【DIY】壁裏にコンセントを増設する-BOSCH製マルチツール

壁の中配線コンセント増設DIY BOSCHマルチGMF30-28

台所の電源コンセントから壁裏のパソコン棚への露出配線をなくすため、壁の中にケーブルを配線してコンセントを増設しました。また、石膏ボードの穴あけ用にBOSCH製マルチツール”GMF 30-28”を購入したので、便利!と話題のマルチツールを使用した感想などをレビューします。下記リンクにて動画も公開していますので、皆様のDIYのご参考にしてください。【DIY】#11 電源コンセントを増設する -マルチツール作業

1.壁裏へのコンセント増設工事-壁の中をケーブル配線

壁裏に向けて配線されている電源コンセント

写真は台所の流し台横に設置されている2口タイプのコンセントです。上側は電気ケトルに常時接続されて台所用電源として使用されています。しかしながら、下側は壁の裏側に設置されているパソコン棚に接続されており、台所用電源として活用出来てません。しかも、その配線が露出していて、外観的にも美しくありません。

そこで今回は、既存コンセントの”送り穴”を使用して壁裏に新たなコンセントを増設します。そうすることで、台所用コンセントに空きを作り、壁の中にケーブルを配線して外観をスッキリさせていきます。

電源コンセントの増設用送り穴

まずは、今回使用する電源コンセントの”送り穴”とは何か?を以前の記事【DIY】屋根裏に電源ケーブルを配線し照明と電源コンセントを設置で紹介した写真で説明します。

写真の中でコンセント裏面に接続されている白・黒1組(計2本)のケーブルが、コンセントに電源を供給しているケーブルです。その下の2個(1組)の端子(穴)が”送り穴”です。

この送り穴にもう1組(2本)のケーブルを接続すると、コンセントに延長コードが接続されたような状態になり、そのケーブルの接続先となる新たなコンセントにも電源を供給できるようになります。分電盤から新たな電源ケーブルを配線することなく簡単にコンセントを増設できるので非常に便利な手法です。(ただし、エアコン用電源のように消費電力が大きな箇所には使用できません。)

また、壁裏にコンセントを増設するためには、壁の中をどのようにケーブル配線したらよいのでしょうか?こちらも以前の記事【DIY】屋根裏点検口の追加設置 -屋根裏収納からの出入り口で紹介した壁の構造図で説明します。

壁中の間柱と間柱の間は空洞なので、上下方向の配線は容易

壁内には構造的に家を支えている”柱”と、石膏ボードなどの壁板を固定するための”間柱”が配置されています。(今回の台所の壁は、間柱の両面に壁板が貼られている状態です。)

通常、壁の中の”間柱”と”間柱”の間のスペースは「空洞」です。よって、同一「空洞」内であれば、電源ケーブルを表側・裏側、天井近く・床近く、etc. どこにでも配線することができます。(上下方向での配線は極めて容易ですね)

間柱を跨ぐ壁内配線も可能ですが、間柱に穴を開けるなど工事は大分大掛かりになります。

ちなみに1階部分の電源ケーブルは、1階と2階の間のスペースを通って、1階の天井側から”間柱”間の「空洞」に挿入されてます。なので、1階と2階の間のスペースにアクセスするのが難しいお宅では、新たな電源ケーブルの配線難易度は高くなります。(我が家がまさにそうなのです…)

一方、2階部分の電源ケーブルは屋根裏を通って2階の天井側から”間柱”間の「空洞」に挿入されることが多いため、屋根裏に入れば配線作業することができるので、配線は比較的容易です。(それもあり、右近次は屋根裏スペースを以下記事で紹介した通り、少しずつ開拓しています( 【DIY】屋根裏点検口の追加設置 -屋根裏収納からの出入り口【DIY】屋根裏点検口に断熱性の高い扉を追加する【DIY】屋根裏に足場となる作業スペースを作る【DIY】屋根裏に電源ケーブルを配線し照明と電源コンセントを設置

2.既設コンセントの送り穴が利用できるか?を確認

少し話が逸れましたが、まずは、送り穴を使用したいコンセントの送り穴が使える状態になっているか?を確認します。(既に使用されている状態だと別の方法を考える必要があります)

既設のコンセントを分解し、送り穴が使われていないか?確認する

先ほど紹介した増設対象となっているコンセントを分解して電源コンセントの裏側を確認します。(分解方法は、壁面コンセントの分解方法を参照してください)コンセントの裏側には3本のケーブルが接続されていました。しかしながら、赤のケーブルはコンセント下側にあるアース端子に接続されていますので、この1本は電源用のケーブルではありません。

したがって、接続されている電源ケーブルは白・黒1組のみです。電源を増設するための送り穴は使用可能な状態であることが確認できました。

送り穴が使用できることが分かれば施工はかなり簡単です。早速壁裏に穴を開けてコンセントを増設していきましょう。

3.石膏ボードに穴をあける-電動マルチツール

今回、石膏ボードの壁に穴を開けるために購入した工具は下記です。”BOSCH製マルチツール GMF 30-28”です。Amazonでは、いつ見てもタイムセールになっている気がしますが、私は安くなるタイミングを見計らって¥11,183で購入出来ました。欲しいものをお得に購入するには、価格をウォッチしておくのが重要ですね。

