【古民家再生】背の高くなった庭のシュロの木を手のこぎりで伐採する

庭の背の高くなったシュロの木をDIYで手のこぎりにて伐採する

今後、こちらのブログでは、空き家となっている実家の古民家を再生していくDIYをシリーズ化する予定です。今回は、建物を再生する前の準備作業として、背の高くなった庭のシュロの木の伐採を行いました。シュロの木は繊維が邪魔してチェーンソーが使用できないと言われていますので、手のこぎりを使用して3本の伐採を実施しています。皆様のご参考になれば嬉しいです。

1.背の高くなったシュロの木

空き家になっている実家は明治か大正時代に建てられた古民家

私の実家は明治か大正時代に建てられたと言われている古民家ですが、もう10年以上、空き家になっています。

いずれ実家に戻るのか?は、現時点ではわかりませんが、少しずつ生活の基盤を実家にも移して、東京と実家の両方を行き来しながら生活したいと思っています。そのために、痛んだ箇所などを、今後少しずつ修復して再生していく予定です。

そこで今回は、「古民家再生」の準備作業として、お庭にそびえたつシュロの木を伐採していきます。

庭にいつの間にか生えて来て背が高くなってしまったシュロの木

シュロの木は、小さい頃に繊維質の皮を利用して金魚の繁殖(採卵)を試みた記憶がありますが、南国感が溢れる木としていろいろなお家の庭に植えられていましたね。

今どきのお家では、めっきり見ることはなくなりましたが、実家のお庭では今も健在です。この10年で何度か伐採した気がしていますが、いつの間にか新しい株が育っていて、放っておくとぐんぐん背が伸びていきます。

今現在、我が家のお家には、背の高いシュロの木が3本生えています。(写真はそのうちの2本です。)背の高さはそれぞれ5m程といったところでしょうか?いつから伸び始めたのか?ちょっとよくわからないところもありますが、これ以上背が高くなって、自分の手に負えなくなる前に、すべてを伐採しておきたいと思います。

2.シュロの木の伐採方法

シュロの木は繊維質の表皮に覆われているのでチェーンソーで切断するとチェーンソーの刃が痛む

通常の庭木はチェーンソーで伐採することが多いですが、シュロの木の伐採にはチェーンソーを使用しない方が良いです。シュロの木にチェーンソーを使用すると、写真のように繊維質でもじゃもじゃな表皮がチェーンに絡まって痛んでしまうのだそうです。(それがシュロの木の伐採が厄介だと言われる理由です。)

よって、シュロの木の伐採には、繊維質の表皮の影響を受けない”斧”を使用するのが一般的です。

私は薪割り用の小さな斧を所持していますが、庭木を切り倒せるような大きな斧は所持していません。薪割り用でも何とか伐採することは出来るでしょうが、かなりの時間と労力がかかるでしょう。

今回のシュロの木は、表皮を剥いて幹を剝き出しにした時の直径が、15cm~20cmほどです。太めの孟宗竹くらいの太さなので、手のこぎりでも何とか対応できそうな感じがします。よって、今回は手のこぎりを使用して伐採していくことにしました。

一般的な木の伐採方法は、片側をくさび状に切断して反対側に切り込みを入れて切り倒す

伐採方法は、通常の庭木と同じです。具体的には、まずは図のように片側から(木を倒す方向から)くさび状に切り込みを入れます。そして、切り倒すのに十分なくさびが入ったら、反対側のちょっと上くらいに新たな切り込みを入れて倒していくという流れです。

反対側に切り込みを入れていった時に、切り込みどうしの最短距離に亀裂が入って、ミシミシと倒れていくのは見ていて気持ちがいいんですよね。^^

ただ、シュロの木は水分が多めでずっしり重いようなので、倒れる方向に注意しながら伐採を行っていく必要がありそうです。ケガをしないよう慎重に伐採していきたいと思います。

3.シュロの木を手のこぎりで伐採する

それではシュロの木を伐採していきます。

シュロの木の繊維質の表皮を剥いて幹を露出させて切断する

まずは、シュロの皮を剥いて幹を露出させます。写真のとおり、もじゃもじゃな表皮が何層にも重なっていますので、繊維をのこぎりで切断しながら、中の幹が露出するまで剥いていきます。

そして、木を倒す方向の決め、露出させた幹にくさび状の切り込みを入れていきます。

切り込みをくさび型にする意図は、木が倒れる方向をコントロールしたいという意味合いが強いですが、切り込みを入れる最中に、切り口にのこぎりが挟まりにくくするという意味もあります。(切り込みを入れると、木の重みで切り口が塞がってのこぎりが挟まってしまうので。)

木を伐採する際にはくさび状の切り欠きを少しずつ広げていく

よって、一度にいきなり大きなくさびを入れていくのは難しいので、のこぎりが挟まらない程度に水平に切り込みを入れたら、まずはその切り込み深さまでをくさび型にします。そして、そこから更に切り込みを入れたらくさびにして…というのを繰り返して、切り込みを徐々に大きくしていくのが私の伐採方法です。(図のように段階を踏んで切り込みを大きくしていく感じになります。)

