【アクアリウム】LED照明の光量と点灯時間の最適化-水槽コケ対策

水草水槽のLED照明の光量と点灯時間の最適化でコケの発生を防止

緑コケが酷かった我が家のタナゴ水槽。以前の記事【アクアリウム】タナゴ水槽に大量発生している緑コケの原因と対策でフィルターに関する対策を実施していますが、今後に向けては、LED照明の点灯環境にも改善が必要な状況です。そこで今回は、水草水槽に必要な光量(全光束)やLED照明の最適な点灯時間などを整理して我が家のタナゴ水槽を最適化しました。下記リンクにて動画も公開していますので、皆様のアクアリウムライフの参考になれば嬉しいです。【アクアリウム】水槽のLED照明の光量と点灯時間を適正化する!-LED照明の追加とタイマーの導入でコケ対策

1.タナゴ水槽に発生した緑コケを対策する

以前の記事【アクアリウム】タナゴ水槽に大量発生している緑コケの原因と対策では、我が家のニッポンバラタナゴ水槽に大量発生した緑コケの原因を分析して、フィルターなどに関する対策を実施しました。

水槽の窒素が微生物によって分解され水草がそれを養分として吸収する窒素循環

メインの対策は、アンモニア除去を目的として導入していた”ドライろ過槽”を撤去し、水槽内の二酸化炭素が逃げ出さない環境を作ることです。水草が育つような環境を作ることで、図のような「窒素循環」を成立させ、コケの大量発生を抑制するという作戦ですね。

既にその対策は実施済で現在は効果を確認中ですが、我が家のタナゴ水槽にはもう一つ対策が必要な内容があります。それは、LED照明の最適化です。

LED照明の光量が不十分だと窒素循環を担う重要な存在である水草が育ちませんし、日々の点灯時間がばらつくことでもコケが発生しやすい状態になってしまいます。

そこで今回は、我が家のタナゴ水槽のLED照明の点灯環境を分析して最適化していきたいと思います。

2.水草水槽に必要なLED照明の光量とその最適化

タナゴ水槽のLED照明の光量を最適化するにあたり、まずは我が家の水草育成に必要な”要素”を整理してみましょう。

水槽で水草として育てていたアヌビアスナナに花が咲いた

水草は水中で成長する植物です。植物に必要なのは、「」「」「肥料(養分)」というのを小学校の理科で学びましたね。それに加えて、光合成を行うための「二酸化炭素」が必要になります。

まず、「水」は水槽内に溢れるほどありますので、あまり気にする必要はないでしょう。

「肥料(養分)」に関しては、前述の「窒素循環」が行われていれば、お魚のフンから発生する窒素などである程度は賄えるので、特別に添加する必要はないと思っています。

また、光合成に必要な「二酸化炭素」も、育成難易度が低い水草を選択していれば、お魚が排出する二酸化炭素だけで十分だと考えています。(今回の水槽リセットでは、二酸化炭素を水槽内から逃がさないようドライろ過槽を撤去しました)

そうすると、水槽内での水草育成で、別途の添加が必須となるのは、やはり「光」です。窓から射す日光や水槽に射し込む部屋の照明だけでは「光」は確実に不足してしまうでしょう。

現状、我が家のタナゴ水槽では、下記のLED照明を設置して光を添加しています。

GEXのLED照明POWERⅢシリーズの60cm水槽用です。

こちらのLED照明、全光束は1,000lm(ルーメン)と小さめですが、白色LEDだけでなく、赤色LEDや青色LEDも使用されていますので、水草の成長に必要な周波数帯の光が概ね含まれていると言われています。(その周波数分布は下図のとおりです)

GEXさんのホームページに掲載されているPOWERⅢの光の周波数
GEX HPより引用

周波数的には旧式の蛍光灯照明の方が水草の育成には適しているのですが、現在の主流は完全にLED照明です。アクロの”おにぎり”と呼ばれるTRIANGLE LED GLOWなど、水草栽培に特化したLED照明もありますが、私には価格帯的にもPOWERⅢくらいがちょうど良いでしょうww(アクロは高価過ぎです)

さて、前述のとおり、我が家のLED照明の全光束は1,000lmですが、水草の育成に必要な光量はどのくらいなのでしょうか?一般的に言われている、水槽のサイズと水草のタイプごとに必要な光量は下記のとおりになるようです。

水槽のサイズ丈夫な水草繊細な水草
30cm350lm700lm
45cm1,000lm2,000lm
60cm1500lm3,000lm
90cm3,000lm6,000lm
120cm4,000lm8,000lm

我が家のタナゴ水槽は60cmですので、現状の1,000lmでは光量が全く足りてないことになりますね。

実は少し前までは、GEX POWERⅢの他に、中華製の安価なLED照明も設置していました。しかしながら…ある時期から光量が急激に落ち、ほとんど点灯しなくなって今に至ります。(安物買いの銭失いでした。。。)

そのような残念な経緯もあり、現在の状態は意図した状態ではありませんが、いずれにしても、現状の1,000lmでは絶対的な光量が足りていません。まずは、この光量不足を改善していく必要があります。

我が家では、GEXのPOWERⅢ(1灯)が現役で活躍してくれていますので、光量を増やしたいのであれば新たなLED照明を”追加設置”するのが一番簡単でしょう。中華製の安価なものを再び購入しても、またすぐに点灯しなくなってしまうと思いますので、今回は、GEX POWERⅢをもう一つ追加購入して、POWERⅢの2灯体制で全光束を2,000lmまで上げていくことにしました!

