我が家のTOTO製ウォシュレット”TCF2021”の”おしり洗浄”が動作しなくなりました。原因は着座センサー”TCH623R”が反応しないことでしたが、インターネットで部品を購入して交換した結果、完璧に修理することができました。本記事を参考にしていただいて皆様が修理にトライ出来たら嬉しいです。下記リンクにて動画も公開していますので、合わせてご視聴をお願いします。【DIY】着座センサを交換する ーTOTO製ウォシュレットの修理
目次
1.TOTO製ウォシュレット”TCF2021”-おしり洗浄故障
我が家のウォシュレット”TCF2021”のおしり洗浄が、突然、動作しなくなりました。2006年製造の古い製品なので故障は致し方ないかもしれませんが、ウォシュレットの使用が常態化した右近次にとって、用を足した時におしりが洗えないのは非常に困ります。すぐに新しいウォシュレットを発注しましたが、その到着は1週間後とのことです。その間、おしりが洗えないのはしんどいです。
また、我が家には1階2階それぞれに1つずつのトイレがありますが、ウォシュレットが設置されているのは1階のみです。朝の忙しい時間帯などには1階トイレの争奪戦が勃発しておりましたので、右近次的には2階にもウォシュレットが欲しいなぁと思っていました。
そこで、新しく注文したウォシュレットが到着するまでの措置として、今回壊れた既設ウォシュレットの修理にトライすることにしました。そして、修理に成功した暁には、今回発注した新しいウォシュレットを使用頻度の高い1階トイレに設置し、修理できたウォシュレットを2階のトイレに移設するという計画で動きます。
2.ウォシュレットの故障原因-着座センサー検出不良
ウォシュレットの修理にあたり、まずは故障個所の特定を行います。
まず、電源は問題なく入りますので、電源関連の問題はなさそうです。ボタン(スイッチ)の動作については、 ”おしり洗浄”ボタン を使用して設定するメニューがちゃんと設定できるので、ボタンの故障でもなさそう。また、”おしり洗浄”のノズルの動作についても、”ノズル洗浄”ボタンを押すとちゃんとノズルが動いて外に出てくるので問題はありません。
各部位の動作に問題はないが、便座に座って”おしり洗浄”ボタンを押しても動作しない。ということは…故障の原因は”着座センサー”にあることが濃厚になりましたね。ウォシュレットは、人が便座に座ってない状態でおしり洗浄が始まらないように(トイレが水浸しになることを防止するために)、便座に人が座ったことを検知するセンサーがついています。したがって、”着座センサー”が故障して人が座ったことが検知されなくなると、おしり洗浄が動作しなくなります。我が家の症状とぴったり一致しますので、原因は”着座センサー”の故障で間違いなさそうです。
3.着座センサー”TCH623R”-TOTOでの取扱い終了
早速、インターネットで調べてみると…着座センサーの故障が原因で困っている方が複数いらっしゃいました。どうやら、TOTOのこちらのシリーズは「着座センサーが弱い」のだそうです。もうこれは決定的ですね。(分解して原因が何となくわかりましたが、それは後ほど。)
我が家の”TCF2021”に適合する着座センサは、”TCH623R”のようです。既にサービスパーツとしてのTOTOでの取り扱いは終了しているようですが、ネットショップでは購入できるとのことで確認したところ、Yahoo、及びRakutenでの取り扱いが確認できました。それぞれ、センサの写真が載せられてないのが少し気になりますが、”コメント”を見ると「無事に直せましたー!」と書かれているので、最安のものをYahooで発注しました。(ちなみに、Amazonでの取り扱いは確認できませんでした。ということは…まあ、真贋は二の次です。^^)
4.着座センサー”TCR623R”-サービスパーツの仕様
発注から数日後、交換用着座センサーが到着しました。早速内容物と仕様を確認していきます。
内容物は「着座センサー(ハーネス付き)・センサー固定パーツ(乳白色の樹脂部品)・センサ固定用両面テープ・ハーネス束線用バインダー・施工指示書」の5つです。(エアパッキンで巻かれて封筒に入れられて送られてきましたが、送料が安かったので仕方ありません。)
センサー固定パーツ(乳白色の樹脂部品) は、センサを本体外側から固定した際、内側に”かんぬき”として嵌めるパーツの様です。
