【DIY】廊下照明用のスイッチ移設工事-壁の穴もしっかり修復!

廊下照明用スイッチの移設工事で壁の穴を綺麗に修復するDIY

前回記事【DIY】間柱を切り欠き本棚を壁内に埋め込む-廊下スペースの拡張にて、廊下に置かれた本棚を壁内に埋め込む工事を実施しました。今後は、その本棚の上に新しい棚を設置する予定になっていますが、現状の位置関係だと新しい棚と廊下照明用スイッチが重なってしまいます。そこで今回は廊下照明用スイッチを新しい棚と重ならない位置に移設する工事を行い、元々のスイッチ位置に開いた穴を埋めて復元するというDIYを行いました。下記リンクにて動画も公開していますので、皆様のご参考になれば嬉しいです。【DIY】#23 廊下用照明スイッチを移設する-移設前スイッチ位置の壁の穴を石膏ボードで埋めて修復する

1.廊下照明用スイッチが新しい棚と重なる

廊下照明用スイッチと設置する新しい棚の位置が重なっていることを示す配置図

前回記事【DIY】間柱を切り欠き本棚を壁内に埋め込む-廊下スペースの拡張にて、廊下に置かれた本棚を壁内に埋め込む工事を実施しました。今後は、その本棚の上に新しい棚をDIYして設置する予定になっていますが、その位置関係は図のとおりになります。

壁に埋め込んだ本棚の位置は、壁内の間柱や筋交いの位置から決定しているので、動かすことはできません。

また、新しい棚は本棚の上部スペースを活用するために設置するので、本棚の真上に棚がないと意味がありません。

その条件で周りの配置を確認すると、新しい棚と廊下照明用スイッチが重なってしまうことがわかりました。棚に置くものによってはスイッチが押せなくなってしまいそうです。

2.廊下照明用スイッチを移設する

新しい棚を設置後に廊下照明用スイッチを押せるようにするには、スイッチ位置を新しい棚と重ならない位置まで移設する必要があります。

新しい棚と位置が重ならないようにするために廊下照明用スイッチを移設する位置を示す配置図

スイッチを移設する位置は図の通りです。スイッチを矢印方向に移動させて、新しい棚と重ならない位置までズラします。結果、新しい棚と部屋の入り口にある柱との間の狭いスペースにスイッチを移設することになりますが、スペース的には何とか移設できそうです。

また、スイッチを移設すると元の場所には穴が残ります。通常は目隠し用のカバーなどで塞いでいきますが、それではどうしてもカバー分だけの出っ張りが残ってしまいます。

そこで今回は、スイッチの移設で新たに穴を開ける部分の石膏ボードを、元の場所に埋めることで、出っ張りなく綺麗に復元していきたいと思います。

3.スイッチを移設する箇所の壁内確認

まずは、現状のスイッチ部分を分解して、壁内に格納されているコンセントボックス(スイッチボックス)を取り出し、壁内の状態を確認します。

廊下照明用スイッチを移設するためにボタンを外してスイッチ部を分解する

スイッチの分解方法は壁面設置コンセント・スイッチの分解(組込み)で別途まとめているのでご参考にしてください。スイッチのボタン部分は、片持ち(左側)で固定されているだけなので、壊さないよう注意しながら取り外します。(写真がボタンを外した状態です。)壁内のコンセントボックスは、通常、すぐ横の間柱にねじ止めされていますので、そのネジを外して取り出します。

コンセントボックスを取り出すと、壁に穴が開いているだけの状態になり、壁内に手を入れて確認することが出来るようになります。壁内にスイッチの移動を妨げるようなものがないか?そして、スイッチが移動できるケーブルの余長があるか?などを確認します。

壁内の状況を確認した結果、スイッチの移動を妨げるような問題はありませんでした。ケーブルの余長も間柱に固定されているステーブルを外してあげれば問題なさそうです。

移設前後での廊下照明用スイッチと新しい棚の支柱との位置関係

よって、スイッチは事前に想定したとおり、新しく設置する棚と部屋の入り口の間に移設することにします。

本棚上に新しい棚を設置した後のスイッチの設置イメージは写真のとおりです。(確認のために新しい棚用の2×4材支柱を仮置きしました。)少し奥まった位置にスイッチが設置されることになってしまいますが、まあ基本的には私しか使わないスイッチなので、問題ない範囲でしょう。

