【DIY】ガーデンパラソルの折れた骨組みを修理する

ガーデンパラソルの折れた骨をDIYで新規作成して修理する

我が家のお庭に設置しているガーデンパラソルの骨組みが折れました。今回は、折れた骨をDIYで新たに作成して修理した方法を紹介します。お持ちのパラソルによって構造が異なるとは思いますが、下記リンクの動画と合わせて修理の一例としてご参考にしてください。【DIY】#19 折れた骨を新規に作成してガーデンパラソルを修理する -SPF材を補強して頑丈な骨に?!

1.我が家のお庭に設置されているガーデンパラソル

我が家のお庭に設置されたガーデンパラソルは修理しながら使い続てている

我が家のお庭に設置されているガーデンパラソルはその下のテーブル一式と共に壊れた部分を適宜、修理 or メンテナンスしながら長いこと愛用しています。

テーブル一式に関しては、家を購入した当初に買ったものなので塗装や修理を繰り返しながら15年くらい使用し続けています。テーブルの天板は5枚中2枚を新しい板に交換していますし、テーブルとイスの足はすべて作り直したものです。

ガーデンパラソルは2代目です。初代は降雪時にパラソルを閉じ忘れて、修理不可能なレベルに壊れてしまいました。この2代目はその教訓を生かし、使用しない時は閉じるのを徹底して大事に使用しています。それでも、一度センターポールの根元が傷んで折れてしまったのですが、痛んだ部分をカットし金属のパイプを継ぎ足して使い続けています。

2.開閉動作でガーデンパラソルの骨が折れた

今まで、大事に使い続けていた我が家のガーデンパラソルですが、最近は子供たちも大きくなってお庭でご飯を食べたりする機会も減って、パラソルを開閉する機会が減りました。結果、しばらく前から開閉動作が重くなった感じがしていましたが…ある日パラソルを開こうとすると「バキッ」と大きな音がしました。

ガーデンパラソルの骨が根元から折れてしまった

状態を確認してみると、パラソルを構成している骨組みが根元から盛大に折れています。

実は、パラソルを開いた状態で開閉用ロープが余ってしまうのが嫌で、開いた状態でロープがテーブルにギリギリ着くくらいに設定していました。その設定ではロープが通常設定より短いので、閉じた状態でロープを引っ張れません。傘の部分を手動である程度まで開いてから、ロープを手繰り寄せる必要があったのですが、その「ある程度まで開く動作」で根元に負荷がかかって折れてしまったようです。(開閉動作が固くなっていたことも影響していますね)

ガーデンパラソルの折れた骨を金属プレートで補強

以前に”骨”の中心付近が折れた時には金属のプレートで補強して何とか応急処置できたのですが、今回折れているのは根元です。補強で何とかできるとは思えませんので、修理する場合は”骨”を新規に作成して組み替える必要があります。

3.ガーデンパラソルの構造を確認し修理可否を判断

まずは”骨”が交換できるような構造になっているか?を確認します。(交換できそうになければ新品のガーデンパラソルを購入するしかありません。)長いことガーデンパラソルを使用していますが、分解するのは初めてです。以前の修理の影響で、センターポールがパラソルの土台に食い込んで外せなくなっているので、設置状態(パラソルを立てた状態)でパラソルを分解して構造を確認します。(パラソルを寝かせることが出来れば作業が楽だったのですが無理でした。)

ガーデンパラソル先端のキャップを外して布地を取り外す

まずは、パラソルの布地を外して骨組みを露出させます。パラソルの外周は布地のポケット状の部分に骨の先端が挿入されているだけです。そして、パラソル先端のキャップ的なパーツを外すと布地を取り外すことが出来ます。(キャップから飛び出したボルトが、センターポール側に埋め込まれたナットに固定されています。)

布地を外して骨が固定されている部分を確認すると、骨の根元に穴が開いていて、その穴にワイヤーを通してセンターポールに巻き付けて固定し、ワイヤーを支点に開閉動作する構造だということがわかりました。(写真が見難いですが、下写真の中央溝部にワイヤーが巻き付いています。)

