【DIY】エーモン製防水ギボシ端子で屋外の電源ケーブルを延長する

屋外の電源ケーブルを防水ギボシ端子を使用してDIYで延長する

我が家の屋外にはタナゴ用ビオトープがあるのですが、使用している直流12V駆動ウォーターポンプの電源ケーブルが短いために、ポンプを水槽外に設置することを余儀なくされています。そこで今回は、ウォーターポンプの電源ケーブルをエーモン製の防水コネクターで延長し、ポンプが水中設置できるように改造しました。エーモン製の防水ギボシ端子は、より線仕様の細いケーブルを屋外で接続・延長するのに適しています。下記リンクにて動画も公開していますので、皆様のDIYのご参考になれば嬉しいです。【DIY】#40 屋外に設置したウォーターポンプの電源ケーブルを防水仕様で延長する-エーモン製防水ギボシ端子によるケーブル接続

1.タナゴ用ビオトープのろ過システムと電源

我が家のお庭には、ヤリタナゴを飼育しているビオトープがあります。(以前は室内水槽で飼育していたのですが、活動が活発で他のタナゴとの混泳が難しくなったので、屋外へ移動させました。)

ろ過システムには、赤玉土による底面ろ過と、100均のプラケースで作成したドライろ過を併用しています。飼育水の循環には、12V駆動の下記の小型ウォーターポンプを使用しておりますが、DIYで設置した屋外コンセント(過去記事【DIY】お庭に屋外用防水コンセントを増設-DIY環境を快適に!参照)から分岐させた家庭用電源を直流12Vに変換して(過去記事【DIY】交流100Vを直流12Vに変換してビオトープに活用する参照)ポンプを稼働させています。

また、電源からビオトープまでのケーブル配線はDIYで地中配線し(過去記事【DIY】屋外電源ケーブルの地中埋設工事-PF管コネクタの防水化参照)、ビオトープ上方に設置したスイッチボックスの端子台からウォーターポンプに電源を供給しています。

2.ポンプが水中設置できないことで騒音が…

ウォーターポンプには、1項で紹介した12V駆動の小型のポンプを使用していますが、いざ設置してみるとウォーターポンプの電源ケーブルが短すぎることがわかりました。。。(ポンプのケーブルをスイッチボックスに直接接続するとビオトープまで届きません。)

水槽外に設置しているウォーターポンプは始動時に呼び水が必要

幸い、ポンプの仕様としては、水槽外設置も可能な仕様だったので、写真のように、ポンプの吸い込み側と掃き出し側の両方にチューブをつないで、ポンプを水槽外設置して対応しましたが…呼び水をしてポンプに水を充填しないとポンプが始動できない構成になってしまいました。

ポンプが問題なく駆動している間はそれで全く問題ないのですが、何らかの理由でポンプが止まってしまった場合には、呼び水を入れるまでモーターが空回りします。

空回りの音はかなりの大きさで、私が不在の時、そして就寝中などにモーターが空回りしたらご近所さんにかなり迷惑なレベルです。

そこで今回は、ポンプが何らかの理由で一旦止まっても、自動的に再稼働できるよう、ポンプを水中設置出来る構成に変えていきたいと思います。

3.電源ケーブルを防水コネクターで延長

電源ケーブルが短くてビオトープまで届かないポンプを水中設置するためには、電源ケーブルを延長する必要があります。

しかしながら、ビオトープは屋外にあります。ケーブルを延長する部分は、降雨に耐える防水性を確保しなければなりません。

そこで、今回準備したのは、下記の防水コネクターです。

エーモン製の、0.5sq~0.85sqのケーブルに対応した防水ギボシ端子です。

ポンプの電源ケーブルは外径がΦ1.7mm~1.8mmほどなので、0.5sq仕様のケーブルと推測されます。(それにしては被覆がちょっと薄いですが…)そこで今回は、0.5sq仕様のケーブルに対応した上記のコネクタを購入しました。

また、延長するケーブルには、コネクタの適用範囲内となる0.75sq仕様のケーブル(下記)を準備しました。(防水性を考慮した場合は、ケーブルが太いほうが多少有利だろうという判断です。)

なお、ケーブルの外径(被覆込み)からケーブル仕様を判断する目安は下表のとおりです。(エーモン製のケーブル外径をまとめました。)

ケーブル仕様
sq
AWG
(アメリカ規格)
ケーブル外径
【mm】
0.2241.4~1.5
0.3221.4~1.5
0.5201.9~2.0
0.75182.1~2.2
1.25162.7~2.8
2.0143.1~3.4

ケーブルの仕様は、芯線の径(断面積)で規定されていますので、ケーブルメーカーによって被覆の厚みなどが異なったりすることで、同じsq仕様であっても被覆込みのケーブル外径が異なるようですが、まあ、大体の目安にはなると思います。

例えば、今回のウォーターポンプのケーブルは、外径の実測値がΦ1.7mm~1.8mmです。エーモン製ケーブルの外径には当てはまるレンジがありませんが、少なくとも0.3sq~0.5sq仕様のケーブルであることは推測できます。

また、今回購入した防水ギボシ端子は、0.5sq~0.85sqに対応したものですが、エーモンさんのラインナップには、それよりも大きなケーブル径に対応した、1.25sq~2.0sq仕様のものもあります。使用するケーブルが太い場合は下記のコネクタを購入してください。

