA店。店の前を通るたびに思い出しますw)




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