ガーデンパラソルの骨組みをワイヤーで固定しているセンターポールの先端部分

骨組みを交換するには、この”ワイヤー”を外さないといけないのですが、どうやって外せばいいのでしょうか?ワイヤーが固定されているセンターポール側のパーツに金属の「目隠し蓋」のようなものがあったのでそれを外してみると…ワイヤーの接合部が出てきました。骨を固定したワイヤーをこの箇所で締め付けて固定しているようです。

ガーデンパラソルの骨組みをワイヤーで固定しているセンターポールを上下に昇降する部品

センターポールを上下するパーツ(写真)も同じような構造の様です。中心に映っている金属の目隠し蓋を外すとワイヤーを締め付けた部分が隠れていました。

構造的にはそれほど複雑ではないので、何とか骨の交換はできそうです。(パラソルを立てたまま修理するのが体力的には辛そうですが。笑)

あと確認が必要なのは”長い骨”と”短い骨”がジョイントされて可動する部分の構造ですが、開いた穴にリベットを通して固定されているようです。

ガーデンパラソルの骨がジョイントされて可動する部分にはリベットが使用されている

リベットをカシメるためには専用の工具が必要です。このDIYのために工具を購入しても良いのですが、今後どれほど活用できるか?未知数なので、今回はボルト(機械ネジ)やナットなどで代用していきたいと思います。

ネジの在庫を確認してみると、長さが50mmの”M5”ネジとナットがありました。今回は、そちらのネジを使用する前提で構造を考えていきます。

構造を一通り確認した上での結論としては「修理可能」です。具体的な構造は買い出しの中で考える前提で、まずは材料を準備します。(いつもの「何となく材料を準備して作ってみる」戦略です)

4.ガーデンパラソル修理用材料の準備

修理可能なことが分かったら、ホームセンターで材料を購入します。簡単なDIYでは「ケイヨーD2」さんにお世話になることが多いのですが、今回のように商品を観ながら構造を考えるDIYでは少し足を延ばして「コーナン」さんを利用することが多いです。(もっとマニアックなDIYになると「ジョイフル本田」さんに行きますが、ちょっと遠いのです。)

まずは骨となる木材を探します。元々使用されていた骨材料のサイズは「17mm×22mm」です。木材の種類まではわかりませんが、かなり堅い木材が使用されています。堅くて細い材料がないか?店内を隈なく探しますが…ウッドショックの影響もあるのでしょうか?サイズが小さい材料のラインナップがありません。

ガーデンパラソルの骨用に購入したSPF材は強度に不安がある

唯一、商品として陳列されていたのは「1×1」のSPF材です。SPF材ではちょっと強度が心もとないですし、サイズも「19mm×19mm」なので、断面積も少し小さくなってしまいます(下記参照)。しかしながら、他に選択肢がないのであれば仕方がありません。強度の部分は加工された材料の状態を見て、補強を別途考えることにして、今回はこの材料を購入することにしました。

  • 元々の骨材料:17mm×22mm=374m㎡
  • 1×1材:19mm×19mm=361m㎡

続いて、可動部分に使用する部品を選定します。M5ネジで連結する前提で骨材料に穴を開けていきますが、19mm角の材料にM5が通る穴を開けると強度がどうしても低くなるはずです。よって、穴に通したネジからの応力が集中しないように、穴に下記のようなパイプを入れて補強したいと思います。

サイズ的には少し余裕をもって、「6×20」表記の内径6.2mm(外形7.8mm)、長さ20mmのものを購入しました。

本当は摺動性の高いジュラコン(POM)製のものを購入したかったのですが、鉄製のパイプしかありませんでした。よって、パイプどうし、及びネジ頭やナットとパイプが摺動する部分には下記のM6用の樹脂ワッシャーを挟んで摺動性を確保します。

また、ナットの部分を強く締め付けて固定してしまうと骨どうしの可動性が損なわれますので、ダブルナットにしてナット位置を固定します。

ガーデンパラソルの骨のジョイント部に使用するネジとナット、中空パイプと樹脂ワッシャー

結果、可動部分の構成は写真の通りになりました。写真の金属パイプが木材の穴に挿入されるイメージです。ぱっと見た感じでも強度的な部分が少し心配になりますが、ダメならダメで、もう一度作り直します。(笑)

骨に穴を開けてワイヤーを通す部分については、こちらももワイヤーからの応力が一転に集中するのが心配です。そこで、そちらの穴にも鉄製のパイプを挿入します。サイズは「4×20」表記の、内径4.1mm(外形5.3mm)のものを購入しました。