4.スイッチを移設する箇所に穴を開ける

移設するスイッチの位置が決まったら、壁に穴を開けていきます。開ける穴の大きさはコンセントボックスと同形状です。移設する(穴を開ける)場所にコンセントボックスを当てて開ける穴の形状をマーキングします。

間柱へネジ固定せず石膏ボードを挟み込んで固定するタイプのコンセントボックと同形状の穴を壁に開けていく

なお、今回は左右の間柱から少し離れた位置にスイッチを設置していきますので、柱にねじ止めしなくても固定が出来る写真のようなコンセントボックスを使用します。

こちらのコンセントボックスは、左上と右下にあるネジを締めると、金属の羽根がボックスの外に出ます。(写真の状態になります。)その状態で更に締め込むと、外側に出た羽根が手前に動き、石膏ボードを挟み込んで固定してくれます。柱へのネジ固定が不要なDIY向きの素晴らしい商品です。

注意点としては、ボックスの外側に羽根が出る分の空間を確保する必要がありますので、壁に穴を開ける際に、その分だけ間柱から離すことを忘れないでください。

穴を開ける位置をマーキングしたら、マルチツールなどを使用して壁(石膏ボード)に穴を開けていきます。穴開け加工の詳細は石膏ボードの穴あけとコンセントボックスの埋め込みにまとめていますので、ご参考にしてみてください。

5.新しくできた穴に電源ケーブルを通す

穴が開いたら、スイッチから電源ケーブルを取り外して、古い穴から新しい穴に電源ケーブルを通し直します。

壁内に配線する電気機器のケーブル接続取り外しは、両側の溝にマイナスドライバーを挿しこみケーブルを引き抜く

スイッチから電源ケーブルを取り外す方法は、ケーブル接続端子の横(部品の一番外側)にマイナスドライバーを挿し込める溝があるので、そこにマイナスドライバーを差し込んだ状態でケーブルを引っ張るだけです。マイナスドライバーを挿しこむことでケーブルのロックが外れる構造になっています。

なお、今回は手間を惜しんで活線(通電状態)のまま作業を行ったので、ケーブルを1本ずつ抜いてビニールテープで絶縁しましたが、活線どうしが接触するとショートする危険がありますので、基本的には対象エリアの分電ブレーカーを落として作業してください。(こういうものぐさをしているといつか痛い目みそうですね。)

スイッチを移設する場所に穴が開いたら壁に手を突っ込んで、電源ケーブルを新しい穴に通し直す

電源ケーブルの配線については、今回はすぐ横に開けた穴にケーブルを通し直すだけなので、どちらかの穴から壁内に手を突っ込んで、新しい穴でケーブルを受け取ればOKです。

ただ、石膏ボードの端面に触れると白い粉がたくさんつきます。施工後は突っ込んだ手が石膏ボードで真っ白になりますので、濡れた手拭きなどを準備して施工するようにしましょう。(真っ白になった手で他の物を触ると、触ったものも真っ白になり、更に被害が広がります。)

6.新しく開けた穴にスイッチを設置する

新しく開けた穴に電源ケーブルが通せたら、そこにスイッチを移設していきます。

6.1 新しく開けた穴にコンセントボックスを固定する

まずはコンセントボックスにケーブルを通す穴を開けます。

コンセントボックスにケーブルを通す穴はスリットの入っている部分を折って開けていく

コンセントボックスには、写真のようなスリットが設けられていますので、ペンチなどでスリットの中の部分を除去すれば、簡単に穴を開けることが出来ます。(今回は電源ケーブルが天井側から引き回されているので、ボックスの上側に穴を開けました。)

コンセントボックスに穴が開いたらそこにケーブルを通して、コンセントボックスを壁に埋め込んで固定していきます。固定方法は石膏ボードの穴あけとコンセントボックスの埋め込みで詳細をまとめていますので、ご参考にしてみてください。(前述のとおり、左上と右下の金属の羽根で石膏ボードを挟み込んで固定します。)