センサ固定用両面テープは、ケース外側のセンサーのパネル部を受ける面に貼り付けて、センサを固定するために使用します。
ハーネス束線用バインダーは、ハーネスの余長を束ねるために使用します。そして、その束ね方が施工指示書に記載されているようです。
センサー本体は、SHARP製でした。(裏面に刻印がありました。)ネット販売にありがちな、安価な部品を使用したコピー品を想像していたので少し安心しました。(刻印までコピーしている可能性もありますが、そこまで心配したらきりがないですね。)恐らくは、センサから赤外線を照射して、その赤外線が対象物に反射して戻ってくるか?否か?で、対象物の有無を判別するセンサーだと思われます。(通話中にスマホが耳に付けられているか?を判別する”近接センサー”と原理は同じですね。)
故障したセンサーと比較すると、故障したセンサーはセンサ側にコネクタ差し込み口があり、そこにハーネスのコネクタが差し込まれる(抜き差しできる)仕様になっていたのですが、交換用のセンサーでは、センサ側のコネクタに既にハーネスが接続されていて、その部分が(写真のとおりに)樹脂で固められて、コネクタが抜き差し出来ない仕様に変更されています。
恐らくは、このセンサーのコネクタ部分がトイレの湿気などで接触不良などを起こし、市場での不具合が多発したため、サービスパーツではコネクタ部分を樹脂で固めて外的影響を受けないように仕様変更したのだと思います。個人的には「通常使用で故障してしまうのは、設計問題では?」と思いますが、「保証期間中は問題なく使えたんだからいいでしょ?」という、メーカーの悪しき慣習(開き直り)ですね。(まあ、我が家では15年使えていたので、文句はいえませんが。^^)
また、センサ側にハーネスが固定されているので、故障したセンサから外したハーネスと、新しいセンサのハーネスをコネクタでつなぐ仕様となります。その場合、ハーネスの全長が2倍になってしまいますので、それを前述の”バインダー”で”施工指示書”に沿って束ねて吸収する仕様の様です。
5.TOTO製ウォシュレット 着座センサー交換
部材が準備できたので、着座センサを交換していきます。
まずは便座を外します。我が家の便座は、便座をあげた状態で見える根元のカバーを手前に上げることでストッパーが外れ(写真参照)、便座を真上に外すことができる仕様です。
ウォシュレット本体は、本体右側にあるボタンを押しながら、手前方向にスライドさせることで、便器に固定されているベースから外せることができます。
便器からウォシュレット本体が外せたら、本体のケースを開けていきます。まずは、本体の奥の面(タンク側)にネジが2本あるのでそちらを外します。
次に、本体裏面便器側に3か所のスリットがありますので、そこにマイナスドライバーの先端を入れて(写真参照)ケースどうしを嵌合しているツメを外します。ケースの嵌合は結構固いので、ケースを破損させないよう注意しながら、思い切りよく開けちゃいます。(ケースの中は、脱臭機にて吸われたほこりなどが溜まってます。水道水の結晶などもこびりついていてかなり汚いです。いい機会ですので、歯ブラシなどでしっかり清掃しちゃいます。)
ケースが開いたら、左側の操作部側面にある着座センサを外していきます。まずは、ケース内で”かんぬき”的にセンサを固定している固定パーツ(乳白色)を外します。頻繁に外すことを想定していないので、篏合はかなり固いはずです。ケース側を破損させないよう、思い切りよく外していきます。(新しい固定パーツがセンサと一緒に同梱されていたので、固定パーツは破壊させても問題ないです。)
固定パーツが外せたら、センサーをケース外側方向に押し出して外していきます。両面テープでケースに固定されているので、時間の経過で両面テープが固着して非常に外しにくいと思います。既に故障しているセンサーなので、こちらもケースだけは破損させないよう注意しながら、力を入れて思い切りよく外していきます。
ただし、センサに接続されているハーネスはこのまま流用するので、破損させないように注意します。なので、センサを外すより先に、ハーネスのコネクタを抜いておいた方が良いですね。(外しにくかったですが…)
センサが外せたら、両面テープが貼りついていた部分をしっかり清掃し、新しい両面テープが貼れる状態にしていきます。パーツクリーナーなどを使用して、清掃、脱脂しておくと良いです。