使用する材料と構成がイメージ出来たら、交換・修理する骨組みの範囲を決めます。折れてしまった1本は交換必須ですが、折れていない残り7本の骨組みはSPF材よりも材料が頑丈に見えますので、わざわざ弱い材料に替えるより、そのまま使用した方がよさそうです。よって、今回の交換・修理は折れた1本に加えて残り7本の中で最も痛んでいそうな1本を選定して、計2本を交換・修理することにします。

よって、修理用の材料については、加工を失敗する可能性も考慮し、3本分の材料(SPF材は6フィートを3本)購入して帰宅しました。

5.ガーデンパラソル用 骨材料の加工と仮組立

材料が準備出来たら加工していきます。

まずは布地側に固定する”長い骨”と、パラソルが開いた時に”長い骨”を支える”短い骨”をのこぎりで切り出し、必要な穴を開けていきます。(6フィートの材料から1本ずつ切り出すことが出来ました。)ワイヤーを通す穴には、外径5.3mmのパイプを挿入しますので、Φ5mmのドリルで穴を開けました。ネジで連結する部分の穴には、外径7.8mmのパイプを挿入するので、Φ7.5mmのドリルで穴を開けます。

今回は材料の長さに精度は求めませんが、開ける穴の位置と垂直度にはある程度の精度が必要です。私が木材に垂直に穴を開けたい時に使用するのは下記のドリルガイドです。

ドリルガイドを材料にしっかり固定することが重要になりますが、固定さえしっかりできれば、ある程度、材料に対して垂直な穴を開けることが出来ます。

ガーデンパラソルの骨のジョイント部を仮組みしたところ強度的に不安があることが明確化

穴が開いたらパイプを挿入してネジを挿入(仮組)してみますが…うーん。回転方向以外の応力が全くかからなければ問題ないのかもしれませんが、骨の長さが長い分、ねじりが加わると大きな応力がかかる部分です。この構造ではすぐに壊れてしまいそうです。(壊れる自信が出てきました。笑)

この部分は更なる補強が必須だと判断しましたので、再度、ホームセンターに行って補強できそうな材料を探します。

6.ガーデンパラソル 骨組みの補強

まずは”短い骨”の先端の補強を考えます。(19mm角の材料先端にΦ7.5mmの穴を開けたので、強度的に最も弱い部分になります。)

”短い骨”の先端を補強するためには、先端形状に沿って補強材料を配置しないと意味がありません。(補強材と材料に隙間が発生すると補強効果がでません。)であれば、手持ちの板金を切り取って、先端形状にぴったり沿うように加工出来ればいいのですが、そんなにうまく板金を加工できる気がしません。

そこで、購入したのは下記の配管用ステンレスサドルです。

ネジ穴がついているので、こちらを材料の形状に無理繰り加工して被せて固定していきたいと思います。(相変わらずの行き当たりばったりですね。^^)

ガーデンパラソルの骨の先端形状をサンダーで加工する

補強部材を被せる前に、サンダーを使用して材料先端の角を落とします。サンダーでの削り加工は少しずつしか加工出来ないので時間がかかりますが、出来を確認しながら加工できるので失敗が少ないです。

先端が加工出来たら、カナヅチやラジオペンチなどを駆使してステンレスサドルを材料の先端形状に合わせて加工していきます。ステンレスサドルの中央には強度が出るように絞り加工が入っていますが、それがつぶれてしまっても構わない覚悟で、曲げて叩いてを繰り返します。

ガーデンパラソルの骨先端に穴を開けた部分に加工したステンレスサドルを装着して補強する

結果、完成した補強金具は写真のような感じです。材料との間にまだ若干の隙間がありますが、その辺はネジで固定する時にテンションをかけて埋めていきます。

この補強でどれだけ耐久性が向上するか?は正直わかりませんが、壊れたらもっと強度の高い材料で新しい骨を作ればいいだけです。今シーズンはこの仕様で様子を見て、強度が足りないようであれば、来シーズンに向けて再作成したいと思います。(そのころには私のDIYもレベルアップしているはず。^^)