このマルチツールですが、マルチというだけあって、先端に取り付けるビットを変えることによって、切る・削る・剥がすなどのいろいろな加工をすることができます。今回は先端に”ノコ刃”を取り付けて壁に穴を開けていきます。

まずは加工の前に、穴を開ける位置を決めます。周辺の柱の位置を正確に把握し、柱と重ならない「空洞」となる位置に穴を開ける必要があります。柱の位置の特定には、下記のような壁裏センサー下地キャッチなどの工具がありますので、お好きなものを一つ準備しておくとよいです。ただ、今回は壁にの裏側に既にコンセントがあるので、そのコンセントボックスの中を覗けば柱の位置は特定できます。

コンセントボックスを壁に当てて、埋め込む穴の位置と大きさをマーキング

柱の位置を明確に出来たら、柱の位置を避けて、コンセントボックスを嵌めこむための穴を開けていきます。穴を開ける位置にコンセントボックスを当てて、現物合わせで穴位置をマーキングします。(写真はコンセントプレートの死角になってしまってますが、裏側にコンセントボックスがついています。)

なお、壁に貼り付けたテープの位置が柱の位置です。今回は左側に位置する柱(テープ位置)にコンセントボックスをネジ止めしますので、柱のすぐ横に穴を開けていきます。

また、下方に移っているのがパソコン棚です。今回はパソコン棚よりもやや上方にコンセントを配置し、コンセントを使いやすくします。

マルチツールをしっかり固定して石膏ボードに穴を開ける

穴をあける位置が決まったら、いよいよ壁に穴を開けていきます。ツールの先端にノコ刃を装着し、カットしたいライン上に刃を当てていきます。石膏ボードのすぐ裏にケーブルがあったりすると困るので、やや慎重に刃を入れていきますが…石膏ボードくらいであればいとも簡単に切断できますね。まあ、石膏ボード自体そんなに固いものではないですが、のこぎりで切断するためには、まずは壁にのこぎりの刃を入れるための穴を開ける必要があったり、穴の角では刃の向きを変えるための穴を開ける必要があったりと、多少余計な手間がかかります。しかしながら、マルチツールは事前に穴を開けることなく、いきなり刃を当ててカットすることができるので非常に便利ですね。

ただし、気を付けた方がいい特徴が一つ。ノコ刃が刃の向きと水平の方向に振動することで対象物をカットするので、しっかり工具を保持していないと振動する方向に工具がずれていきます。まあ、この辺は振動しようが回転しようが、すべての工具で同じだとは思いますが、特性を知らないで使うのと、知って使うのとで仕上がりに差が出ると思ってますので、その辺の特性を意識して使用した方が良いですね。

でも、このマルチツール。すごく良いと思います。DIY初心者こそ持っておくとよい危険度の低いツールです。

4.コンセントに電源ケーブルを接続し壁に埋め込む

電源ケーブルの雪像作業の前にはテスターで通電していないことを確認する

壁に穴が開いたら、既設コンセントの送り穴に電源ケーブルを接続して壁の中へ配線し、開けた穴まで通していきます。なお、ケーブル接続作業の前には、分電盤の対象部位のブレーカーを「切」にして作業します。ブレーカーを「切」にしたのち、テスターで通電していないことを確認しましょう。(DIYは安全第一です)

なお、コンセントの分解、組込みコンセントへのケーブル接続などの基本的な施工内容は、リンク先の記事をご参照ください。(以前の記事【DIY】屋根裏に電源ケーブルを配線し照明と電源コンセントを設置などでも内容を確認できます。)

壁内配線したケーブルはコンセントボックスの穴を通して壁外に出す

送り穴に接続したケーブルは、壁の中を配線して開けた穴から出し、コンセントボックスの配線用の穴に通して壁の中に格納していきます。(コンセントボックスは左側の柱に向けて斜めにネジを打って固定しました)

ここまで施工できれば、あとはもう簡単です。増設したコンセントにケーブルを接続し、コンセントと付属のプレート類を壁面コンセントボックスに固定(組み込み)していけば完成です。

完成したら、作業前に「切」にした分電盤のブレーカーを「入」にし、しっかり通電出来ているか?確認します。テスターで電圧(100V)を確認するのが確実ですが、何らかの電気機器を接続して動作が確認できればOKです。

・コンセント増設作業を終えての感想

今回は長年気になっていた露出配線を改善するためにコンセントを増設しました。今回の増設でコンセントの使い勝手や外観は確実に向上しました。

なお、今回の施工はリビングでの施工となるため、他の家族がリビングにいると「石膏ボードのカスが…」など、何かとめんどくさいので、他の家族が外出している隙に大急ぎで施工を行いました。帰宅までに後片付けを終えて、帰宅後に施工が完了した旨を伝えたのですが…どうやら取付位置がお気に召さなかったようです。(笑) 嫁さん的には壁の側面の下の方に付けてもらいたかったと…。えーとですね。そこには家を支える大きな柱が通っているので無理なのですが…しっかり説明したら納得してくれましたが、クライアントの意思は事前にしっかり確認しないといけないですね。^^

それとマルチツール”GMF 30-28”はいろいろな場面で使えそうです。まあ、サンダーは リョービ製 S-5000 を持っているので、削り・磨き作業にはそちらを使用すると思いますが、のこぎりが入らない場所や、のこぎりのストロークが確保できない場所などに色々と重宝しそうです。色々と使ってみてた使用感は、別途【DIY用 電動工具/その他工具】のページにUPしていきます。

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