切り口にのこぎりが挟まって動かないのは、かなりのストレスになります。ちょっと面倒ですが、急がば回れの精神で、ストレスフリーでくさびを大きくしていく方が良いという判断です。

シュロの木の片側から手のこぎりを入れて切り口をくさび状にカットする

くさびが大きくなってきたら、幹の上部を押してどのくらい動くようになったか?を確認しながら、くさびを深くしていきます。(いきなり倒れてきたらケガをするので、状況は適宜確認する必要があります。)

シュロの木はとても固くてのこぎりの刃が入りにくいと言われているので、切り込みを入れるのはもっと大変かな?と思っていましたが、幹がそれほど太くなかったからでしょうか?想像していたより簡単に切り込みを入れることが出来ました。(水分が多いこともあり、のこぎりを入れる感じも孟宗竹に似ています。)

シュロの木の片側をくさび状にカットしたら、反対側の上部に更に切り込みを入れる

また、通常の伐採では、木が少し傾くくらいまでしっかりくさびを入れて写真のように反対側から切り込みを入れたら、その瞬間に倒れていく感じになるのですが、今回は倒れて欲しくない方向(隣の家との境界)があります。念のため、くさびはそれほど深くせず、反対側の切り込みを少しずつ深くしながら人力で押し倒すことで、倒れる方向をコントロールすることにしました。(木を倒したい方向からラチェット式のロープなどで引っ張って、倒れる方向を誘導するのが確実なのですが…今回は伐採する木の背がそれほど高くないので省略しました。)

十分に切り込みを入れたシュロの木を切り倒したい方向に押し倒す

反対側からの切り込みを少しずつ深くして、グラグラになったことが確認出来たら、幹の上部を目一杯押して、木を倒していきます。(突き押しです。)

結果、写真のように、ミシミシと音を立てながら倒れていき、最後はずっしりと重量を感じさせる音で地面に横たわりました。(やはりかなりの重量感でした。)

作業の中で一番ケガをしやすいのが、この木を倒す作業です。倒れ始めたらもうコントロールは効きませんので、無理なあがきはせず、あとは神に祈りましょう。

また、木が倒れてバウンドし、切り口が跳ね上がる場合もあります。その辺りにも十分注意してください。

残りの2本のシュロの木も同じように切り倒していきます。残りの2本は並んで生えているので、作業が少し難しそうです。根元に生えている他の木も邪魔なので、それらを綺麗に整理してから切り倒しました。

シュロの木を切り倒す方向がコントロールできなくて下敷きになった石灯籠

しかしながら、倒す方向のコントロールが上手く出来ず…2本目が石灯籠を直撃してしまいました。幸い石が割れてはいなかったので、すぐに元に戻しましたが、やはり倒す作業は慎重にやらないといけないですね。

なお、この石灯籠が東日本大震災で倒れて、頑張って設置し直したのを思い出しましたが…私の目指すお庭のテイストに合わないので、いずれは撤去したいですね。

3本目も同様に切り倒したら、すべてのシュロの木の伐採は完了です。(3本目はしっかり倒れる方向をコントロールできました。)

4.伐採したシュロの木の処分

伐採が完了したら、シュロの木を処分していきます。

切り倒したシュロの木の葉を切り落として幹のみになるよう解体する

まずは、木の上部に生えていた葉をすべて切り落とします。のこぎりで1本ずつ切り落としていきますが、雑な作業で手にケガをしました。どんな作業でもそうですが、危険な作業が完了して、注意が散漫になった時にけがをしがちですね。

なお、3本目を伐採する際には、切り倒す木の上部の重量が少しでも小さくなるように、手が届く範囲の葉を落としてから切り倒しました。結果、倒す方向が少しコントロールしやすくなった気がするので、葉を落とす作業は切り倒す前に実施した方が良いかもしれませんね。

葉をすべて切り落としたら、幹を処分していきます。通常は短く切ってゴミとして出しますが、田舎では燃える状態になるまで放置して、然るべき時が来たら燃やしてしまうことが多いです。今回もそうしたいのですが、シュロの木は水分が多くてなかなか燃えるようにならないようです。庭の隅まで運んで、朽ちるまで放置することにしました。(燃えるようになれば燃やしますけど。)

であればと、庭の隅まで運ぼうとしますが…うーん。やはり重い。ww

切り倒したシェロの木の端を交互に移動させて庭の隅に移動させる

であれば、古代のイースター島ではモヤイ像を歩いて移動させたともいわれている、伝説のジグザク運搬方式で運んでいきます。(片方を持ち上げて進み、次はその反対側を持ち上げて進み、という具合にジグザクに運んでいく方法です。)

切り倒した3本を庭の隅まで運び、切り落とした葉を片づけたら作業はすべて完了です。

やはり、シュロの木は背が高くなってから処分しようとすると作業が大がかりになって大変です。今後は、背が高くなる前に見つけて速やかに処分したいですね。(庭の奥に小さなシュロの木をもう1株発見したので、速攻で処分しておきました。)

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