6.2 電源ケーブルをスイッチに再接続する

壁内配線する電気機器への電源ケーブルの接続は端子にケーブルを挿しこむだけだが接続先を間違わないよう注意する

コンセントボックスを壁に固定出来たら、電源ケーブルをスイッチに再接続します。

ここでケーブル接続先を間違えるとショートして危険です。特にスイッチ部は「プラス端子⇒黒線、マイナス端子⇒白線」という単純な接続にはなりませんので、元々の接続状態(何色のケーブルがどこに接続されていたか?)を必ず写真に撮って、再接続する際に間違えないよう注意してください。

なお、スイッチへのケーブル接続の詳細は電気機器の連用取付枠への固定とケーブル接続でまとめていますのでご参考にしてみてください。(基本的には接続端子にケーブルをしっかり挿しこむだけです。)

6.3 スイッチを壁に組み付ける

電源ケーブルを接続したら、動作を確認して壁(コンセントボックス)に組みつけていきます。なお、今回は活線で施工したので、電源ケーブルを接続した瞬間に廊下の電気が付いて動作が確認できました。(危ないですね。)

移設が完了した廊下照明用スイッチ

壁内に固定したコンセントボックスに連用取付枠をネジ固定し、フレームやスイッチのボタンなどを元通りに組み立てます。コンセント部分の組み立ては壁面設置コンセント・スイッチの分解(組込み)で詳しくまとめているのでご参考にしてみてださい。

なお、スイッチのボタン部分は片持ちで(左側に)圧入されているだけです。それほど力を加えなくても嵌りますので、構造をよく確認しながら、破損させないよう注意して組み付けてください。

以上でスイッチの移設は完了です。写真が移設が完了したスイッチになりますが、かなり柱に隣接する位置に移設されました。

7.移設前の照明用スイッチ部の復元工事

新しいスイッチが完成したら、元々スイッチがあった部分の穴を埋めて復元していきます。コンセントボックスの大きさは基本的にどれも同じなので、開いている穴の大きさも同じです。新しく穴を開けた時に発生した石膏ボードの欠片を元々の穴に嵌めこんで壁を復元していきます。

7.1 元々スイッチがあった部分の穴埋め

移設前のスイッチ位置に開いた穴を、移設先に穴を開けた時に取り出した石膏ボードで塞ぐ

元々スイッチが設置されていた穴の端面をカッターで整え、新たに穴を開けた部分の石膏ボードの欠片を嵌めてみます。

もちろん完全にぴったりとはいきませんが、写真のとおり何とか嵌めることが出来ました。多少の隙間が出来そうですが、隙間をパテ埋めして仕上げれば、なんとか綺麗に仕上がりそうです。

しかしながら、石膏ボードの欠片を穴を嵌めるだけでは、外側からその部分を押すだけで、埋めた材料が壁内に落ちてしまいますので、壁内に何らかの”支え”を入れる必要があります。

そこで今回は、元々のスイッチ部で使用されていたコンセントボックスを元の位置(壁内の間柱)に固定し直して”支え”とし、その上から石膏ボードを嵌めることで補強していきます。

ケーブルが通されていないコンセントボックスを間柱にネジ固定する際にはボックスが誤って壁内に落ちないようストッパーをつけて作業する

まずは、コンセントボックスを元の位置(壁内の間柱)に再固定します。この際の注意点としては、電源ケーブルが通っているコンセントボックスは、電源ケーブルが”命綱”になって壁内に落ちることはありませんが、電源ケーブルが通されていないコンセントボックスには”命綱”がありませんので、ねじ止め前にうっかり手を離してしまうと壁内に落ちてしまいます。何らかのストッパーを設けて作業した方がよいです。

私の場合は、写真のようにコンセントボックスに紐を結び、壁の外側におもり(ペンチ)をぶら下げた状態で固定の作業を実施しました。この辺はストッパー(命綱)になるものであればなんでもよいので、工夫して作業してください。

続いて、穴に嵌めこむ石膏ボードの欠片に、コンセントボックスにねじ止めするための穴をあけていきます。コンセントボックスには上下にねじ止めできる機構がありますので、石膏ボードの上下2か所に穴を開けてねじを通します。

また、最終的にはネジ部や石膏ボードの境界をパテ埋めして整え、その上から新しい壁紙を貼っていきますので、穴埋めする部分の周りも含めて、既存の壁紙を剥がしておきます。