両面テープ貼り付け面の清掃が完了したら、新しいセンサを固定していきます。まずは貼り付け面に両面テープを貼り付けていきます。両面テープの型抜きされた側の小さなセパレータをすべて剥がして、片側の大きなセパレータ(台紙)が両面テープに付いたままの状態で、センサー貼り付け面に固定します。(両面テープ面を下側にして写真のような状態で貼り付けます。)貼り付け面に両面テープが接着したことが確認出来たら、台紙を剥がします。(両面テープの幅が小さいため、なかなかケースに接着してくれなくて苦労しました。)
両面テープがケースの貼り付け面に固定出来たら、いよいよ新しい着座センサを固定していきます。固定の仕方は外した時と逆の要領で、ますは穴にセンサのハーネスを通して、ケース外側からセンサを嵌めます。この時、両面テープに余計な部位が触れてしまうと、両面テープを駄目にしてしまうので、慎重に嵌める必要があります。(これが地味に一番難しい作業でした。)センサが両面テープで固定出来たら、センサの端面に浮きが発生しないように全体にしっかり圧をかけ、”かんぬき”をかける固定パーツを嵌めてセンサを完全に固定します。
センサが固定出来たらハーネスを接続します。前述した通り、故障したセンサーから外したハーネスと、新しいセンサーのハーネスのコネクタをしっかり接続させます。(接続に関する作業はこれだけです。)
また、この状態では前述したとおり、新しいハーネスの長さだけハーネスの余長が発生してしまうので、余長をバインダーで束ねる必要があります。余長を束ねる方法が”施工指示書”に書かれているのですが…施工指示ではウォシュレット本体側(センサーからかなり遠い位置)で余長を束ねる指示になっています。指示どおりに施工しようとすると既に他のコードと一緒に束ねられている場所を何か所も外して、施工指示通りに余長を束ねたあとに外した部分を束ねなおす必要があります。作業としてはとても面倒くさいです。束ねる位置を指示通りにする手間と、それにより予想される効果(コネクタが湿気などの外的影響を受けなくなること)を天秤にかけた結果…センサの近傍で束ねてしまうことにしました。(写真のような状態でバインドしました。)そして、ケース嵌合時にケースでハーネスを嚙み込まないよう、奥に押し込んでおきました。
ハーネスの処理が完了したら、ウォシュレットの本体ケースを閉じてネジを締め、ウォシュレット本体を元通りにします。それを便器に固定し、便座などを元通りにしたら施工完了です。(すべて外した時と逆の手順になります。)
6.着座センサー交換後の動作確認
元通りにセッティング出来たら、おしりを出して着座し、動作を確認します。まずは着座した瞬間に脱臭機が作動しました。脱臭機が作動する音を久しぶりに聞いた気もしますが、これが購入当初からの正常の動作であることを思い出しました。(でも、この脱臭機の匂いが嫌いです)
次に用は足していないので汚れてませんが、おしり洗浄ボタンを押してみます・・・しっかり洗浄してくれました。
続いて、便座から立ち上がっておしり洗浄ボタンを押してみます・・・しっかり操作を無効化してくれました。(作動しません。)そして、立ち上がって1分後には脱臭機の運転が停止されました。(完璧です!)
・着座センサーを交換した感想
今回は愛用していたウォシュレットが突然故障して焦りましたが、古い機種にも関わらず修理用のパーツも準備出来て完璧に修理することができました。(部品の真贋を追求するのはやめておきましょう。)また、各部の清掃時間を除いた、純粋な着座センサー交換作業時間は30分ほどです。想像しているより簡単に施工出来ましたので、センサ不良と思われる不具合が発生した際には、DIYでの修理を検討してみることをお勧めします。
ただし、普段隠れている部分はかなり汚れています。その辺は覚悟の上で強い気持ちで施工してください。^^
そして今回は、故障が発覚した時点で既に新しいウォシュレットを発注しており、動画のUpやブログの作成をしている間に既に手元に届いております。明日中には、新しいウォシュレットを1階のトイレに設置し、修理したウォシュレットを2階のトイレに移設しようと思います。移設には新しいパッキンが必要となるのでホームセンターにも行かないといけません。(水漏れには細心の注意を払わないといけませんので。)明日もDIY漬けの長い一日になりそうです。^^