【情報】ビールや発泡酒、第3のビールの副原料とその安全性について

ビールや発泡酒などの副原料と遺伝子組み換えコーンスターチの安全性

ビールや発泡酒、そして第3のビール(新ジャンル)などには、主原料の麦芽やホップだけでなく、米やコーン(トウモロコシ)、スターチ(でんぷん)などの糖類が副原料として使用されています。コーンやスターチなどは体に有害と言われることがありますが、それはなぜなのでしょうか?そして、そのリスクはビール、発泡酒、第3のビールで違いがあるのでしょうか?今回は、以前から気になっていたその辺りを調査してみました。皆様のご参考になれば嬉しいです。

1.ビールや発泡酒などに使用される副原料

ビールや発泡酒などには麦芽やホップなどの主原料の他に一定の割合で副原料が混ぜられている

過去記事【情報】ビールの定義-発泡酒や第3のビール(新ジャンル)との違いでは、ビールの定義や、発泡酒・第3のビール(新ジャンル)との違いを改めてまとめました。

ビールは、主に麦芽やホップを主原料にビール酵母で発酵させて作られていますが、麦芽の原材料に対する重量比率は50%以上と定められていて、それを下回らない範囲で、副原料と呼ばれるものを混ぜられています。

発泡酒はビール同様に麦芽を主原料にして作られますが、その重量比率は50%未満になっており、50%以上が副原料です。更に第3のビールに至っては、主原料自体が麦芽ではないものが多くなっています。

いずれにしても、「麦芽100%」を謳うビールを除き、ビールや発泡酒、そして第3のビールには、副原料と呼ばれるものが混ぜられて作られているということですね。

2.ビールに副原料が混ぜられる理由

ビールや発泡酒、そして第3のビール(新ジャンル)には、酒税法で規定された割合で、麦芽に副原料が混ぜられて醸造されています。

ビールや発泡酒に混ぜられている副原料は米やコーン、スターチ(でんぷん)など。

副原料は、麦芽の働きで糖化させてビール酵母で発酵させる必要がありますので、糖化可能な糖類を使用する必要があります。主に使用されるのは、米やコーン(トウモロコシ)、スターチ(でんぷん)などです。

副原料が混ぜられる効果は、第一に麦芽に対して安価であること。そして、ビールの出来上がりへの影響として、ビールなどの喉越しを軽くし、味を爽やかにするという効果があるようです。

最近の日本のビールは、どれも売れ筋の”スーパードライ”に寄せた、飲み口が軽いものが多くなり、個人的にはすごい物足りなさを感じていますが、その原因(元凶)は、副原料の配合が増えたことにあると思っています。。。(恨めしいです)

3.副原料のコーンやスターチは体に有害?

副原料には、お米などの他にコーン、スターチなどが入れられることが多いですが、それが体に有害と言うような話を聞いたことがあると思います。それは一体なぜなんでしょうか?

「コーン」は当たり前ですがトウモロコシのことです。「スターチ」はでんぷんになりますが、トウモロコシから抽出したでんぷんである「コーンスターチ」が使用されることが多いようです。

トウモロコシは日本でも食べられる普通の穀物ですが、それを使用したコーンやスターチが、なぜ体に有毒といわれるのでしょうか?

コーンスターチには遺伝子組み換えのトウモロコシが使用されることがある

それはどうやら「遺伝子組み換え」技術が大きく関係しているようです。

アメリカなどで大量につくられている「大豆」などでは、病原菌に強く一定作付面積でより多く収穫できるよう、遺伝子組み換えによる品種改良が行われ、日本にも輸入されています。

その遺伝子組みかえ作物の安全性については、色々と研究がなされていて安全性が担保されていないといけないのですが…その研究結果には疑問点が多々あったりもするようです。(過去記事【ガーデニング】レモンなどの輸入果物に使われる防カビ剤とは?で記事にした防カビ剤の問題などと同じ図式ですが、アメ〇カから輸出されるものは、疑念があっても「安全」判定です。笑)

アメリカなどでの大規模農場では病原菌に強く、収穫量が多い、遺伝子組み換え作物が作られている

トウモロコシに関しても大豆と同様、主に飼料用などを目的として遺伝子組み換えのトウモロコシが大量に作られていて、それが日本にも(半ば強制的に?)輸入されています。そして、その遺伝子組み換えトウモロコシが、でんぷんに、つまりコーンスターチにも加工されていて、色々なところで使用されています。

昔のビールには、コーンスターチ表記の後ろに「遺伝子組み換えでない」ということがしっかり明記されていたと記憶していますが、最近はその表記がなくなりましたね。

ただ、2020年時点での各ビールメーカーへの調査では「ビールに遺伝子組み換えのコーンスターチは使用されていない」との回答があったようなので、少なくとも2020年時点で、ビールには遺伝子組み換えのコーンスターチが使用されていないことがわかっています。(詳細はリンク先ビール会社から遺伝子組み換えコーンスターチ不使用の回答を確認してみてください。)それから3年経過した最新状況はわかりませんが、少なくとも2020年時点では、ビールは安全と言える状況だったということですね。

4.発泡酒や第3のビールの糖類には遺伝子組み換え穀物が…

2020年時点では、ビールに使用されるコーンスターチなどには、遺伝子組み換えのトウモロコシが使われていないことがわかりましたが、発泡酒や第3のビールに使用される副原料についてはどうなっているでしょうか?

結論としては、残念ながら、発泡酒や第3のビールに使用される糖類には、遺伝子組み換え穀物が”使用されている”ことがわかっています。

アメリカの大規模農場などでつくられる遺伝子組み換えのコーンスターチは発泡酒や第3のビールにも使用されている

遺伝子組み換え穀物の危険性が明確になったわけではありませんが、疑わしいものは口にしないのが賢明です。

幸い、私は発泡酒や第3のビールが好きではないので、現在も全く飲んでいませんし、今後も飲むつもりはありませんが、人間の生命の源は口から摂取する食物です。生産性も重要だとは思いますが、その安全性が担保されることが何よりも重要だと思うんですよね。。。

世界のジャイアンであるアメ〇カが作る作物は、そもそも農薬が大量に使われていて、輸入時にも大量の防カビ剤などが使用されていることがわかっています。(レモンなどの防カビ剤については、過去記事【ガーデニング】レモンなどの輸入果物に使われる防カビ剤とは?を参照してみてください。)

世の中が「自分(自国)が食べるものでないからどうでもいいや」と考えだしたら、食の安全は崩壊します。そんなことを考える人が、一人もいなくなる世界になって欲しいものです。。。

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