
芝生育成の中で使用する肥料について考察してみました。芝生専用の肥料を使用する必要性は?肥料にはどのような種類があって、芝生に適した肥料はどれか?など、右近次なりに考察してみましたので、皆様の芝生育成のご参考にしてみてください。右近次がおすすめする芝生用の肥料は「有機肥料」です!
目次
1.芝生専用の肥料-一般的な肥料との違いは?
私が芝生育成を始めた当初は、芝生専用の肥料を使用していました。使用していた肥料は細粒タイプで「まきやすい!」を売りにしている下記の肥料です。
初心者なので何の疑問も持たずに芝生専用のものを購入していましたが、バラでも観葉植物でも「専用」を謳うものには、どこが専用なのか?わからないものが多いです。ブルーベリーなど、栽培する土壌が一般的でない植物などについては、それに特化した「専用品」があって良いと思いますが、その他の一般的な植物については「専用」を謳うにふさわしい要素があるのか?甚だ疑問です。そして、専用を謳う分だけ価格が高いのも納得がいかないポイントです。

私は芝生の育成を初めてもうすぐ2年になりますが、芝生関連商品についても「どの辺が芝生専用なのか?」わからないものが多いと感じています。上記の肥料についても「細粒」というポイントはありますが、主成分としては植物の成長に欠かせない”窒素:リン:カリ”が”8:8:8”で配合された一般的なものです。その他の配合の中に芝生専用の要素があるのかもしれませんが、通常の「化成肥料」にしか見えないため、右近次的にはわざわざ専用のものを購入する必要はないとの結論に達しました。
結果として、最近では一般的な下記の8:8:8の化成肥料を使用していて、芝生専用品との目立った差分は感じません。
2.芝生の育成に肥料は必要か?
芝生は生育する条件がそろえば、境界を越えて成長していくような、とても生命力の強い植物です。それを考えるとわざわざ肥料を与える必要がない気もします。実際、「芝生に肥料はいらない」とおっしゃる芝生愛好家さんもいらっしゃいますし、少なくとも”頻繁に”肥料を与える必要はない植物だと思っています。

しかしながら、芝生は植え替えや床土の入れ替えが難しい特殊な植物なので、植えたまま放置していたら床土は瘦せていく一方のはずです。そう考えると、やはり最低限の肥料を補ってあげる必要はありそうですね。
ただ最近では、芝生に投入する「目土」に肥料が配合されているものが多いので、個人的にはその目土の中に配合された肥料で、十分なのだと思っています。
よって、我が家では、後述する発酵牛糞などを投入する時以外で、肥料を単独で投入することはありません。
3.微生物による窒素不足を補うための肥料投入

我が家の芝生では、粘土質の床土の土壌改良が課題となっているので、微生物を増殖させる「発酵牛糞」や「米ぬか」を多く投入しています。(発酵牛糞を投入については【芝生】目土の効果-目砂との違い/おすすめの配合材は発酵牛糞!にて記事にしていますので、ご参考にしてみてください。)
微生物が増殖すると、その効果で土壌が改良されますが、その過程で窒素を多く消費します。微生物が芝生の生育に必要な窒素まで消費してしまうと、芝生が十分に生育できなくなるため、その分の窒素を別途補ってあげる必要があります。
その目的からすると、窒素成分に特化した肥料を加えるのが良いのだと思いますが、特別なものよりも一般的な肥料の方がお得なので、我が家では一般的な8:8:8の化成肥料を投入しています。
4.肥料の投入で発生する問題-肥料焼け
植物が生育するための栄養素を補ってくれる肥料ですが、適切に投入しないと「肥料焼け」という問題が発生することがあります。

肥料焼けは主に肥料の与えすぎによって発生します。また、肥料が芝生に直接触れることで部分的な肥料過多状態となり、肥料焼けが発生することもあるようです。葉が密集して生えている芝生では、肥料が芝生に触れないようにすることが難しいので、肥料焼けが発生しやすい植物だと言えます。
よって、芝生に肥料投入する際には、投入後に十分に散水して肥料を少し溶かして馴染ませてあげたり、目土の中に混ぜ合わせることで肥料が芝生に直接当たらないよう配慮する必要があります。(肥料焼けが怖いので、我が家では肥料を単品で使用することはほとんどありません。)
5.肥料焼けが発生しにくい肥料:有機肥料
一般的な化成肥料は、即効性があって投入後にすぐに効果が出やすいというメリットがありますが、その分、前述の肥料焼けが発生しやすいというデメリットがあります。
肥料焼けを防止するためには、肥料成分がすでに液体に溶け込んでいる液体肥料を使用する方法もありますが、「発酵牛糞」や「米ぬか」を配合した目土に混ぜての使用を前提としている我が家では、液体肥料は使い勝手が悪いです。

そこで登場するのが有機肥料です。有機肥料は配合された魚粉や骨粉、油かすなどが土の中の微生物に分解されることによって肥料に変わるものなので、即効性はありませんが、時間をかけて分解・吸収されるため、肥料焼けが発生しにくいです。
さらに、化成肥料はすぐに植物に吸収されてしまうため効果が長くは続きませんが、有機肥料は微生物に徐々に分解されてから肥料成分として消費されていくため効果が長持ちするというメリットがあります。
以上のような状況から、右近次的には「芝生に適した肥料は有機肥料」との結論に達しました。有機肥料にも様々なラインアップがあるので、現状では購入する商品がまだ固定されていませんが、できるだけ「細粒」のものを購入して、お気に入りの有機肥料を探していきたいと思っています。(お気に入りの有機肥料が明確になったらこちらのブログでも紹介したいと思います。)
また、下記に有機肥料の商品リンクを貼っておきますので、ご購入の際のご参考にしてみてください。