移設前のスイッチ位置に開いた穴にコンセントボックスを設置し石膏ボードをネジ止めしたが、石膏ボードの境界に段差が発生した

周りの壁紙を剥がして、コンセントボックスに石膏ボードの欠片をねじ止め(仮止め)したのが写真の状態です。

コンセントボックスを内蔵することで、穴埋め部を押しても凹まない強度は確保できました。しかしながら、単純にねじ止めするだけでは、嵌めた石膏ボードが壁内方向に入り込みすぎて、壁面と段差が出来てしまうことがわかりました。

この段差を解消するため、ネジにワッシャーを通して、石膏ボードとコンセントボックスの間に挟んでいきます。段差の大きさを確認しながら、ワッシャーを3枚ずつ重ねて固定した結果、壁との段差をなくすことが出来ました。

また、上記写真の状態では、ねじ頭が出っ張ってしまって壁紙が貼れないので、ネジ頭が石膏ボード内に収まるよう、石膏ボードのネジ穴周りにはザクりを入れておきます。

移設前のスイッチ位置に開いた穴にコンセントボックスを設置して石膏ボードをネジ止めし、ネジ部や境界の段差をパテ埋めする

以上の加工を実施し、すべての段差、境界線をパテ埋めして整えたのが写真の状態です。

ワッシャーを追加することで石膏ボードの段差は解消し、石膏ボードの境界の隙間もパテ埋めすることが出来ました。ネジ頭はザグリにより石膏ボード内に埋まり、ネジ頭部に出来た段差もパテで平らになっています。

まあ、細かくみてしまうと、完全に平らになったとは言えませんが、DIYではこのくらいまで整えば十分でしょう。^^

この状態でパテが完全に固まるまで放置します。

7.2 穴埋めした部分に壁紙を貼る

壁の穴埋めが出来たら、その上に壁紙を貼って仕上げます。

壁紙は新築時に使用した壁紙の余りが、屋根裏部屋に保管されていたのでそれを使用します。(施工業者さんのそういう気遣いはとてもありがたいですね。)

貼り付けに使用するのりは下記です。下記ののりとゴムベラを使用して壁紙を貼っていきます。

壁紙を貼り付ける部分の大きさに正確に切り出し、裏面にのりをつけて貼り付けていきます。

移設前のスイッチ位置に開いた穴を石膏ボードで塞いでパテ埋めし、新しい壁紙を貼り付けて仕上げる

前回記事【DIY】間柱を切り欠き本棚を壁内に埋め込む-廊下スペースの拡張で、穴を開けた石膏ボードの端面に貼った壁紙は、表面が凸凹な既存の壁紙の上から貼ったので、仕上がった壁紙の表面に多少の歪みが出来てしまいましたが、今回は、古い壁紙を剥がしてから新しい壁紙を貼り付けたので、表面にうねりががなく綺麗に仕上げることが出来ました。表面に凹凸がある壁紙での、壁紙の重ね貼りは避けた方がいいですね。(学習しました。)

壁紙の境界線は多少わかる仕上がりですが、DIYではこのくらいまで仕上がれば十分でしょう。(よく見なければわかりません。)

以上で、元々スイッチがあった箇所の復元作業は完了です。

・スイッチを移設して元の箇所を復元した感想

今回は新しく作成する棚の設置を視野に、廊下照明用のスイッチの移設作業を行いました。

スイッチの移設自体は普通の電気工事なので簡単でしたが、元々スイッチが設置されていた箇所の穴を復元するのは始めてでした。かなり手探りの施工となりましたが、結果的には、十分合格点を上げられるレベルに仕上がったと思います。

石膏ボードは一般的な壁や天井でよく使われる材料なので、加工に対するいろいろな知識を持っていると今後のDIYに生かせそうです。近日中に1F天井の点検口をDIYして、更に理解を深めていきたいと思います。(天井の石膏ボードにマルチツールで穴を開けたら、出てくる粉が大変なことになりそうです。粉が飛散しないよう工夫して施工してみます。)

また、近日中に本棚の上に設置する新しい棚を作っていきます。こちらも完了したら記事にしていきます。

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