ガーデンパラソルの骨に穴を開けた部分に金属製のプレートを装着して補強する

続いて”長い骨”の穴周辺の補強ですが、こちらはシンプルに補強用のプレートを板に固定して補強します。

補強プレートは材料の両面に配置した方が効果が高いのだと思いますが、今回はまずは片面のみで様子を見てみます。(後付けが容易な箇所なので。)

補強材が準備出来たら、骨材料の他の角もサンダーで落として骨の形状を仕上げます。

7.ガーデンパラソル 骨組み材料の塗装

骨の形状が完成したら表面を塗装していきます。

ガーデンパラソルの骨材料を浸透性の優れた塗料で塗装して腐食対策する

使用する塗料は屋外用の木部保護塗料です。(以前に使用してちょっとだけ余っていたものです。)木材の塗料に強いこだわりはありませんが、表面に塗膜をコーティングするような塗料よりも、浸透性の高い塗料の方が耐久性に優れていると思っています。(私見です)なので、基本的には出来るだけ浸透性の高いものを選択するようにしています。

今回は木材に穴を開けていますので、穴の深部にも塗料が行きわたるよう穴の周りには多めに塗料を塗りたくります。(浸透性の優れた塗料は穴などへの塗料浸透性もよいです。)

8.ガーデンパラソル用 骨組みの組み立て

塗料が乾いたら、完成した各パーツを組み付けて、骨組みを完成させます。

ガーデンパラソルの骨先端に穴を開けた部分に加工したステンレスサドルをネジ止めして補強する

まずはステンレスサドルから作成した補強金具を組み付けます。金具の両端を木ネジで固定しますが、若干斜めにネジを打って、金具が骨の先端により密着するように取り付けていきます。

続いて、補強用のプレートをネジで固定し、各穴に中空パイプを挿入します。

最後に連結用のネジで”長い骨”と”短い骨”を固定して骨組みは完成です。連結部は4項で説明したとおり、各摺動部の間に樹脂ワッシャーを挟んで固定しました。

9.センターポールへの骨組みの組付け

骨組みが完成したらセンターポールに組み付けていきます。

一旦すべての骨組みを取り外して、新品2本+旧品6本、計8本の骨組みを取り付けます。元々のワイヤーはカットして新しいワイヤーを取り付けましたが、新しいワイヤーには、地デジ用のアンテナを屋根に固定していたステンレスワイヤーを使用しました。(屋根上の地デジ用アンテナを撤去して、壁面アンテナに換えた記事は【DIY】デザインアンテナの設置-外観とメンテナンス性の向上-をご参照ください)

ガーデンパラソルの骨をワイヤーで固定しワイヤーをペンチで捻ってしっかり締め付ける

ガーデンパラソルを設置した状態での骨組みの取り付けは、予想通り大変な作業でしたが、何とか取りつけることが出来ました。

取り付けが出来たら、固定するワイヤーをペンチでしっかり捻じって締め付けます。しっかり締め付けることが出来たら、ワイヤーの捻じった部分を固定具側の穴の中に格納し、金属のパーツで目隠しして骨組みの組み付けは完成です。

新たに作成したガーデンパラソルの骨を組み付けて開閉動作を確認する

骨組みが完成したら、まずは布地を装着しない状態で開閉動作を確認してみます。開閉時に余計な負荷がかかって骨が折れてしまったらすべての作業はやり直しです。

ドキドキしながら何回か開閉してみますが…問題なく開閉してくれました。^^ この動きであれば、湿気などで材料が傷むことがなければ、少なくとも今シーズンくらいは耐えられそうです。

10.ガーデンパラソル 布地の組付け:完成

骨組みが完成したら、布地を組付けて完成です。

布地を組付けた状態での開閉動作も全く問題ありませんでした。これで今シーズンもお庭を眺めながらこのパラソルの下でビールが飲めます。^^

ガーデンパラソルの下に設置しているテーブルの脚が傷みだしたので修理が必要

ただし、今後に向けてはそろそろテーブルの修理が必要な時期です。足の根元が少し腐り始めてきました。

前回の修理(足の全交換)をしたのはいつだったでしょうか?5年くらいは経過している気がしますが、そこから私のDIYスキルも向上しています。(当時は丸ノコもなくて手ノコで足を作りました。)今回のメンテでは耐久性も考慮した足をDIYしたいですね。(施工出来たら、また記事にします。)

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