なお、残念ながら0.5sqよりも細いケーブル、及び0.85sq~1.25sqの間のケーブルに対応した防水ギボシ端子のラインナップは見つけることが出来ませんでした。(が、近しい仕様のものなら問題なく使用できる気がします。)

4.防水ギボシ端子によるケーブルの延長

防水ギボシ端子による電源ケーブルの延長はとても簡単です。

屋外のケーブル接続に使用する防水ギボシ端子は圧着したギボシ端子に防水キャップを装着して接続する

あらかじめ防水キャップを挿入したケーブル先端にギボシ端子を圧着して取り付け、防水キャップを被せます。(写真はケーブルにメスのギボシ端子を圧着し、防水キャップを被せる前の状態です。)

そして、接続するケーブルそれぞれにオス・メスのギボシ端子取り付けたら、それらを嵌合させて接続するだけです。

ただし、ギボシ端子の圧着には、専用の圧着工具が必要です。私が使用している工具はロブテックス製の下記です。

ロブテックスの電装圧着治具、FK-1です。

電装圧着治具先端にはギボシ端子を圧着するための刃が付いている

工具の先端側に端子を圧着する刃が付いていて1.25sqと2.0sqのケーブルを圧着することができます。”INS”の刃は「insulation=絶縁・被覆」を圧着するための刃です。

今回使用するケーブルは0.5sqと0.75sqなので、こちらの工具では対応できないはずですが…端子側のケーブルと接触する板金部分が内側にくるっと曲がって、ケーブルの固定と電気的な接続が出来れば問題はないはずです。(極論を言えば、ラジオペンチでも圧着加工できると思っています。)自己責任になりますが、今回はこちらの工具を使用して0.5sqのケーブルを圧着していきます。

ギボシ端子は根元部分でケーブル被覆を圧着し、先端側でケーブル芯線を圧着して電気的に接続する

ギボシ端子の圧着方法は、まず、ケーブル先端の被覆を5mmほど剥いてケーブルをギボシ端子に挿入します。

そして、ケーブルの被覆部分を電装圧着工具の”Ins”(insulation=絶縁・被覆)の刃を使用して圧着します。(写真の黄色矢印箇所です。)

最後に、被覆を剥いた部分(ケーブル芯線)を、電装圧着工具のケーブル仕様に対応した刃で圧着すればギボシ端子の装着は完了です。(写真の青色矢印箇所です。)

防水ギボシ端子を接続させると、防水キャップの先端どうしが重なって接続部も防水処理される

接続するケーブルのそれぞれに、オス・メスのギボシ端子が装着出来たら、防水キャップをしっかり被せてギボシ端子どうしを接続させます。

防水キャップでギボシ端子が多少ブラインドになりますが、半透明になっているので中身をよく見て、奥までしっかり挿入します。

端子が奥まで接続されていれば、防止キャップどうしも少し重なり合って密着し、接続部分の防水性も確保されます。

以上で、ケーブルの延長加工は完了です。(簡単ですね)

5.ケーブルを延長した状態での動作確認

タナゴ用ビオトープの電源になっているスイッチボックス内の端子台

ケーブルの延長が完了したら、スイッチボックス内の端子台にケーブルを接続して動作を確認します。(写真の左側がスイッチボックス。右側に見えているのがビオトープのドライろ過装置です。)

なお、端子台にはエアーポンプなどを追加設置できるよう、端子が4個付いたものを使用しましたが、今のところは1端子しか使用しておりません。

端子台にケーブルが接続出来たら、ポンプをビオトープ内に放り込んで電源を入れてみます。

ケーブルを延長して水槽内に設置したタナゴ用ビオトープのウォーターポンプ

電源を入れるとポンプが元気に動作し出しました。(ケーブルの電気的接続は問題なさそうです。)

ポンプを水中設置にすることで、始動時に呼び水を入れなくても始動できるようになりましたし、動作音もかなり静かになりました。

吐出する水量もかなり大きく(逆に水流が強すぎるくらいに)なりましたので、やはりウォーターポンプは出来るだけ水中設置にした方が良さそうです。。。

以上で、動作確認は完了です。

6.ケーブルを延長したウォーターポンプの設置

ケーブルを延長して水槽内に設置したウォーターポンプを動作確認する

動作に問題ないことが確認できたら、ウォーターポンプを最終設置していきます。

ウォーターポンプをビオトープの所定の位置に格納し、吐出側のチューブをドライろ過層に接続してフォーミングします。

その状態で、再度スイッチを入れると…無事、飼育水がドライろ過層まで汲み上げられるようになりました。(L字の塩ビパイプからろ過されら飼育水が流れ出ています。)

これでウォーターポンプの設置は完了です。

最後に、ケーブルの延長を行った接続部分の防水性が、しっかり確保できるようケーブルをフォーミングしていきます。

ケーブルの接続部分の防水性を確保するために接続部両端のケーブルが下に垂れ下がるように配線する

屋外に配線したケーブルのフォーミングは、ケーブルを伝った水滴がどのように流れていくか?をイメージして配線することが意外に重要です。

今回の場合は、防水コネクター部分に水滴が垂れて欲しくないので、コネクタ部分を横向きに固定して、両側のケーブルを下に向けて配線しました。

こうすることで、ケーブルを伝った水がコネクタに向かって垂れるのを防止することが出来ます。

設置後、この記事を書くまでに、何度か激しい雨が降りましたが、ウォーターポンプの動作に問題はありません。防水コネクター(ギボシ端子)の防水性がしっかり確保できているということですね。

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