【古民家再生】和室の天井を剥がして梁と旧天井の状態を確認する

古民家の天井を剥がして土間だった時の梁と古い天井の状態を確認する

以前の記事【古民家再生】天井板を剥がして隠れている梁や柱の状態を確認するでは、空き家になっている古民家の中廊下の天井を剥がして、隠れていた柱や梁、そして改築前の天井(旧天井)を確認しました。今回は、更にその隣の和室の天井を剥がして、梁や旧天井の状態を確認していきます。果たして、旧天井はそのまま使用出来る状態になっているか?下記リンクにて動画も公開していますので、興味のある方のご視聴をお願いします。【古民家再生】#4 四畳半の和室の天井を剥がして、梁と古い天井の状態を確認する-古い天井はそのまま使用できるのか?

1.空き家となっている実家の古民家

母が他界して12年間も空き家になっている実家の古民家

私の実家は、明治から大正時代に建てられたと言われている古民家ですが、母が亡くなって以降12年間は、空き家になって放置されています。

コロナが落ち着いた最近では、時々帰省して片づけをしていますが…お庭が広い田舎のお家”あるある”でしょうか?不要となったものが庭のいたるところに放置されていて、片付けるのはなかなか大変です。

実家の古民家には1尺寸法の大黒柱と太い鴨居がある

実家は、かなり昔(明治だか大正だか)に建てられたお家になりますが、家の作りはかなりしっかりしています。自慢はやはり1尺柱が使用されている”大黒柱”です。

そして、その大黒柱を含む柱どうしは、幅が40cm近いこれまた立派な”鴨居”で接続されており、こちらもかなりの迫力があります。

現在はこの古民家が再び住めるようになるよう再生中です。

2.中廊下の天井裏から現れた梁と旧天井

屋根裏の梁と柱の位置を確認するために中廊下の天井を剥がす

前回の帰省では、家の中央に存在していた「中廊下」(図中×印部)の天井を剥がして、天井より上の大黒柱の状態、及び屋根裏の梁がどのように配置されているか?を確認しました。

結果、天井裏には、立派な梁がたくさん配置されていたことと、不明確だった家の東側(図中の大黒柱より右側)の柱の位置が確認できました。

しかしながら、台所やリビングにあった柱の一部が切断されて鉄骨が入れられていることも判明したので、その辺の今後の改築方針はゆっくり考えていく必要があります。

中廊下の天井を剥がすと昔の天井が残っていることがわかった

また、家の東側(図中の大黒柱より右側)の、私が小さい頃は土間だったエリアには、現在の新しく張った天井の上に、写真のような昔の天井”旧天井”が隠れていることがわかりました。

昔の天井は梁と同じように漆黒の外観になっていてとても素敵ですね。

今回は、前回の作業で天井を剥がした「中廊下」の北側に位置する、4畳半の掘りごたつ部屋の天井を剥がし、梁と”旧天井”の状態を確認していきたいと思います。

3.掘りごたつ部屋の改築計画と今回の作業

今回、天井を剥がしていく掘りごたつ部屋の、今後の改築計画は下記のとおりです。

古民家の部屋と廊下の壁と押入れをなくして部屋を広くして、掘りごたつ跡を囲炉裏に換える計画

まずは、部屋内の現状の天井を全て剥がして、掘りごたつ部屋の天井を、梁と旧天井が露出した状態に変えていきます。(工程①:今回の作業になります。)

そして、掘りごたつ部屋と中廊下の間にある壁と、北側の収納を除去して、点線で囲んだ広い空間(八畳ほど?)になるよう部屋を拡張していきます。(工程②)

更に、中央の掘りごたつ跡は、そのコンクリートの枠を生かして、囲炉裏に換えていきます。(工程③)

北側の外壁には採光用の窓を設け、床板は無垢材を使用した板の間に仕上げていくつもりですが、電気工事や内壁の施工など含めて、その辺りをどのタイミングで施工するかは状況に応じて考えていきます。(西側の八畳間と部屋をつなげて、広い板の間にすることも視野に入れています。)

帰省しながら改築していく作業になるので、完成までは気の遠くなる工程になりそうですが…まあコツコツ頑張っていくしかないでしょう。

4.掘りごたつ部屋の天井を剥がす

それでは、今回のメイン作業である掘りごたつ部屋の天井を剥がしていきます。

和室の天井を掛け矢で破壊して剥がす

天井裏には、時間経過で大量に堆積した真っ黒クロスケたちがたくさん潜んでいるはずなので、防塵マスクに保護メガネを装着して作業していきます。

天井の破壊には、前回同様の大型の木槌(掛け矢)を使用しました。大型のバールも購入しましたが、破壊する作業では掛け矢の方がはるかに力を発揮しますね。

天井板は、べニア板が野縁と呼ばれる角材に釘で固定されているだけなので、破壊は比較的簡単です。掛け矢のパワーを活用してべニアを破壊し、残った野縁を取り外していきます。