GEX製LED照明POWERⅢが1灯と2灯の場合の水槽の明るさ

上写真が「POWERⅢ×1灯」(1,000lm)と「POWERⅢ×2灯」(2,000lm)の状態を比較した写真です。(リセット途中の水槽ですいません。)2灯化により光量が倍になっていますので、当然ですが、水槽内のコケ類の緑色がより鮮やかに見えますね。POWERⅢを追加した効果は確実にあると言えるでしょう。

ただ、光量的に2,000lmでは、栽培が難しい”繊細な水草”などすべての水草に対応するのは難しいのですが…我が家の水草は育てやすいアヌビアスナナなどです。他に植えていく水草にも丈夫なものを選択することで、2000lmでも対応が可能になるでしょう。

3.水草に適切なLEDの点灯時間とその管理

続いて、水草に最適なLED照明の点灯時間を確認して最適化していきます。

まず我が家では、私のお仕事が始まる前(朝)にLED照明を点灯し、就寝する前に消灯しています。結果としては、15時間以上、LED照明を点灯していることになりますね。

水槽のLED照明の点灯時間は自然界で太陽光が出ている時間よりも少ない8~10時間

自然界で太陽が出ている時間は、夏は14時間程度?で冬は10時間程度?でしょうか。それと比較しても、我が家の点灯時間は長すぎますね。

また、お正月に実家に帰省した際など、家をしばらく留守にする際は、LEDを消灯したまま外出してしまいますので、結果として、点灯時間が0(ゼロ)の日が続くこともあります。日々のLED照明の点灯時間は著しくばらついている状態です。

では、一般的に水草水槽に必要なLED点灯時間はどのくらいなのでしょうか?この辺りは諸説あるようですが、一般的には「8~10時間」と言われているようです。自然界で太陽が出ている時間よりも短いのがちょっと納得がいかないところですが…先達の経験により結論付けられた設定だと思いますので、それなりの根拠があるのでしょう。

では、家を留守にするときも含めて、LED照明を安定的に点灯させるにはどうしたらいいでしょうか?答えは簡単です。自動でのOn・Offを可能とする「タイマー」を使用すれば解決です。

ネットで検索すると、巷ではいろいろなタイマーが販売されていますが、今回、私が購入したのは比較的安価な下記のタイマーです。

リーベックスという会社の”PT70DG”というタイマーになります。

水槽の照明点灯時間を細かく管理できるリーベックス製のタイマー

まず、こちらのタイマーは、写真のように画面右側のプログラムボタンを操作することにより、On・OFFの時間設定プログラムを14個設定できます。(写真は7個目のプログラム設定画面です。)

曜日も指定したプログラム設定ができるようになっていますので、各曜日ごとに2つのプログラムが設定できる仕様です。(細かく設定出来過ぎ??)

今回は水槽照明のOn/Offへ使用するだけなので、曜日によってプログラムを変える必要はありません。「曜日指定なし」(毎日設定)で、1プログラムを設定していきます。

使用方法は、まず、製品背面に電源入力用のプラグがありますので、そちらを壁面コンセントや延長コードなどに接続してタイマーを通電させます。

水槽の照明点灯時間をコントロールするタイマーの挿しこみプラグ

そして、本体側面に設けられた電源出力用のコンセント(写真参照)に電源On/Offを管理したい機器の電源プラグを接続させます。

その状態で、タイマーが作動して出力電源が On ⇔ Off 切り替えられることで、機器の電源がOn/Offされる仕組みですね。

タイマーに電源タップを取り付けることで複数の照明の点灯時間を管理できる

また、今回は、設置してある2つの水槽のすべてのLED照明をこのタイマーで一括管理していきますので、図のように、出力側コンセントに電源タップを接続して、その電源タップに各LED照明の電源コードを接続させることで、このタイマー1つですべてのLED照明を同時にOn/Offしていきます。

設定する点灯時間は「On-8:00/Off-18:00」など、自然界の日照時間に出来るだけ合わせるのが、日照と連動してベターですが…それだと、私が水槽を眺めたい夕飯後の時間帯にLED照明がOFFになってしまいます。そこで、消灯時間を”21:00”に設定にして私が水槽を眺める時間を確保し、点灯する時間は消灯時間から逆算してお昼の”12:00”としました。

結果、我が家のLED点灯時間は「9時間」(12:00~21:00)ということになります。理想の点灯時間が「8~10時間」と言われているので、丁度良い設定になると思っています。

4.水草水槽に追加のLED照明とタイマーを設置

全ての準備が出来たら、コケを除去してリセットした水槽に、追加購入したPOWERⅢとタイマーを設置していきます。

LED照明の点灯時間をコントロールするタイマーを設置した我が家の水槽

写真はタイマーが動作してLED照明が点灯している状態です。LED照明が逆光になっていてちょっと見難いですが、水槽設置台の最上段左端にタイマーが設置されています。(タイマーの通電をしめすLEDが光っています)

タナゴ水槽はリセットしたばかりなのでピカピカです。水草は元々育成していたアヌビアスナナの他に、数種類の水草を購入して植え付けました。この状態で水草の成長と、コケの発生状態を確認していきたいと思います。

基本的には水質が安定してくれれば、水草の状態もコケの状態も良くなっていくと考えておりますが…果たして、光量UPと点灯時間の管理にはどの程度の効果があるのか?結果は、また本ブログでご紹介していきますね。

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