【情報】電線からの鳥のフン対策は電力会社に鳥よけ工事を依頼する!

電線からの鳥のフンを防ぐ鳥よけ対策工事は電力会社に依頼する

我が家の駐車場は長い間、鳥のフンによる被害に悩まされてきました。今年は特に、収穫されずにそのままになっている近所のみかんに鳥が集まり、もう限界です。。。そこで今回は、電線の持ち主である電力会社(東京電力)に依頼して、電線に鳥よけ対策工事を実施してもらいました。果たして、その効果は?皆様のご参考になれば嬉しいです。ちなみに、工事費用は電力会社の負担になりますので、安心してご依頼ください。

1.電線に留まる鳥のフンが駐車場の車に…

我が家の敷地内には東京電力の電柱があります。敷地内にあるのはとても邪魔なので、電線の地中埋没をもっと強力に推進してもらいたいのですが、今の状況では、そんなのはいつになることやら。。。

我が家の敷地の電柱と電線の配置図

敷地内に電柱があることで我が家の敷地の道路側上方には電線が通っているのですが、隣の電柱に向けて電線が敷地内に入り込む形になっています。その影響で、電線に留まる鳥からのフンが、駐車中の車に落ちてくることに長年悩まされてきました。

特に今年は、近隣のお庭に生っているみかんが収穫されずにそのまま残っていたことで、みかんを食べに来た鳥たちが、我が家の敷地の電線に留まって用を足すようになり…結果、今年は大量の鳥のフンが車の上に落ちてくることに…

電線からの鳥のフンが酷いので車には車カバーを被せている

私が乗っている車は、車カバーをかけるようにしたので、フンが落ちてきてもカバーの上に落ちますが、嫁さんが乗っている車には、いつも糞が乾燥してこびり付いています。時間がある時に、私が取り除いてはいますが…鳥のフンを付けたままにしておくのは、ボディーに対してよくないですね。。。

取り急ぎの解決法としては「みかんをどうにかしてくれ!」と近所のお宅にクレームを言いに行くのも”手”ですが、その後のお付き合いに支障が出そうです。(笑) そこで今回は、電線に「鳥よけ」の対策を実施していきたいと思います。

2.電線の鳥よけ対策は電線所有者が行う

電柱は電力会社の所有物だが電線は色々な会社が所有している

電気を送電するための電柱や電線は、その一部が各ご家庭の敷地内に入り込んで設置されていますが、すべて電力会社の所有物です。私の住む八王子は東京電力の管轄になるので、我が家の敷地に入り込んでいる電柱や電線は東京電力の所有物ということになります。(私は東京電力に土地を貸している”貸主”になります。)

また電柱には、送電以外を目的とした通信線なども配線されており、その通信線はそれらを使用する会社(NTTやKDDI、J-COMなど)の所有物となっています。

法律的には、電柱や電線などを原因とする問題が発生した場合は、その責任はその所有者に帰することになるようです。よって、電線に留まった鳥のフンなどの被害がある場合は、電線を所有する東京電力などに訴えれば、鳥よけ対策してもらうことが可能です。(工事費用はすべて東京電力負担です。)

電線に留まる鳥のフンに悩まされている人は多い

ただし、東京電力は東京電力が所有する電線にしか鳥よけ対策してくれません(出来ません。)その他の通信線などにも鳥よけ対策をしてもらいたい場合は、その通信線の持ち主であるNTTやKDDI、J-COMなどのそれぞれに対応を依頼する必要があります。

電線の所有者ごとに依頼するなんてもの凄くめんどくさくてやってられませんよね?自分の敷地上の電線が、どこの電線か?なんて、一般の人はわからないので、電柱の所有者である?東京電力などがまとめて依頼を受けて、費用の負担などは業者間で話をしてくれればいいと思いますけど…

電柱にはプレートが設置されていて所有者が記載されている

よって、鳥のフンに対する鳥よけ対策を完璧に行おうとした場合は、まずは電線の構成とそれぞれの電線の持ち主を把握する必要があります。

電柱には写真のようなプレートが設置されていて、そこに所有者が書かれているようですが…記載内容がなんのこっちゃわからなかったり、文字が消えかけているものがあったりしますので、それを見ただけでは何が書かれているのかよくわかりません。

そこで今回は、まずは電線のメインの所有者(今回の主犯)である「東京電力」に鳥よけ対策を依頼し、その効果を確認していきたいと思います。(それで被害が減らなければ、他の通信線についても対策を検討します。)

3.東京電力への鳥よけ対策依頼方法

東京電力への鳥よけ対策の依頼は簡単です。下記のリンク先から、WEBで簡単に申し込みできます。

 設備改修(電柱移設等)のWEB受付サービス

東京電力の設備改修のWEB受付サービスから電線の鳥よけ対策の工事が依頼できる
出典元:東京電力パワーグリットHPより

上記のリンク先は画像のようなページになっていて「鳥糞対策」もこちらで受け付ける旨が書かれていますので、下方の「お申し込みはこちら」ボタンを押して先に進みます。

すると「申し込み前の確認事項」的なページに飛びますが、そこには「工事の内容によっては費用の負担をお願いするぜ!」といった内容が書かれています。それを見て「ちょっと怖いから依頼するのをやめよう」と依頼を思い留まるのを狙っているのかもしれません。(だとすると、姑息な手口です。)