和室の天井を剥がすために天井に設置された照明器具を取り外す

天井の中央部には照明器具が取り付けられているので、天井板を剥がす前に照明器具を外す必要があります。(こんな作業もあるので、やはり電気工事士の資格を取っておかないとDIYでのリフォームは出来ないですね。)

東京の自宅の照明器具は、すべて引掛けシーリングで固定されていますが、実家の照明器具は電源ケーブル直付けです。例によって通電状態で作業しているので、ショートさせないよう照明器具の端子からケーブルを慎重に外して、照明器具を天井から取り外していきます。

和室の天井を剥がしてその上に隠れていた昔の天井を露出させた

照明器具を取り外して残りの天井板もすべて剥がすと、立派な梁と昔の天井(旧天井)の全貌が明らかになってきました。

しかしながら、旧天井の一部は剥がれてしまっていて、屋根材の内側が見えてしまっているようです。(後ほど状態を確認します。)

続いて、天井裏から垂れ下がっている吊木を取り外していきますが、照明を取り外してしまっているので、作業するにはちょっと暗い。。。

天井を剥がした和室を改築するために取り外した照明を壁側に仮固定する

そこで、天井に配線されていた電源ケーブルを活用して取り外した照明器具に接続し、部屋の側面側に仮設置して明かりとしました。

天井用の照明を側面に取り付けるという、アホっぽい状態になってしまいましたが、暗い中で作業するよりは7倍ほど良いでしょう。(笑)

部屋が明るくなったら、天井に固定されたままの吊木を外していきます。吊木は梁などの硬い木材に、ぶっとい釘で打ち付けられているので、外すのは意外と大変でした。(大型のバールがないと外せませんね。)

続いて、旧天井の天井板が欠損している箇所の様子を確認します。

天井の板がない部分を確認すると、板が下にズレているだけであることが判明

写真内で触れている、屋根の傾斜に合わせて斜めになっている部分の天井板は、下にズレ落ちているだけで健在でした。元の位置に戻して固定してあげるだけで修復できそうです。(固定方法は別途考える必要がありそうですが…)

しかしながら、その上の部分の天井板(写真の一番上の部分)は、周りを探しても天井板が見つかりません。足りない部分は新たな材料を準備して塞いでいくしかなさそうです。(他の部屋の天井を剥がして、要らなくなった天井板をこちらに配置しましょう)

続いて、梁や天井板に堆積している真っ黒クロスケなどをしっかり拭き掃除して作業終了としたかったのですが…今回はこの辺で時間切れです。

和室の天井を剥がすと天井より上にも土壁があることが判明

今回の作業で、掘りごたつ部屋の天井は写真のような感じになりました。一部、天井板がない部分もありますが、いい感じの雰囲気が出てきましたね。

天井裏に隠れていた土壁(黒い土壁部分)も少し見えてきました。内壁は白の漆喰仕上げにしようと思っていましたが、黒い土壁も格好いいですね。(どう仕上げていけばいいか?悩みます。)

次回は上写真の左側に少しだけ見えている、中廊下との仕切りとなる壁を取り除き、右側にある押入れをつぶして部屋を拡張していきます。

このペースだと本当に先の長い闘いになりそうですが、頑張ってコツコツと作業していきたいと思います。

5.解体作業に関しての反省…

今回は、防塵マスクと保護メガネを装着して、人体に関しては完全防備で作業しましたが…長年の生活の中で蓄積された塵や埃たち(真っ黒クロスケ)のパワーを侮っていましたね。。。

天井を剥がすと天井裏に溜まっていた埃や塵が落ちてきて、部屋が悲惨な状態に…

解体する箇所の床には、2m×2mのブルーシートを敷いて作業しましたが…解体後の状態は写真のとおりです。そんな一部分しか敷けない小さなシートを準備したとて、なんの役にも立ちませんでした。(左上あたりに、意味のないブルーシートが敷かれているのが見えます。)

しかも、部屋のふすまなどを開け放った状態で解体作業を実施してしまったため、周りの部屋を含めた家中に塵や埃が拡散し、家の中が悲惨な状態に…

最終的には、家中に雑巾がけをして綺麗にしましたが、今後は解体を行う部屋の扉をしっかり閉めて、他の部屋に真っ黒クロスケたちが拡散しないよう対策して、作業する必要がありそうです。

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