工事内容によっては依頼主が負担する費用が発生したりするのでしょうが、基本的に鳥よけ対策に依頼主負担の費用は発生しません。なら、注意書きに「安心してください!通常の鳥よけ対策については、費用のご負担はありませんよ!」くらい書いておいてくれた方が親切ですよね。「費用の負担がない」=「無料」と書くと、依頼が殺到することを懸念して、あえてその旨を記載していない感じでしょうか。(この辺りは私の妄想ですけど。)

注意事項に書かれた”脅し”?にひるまずに「申し込む」ボタンをクリックすると、申し込み内容を記入するフォームに飛びます。

東京電力の設備改修のWEB受付サービスから電線の鳥よけ対策工事を依頼する場合は電線(鳥糞対策)を選択
出典元:東京電力パワーグリットHPより

記載する内容は、申込者の個人情報や電柱・電線の所在地、そして依頼する工事内容などです。

【移設・改修理由】の項目は選択制となっていて、鳥よけ対策の場合は「電線(鳥糞対策)」という選択肢を選択すればOKです。

2項で写真を紹介した電柱のプレートに書かれた「電柱番号」を記載する欄もありますが、電柱の所在地を記載しているので、わからなければ書かなくても大丈夫な気がします。(私は調べて記載しました。)

全てを記入して申し込みが完了したら、あとは東京電力から連絡が来るのを待ちます。

4.東京電力による鳥よけ対策工事の流れ

東京電力による鳥よけ対策工事の流れは下記のとおりです。(NTTなどの通信線に対する工事の場合はわかりません。)

  1. 工事の申し込み *3項参照
  2. 工事業者からの電話連絡(立会日の調整)
  3. 工事業者による現地立ち合い(工事内容の協議)
    • 日程調整/部材準備
  4. 工事

私の場合は、2/23(木)にWEB依頼をして、2/27(月)には電話連絡があり、立合い日程を調整しました。(この辺の動きは早くて流石です。)

東京電力に電線の鳥よけ対策を依頼すると工事業者が状況確認の立ち合いに来てくれる

そこから、3/3(金)に立ち合いを実施してもらい、工事内容を協議しました。(その協議内容は後ほど)

工事日程は「早くて立ち合いから1か月後、大体1か月半くらい見てもらえれば工事できる」とのことでしたが、”みかん”のおかげで困っているのは”今”なので、出来るだけ早い対応をお願いし、日程調整が出来次第、電話連絡を入れてもらうことを念押しして立ち合いを終えました。(それでいつ工事が出来たか?も後ほど…)

通常の流れであれば、申し込み後2か月みておけば対策が完了する感じですね。

5.東京電力による鳥よけ対策工事の立ち合い

鳥よけ対策工事の現場立ち合いでは、現場の状況を確認してもらって、工事内容を決めます。

東京電力の電線の鳥よけ対策は2本ある電線の内側だけとの提案されたが交渉で外側もやってもらえることに

まず、対策を行う電線ですが、敷地に入り込んでいる内側の電線と、家に電気を引き込んでいる引き込み線についてのみ工事を行うと言われました。(わずかに敷地の外にある外側の電線は対応しないという提案です。)

しかしながら、外側の電線に留まることで敷地内に落ちてくる鳥のフンもあるはず。やるならしっかり対応して欲しい旨を伝えた結果、外側の電線についても対応いただけることになりました。(工事するなら手間はそんなに変わらないはずなので、ケチらないで最初から外側もやると言って欲しかったです:笑)

そして、我が家の敷地だけ対策して、お隣さんに被害が移動する感じになると嫌なので、隣の電線まで対応して欲しい旨もお願いしてみましたが…それには別途お隣さんとの立ち合いが必要になるため、今回の立ち合いでは、我が家の敷地分しか協議ができないと言われてしまいました。

私が実施した立ち合いは平日の昼間で、当然、お隣さんは不在です。取り急ぎの工事は「我が家の敷地分のみ」ということで、立ち合いを終えました。(ごめんなさい。お隣さん。)

また、電線への具体的な対策方法は、電線の上に細いワイヤーを張って鳥が留まり難くする対策になるようです。

「対策する鳥の大きさによって、ワイヤーを張る高さが異なりますがどうしますか?」などと聞かれましたが、どんな鳥が糞をしているか?までは確認しておりませんでした。

電線の鳥よけ対策となるワイヤーには大型の鳥用と小鳥用がある

「この辺はカラスが結構多い」ことを伝えた結果「大きな鳥用」のワイヤーを張って対策してもらうことになりました。(小さい鳥用の方が、大小両方に対応できる気もしましたが…まあ、その辺はプロの意見に委ねました。)

それと、電柱の上部に配線されている電線は、すべて東京電力の電線になりますが、下方に配線されている電線は、NTT、KDDI、J-COMの通信線になるようです。それらの通信線に対しては、今回は対策することができませんが、まずはどの線がどの業者か?わかっただけでも収穫です。その辺の対策は、東京電力の対策でどこまで効果があるか?確認してから対応を検討しましょう。

6.鳥よけ対策工事業者からの連絡がこない…

2/23にWEB申し込みを行い、3/3には立ち合い実施という具合に、序盤はサクサクと話が進んだ東京電力による鳥よけ対策ですが…「工事は予定が立て込んでいると1か月半後になる」と言われてしまったので「日程がわかったらすぐに連絡してください」と伝えて、連絡を待ちました。

しかしながら、立ち合いから2か月半近くが経過した”5/15”時点でも、業者からは何の連絡もありませんでした。。。

東京電力に鳥よけ対策工事を依頼したが立ち合いから2か月以上経過しても日程の連絡すらない

かなり我慢して待ちましたが、2か月半も待って連絡すらないという状況は「工事日程の調整ミス」で、我が家の工事予定が全く調整されていない可能性も十分に考えられます。

このまま忘れられてしまうのは困るので、工事業者に確認の電話を入れました。(「2か月以上経っても工事日程の連絡すらないというのはどういう状況ですか?」と若干強めの問い合わせをしてみました:笑)

そして、状況を確認して折り返しかかってきた電話は「週末の5月20日土曜日に工事する」というものでした。恐らくは、状況を確認した結果、日程調整が出来ていないことがわかり、緊急案件のみの対応としている土曜日に、無理繰り予定を入れてくれたのでしょう。(私の妄想も入ってますが:笑)

「電話したらすぐに対応できるって、逆にどういうこと?」とも思いましたが、日程を調整いただいたことに感謝し、5/20の工事をお願いしました。

7.東京電力による鳥よけ対策工事の実施

東京電力の鳥よけ対策工事は重機2台体制で実施してくれた

いよいよ工事の当日です。「当日は何時に訪問出来るか?はわかりません。不在でも工事しますのでよろしく。」と連絡をもらっていましたが、お昼前の11時過ぎに業者さんが来られました。

写真のような、ゴンドラ付きの大型重機を2台準備し、現場監督1名、作業者2名、警備員2名の5人態勢で「30分くらいで終わる」という工事が始まりました。(人手をかけてスピーディーに作業してくれるのは助かりますが、この工事費用が我々の電気代に転嫁されることを考えると微妙ですね。。。)

工事が始まると、その手際は流石というしかありません。現場監督さんは基本見ているだけですが、2台のゴンドラに乗り込んだ作業員さんは、ゴンドラを自分の手足のように巧みに操り、どんどんワイヤーを張っていきます。

東京電力の鳥よけ対策工事のゴンドラを操縦する作業者の技術は素晴らしい

世の中では、頭を使ってする仕事の方が上位のお仕事的な考えが根強い気がしますが、私としてはこのように「技術」を持たれたプロの方は尊敬に値すると思っています。(あとは料理人とか大工さんとかも)

そんなこんなで、ゴンドラを自由自在に駆使してワイヤーを張り続け、30分強で作業は完了しました。

途中で現場監督の方に「今回は、なんでこんなに工事が遅れちゃったんですか?日程調整にミスがあって忘れられちゃってたんですよね?」などと冗談交じりに探りを入れてみましたが、現場監督さんの答えは「部材が揃わなかったので…」と。

工事に使用する部材はワイヤーとそれを固定するプラスチックの部品だけです。「そんなわけあるか!」と思いましたが、頑張って作業してくれていますし、それ以上追及するのは止めておきました。

8.鳥よけ対策後の電線の状態と対策効果

東京電力に鳥よけ対策工事を実施してもらった電線にはワイヤーが張ってある

鳥よけ対策後の電線の様子は写真のとおりです。

ちょっと引き過ぎの画像で解り難いですが、上方の電線には等間隔に固定具が付けられていて、その間にワイヤーが張られています。

ただ、下方の電線は、NTTなどの通信線になるので、未対策の状態ですね。(今後、どうするか?は別途考えます。)

東京電力による鳥よけ対策工事で電線に張ったワイヤーを固定する固定具

固定具を拡大してみてみると写真のような感じになります。固定具中央の穴にワイヤーが通っていて、ある程度のテンションを掛けてワイヤーが張られています。

そして、鳥よけ対策後の効果ですが…残念ながら、車に落ちてくる鳥のフンが「0」にはなりませんでした。(翌日には車への鳥のフンの付着が確認されました。)

通信線に留まった鳥がフンをしているのか?ワイヤーの効果が薄い小さな鳥が留まっているのか?はわかりませんが、もうしばらくはこのまま様子を見て確認したいと思います。

それと、対策後の変化としては、固定具がつけられた電線は風に煽られて、強風時に激しく揺れるようです。台風の季節などにこの辺がどう影響するか?は、今後の状況を見守りたいと思います。

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