【芝生】アースドリルでドリルエアレーション-床土を土壌改良する

アースドリルのドリルエアレーションで芝生の床土を土壌改良する

芝生の粘土質床土を改善するため、アースドリルを使用したドリルエアレーションにチャレンジしました。コアリングよりも深い位置まで床土を取り出すことが出来るドリルエアレーションの効果は?下記リンクにて動画も公開していますので、合わせてご参考にしてみてください。【芝生】10年放置した芝生を再生する #3 ドリルエアレーションで粘土質の床土を土壌改良する!

1.エアレーションや目土入れの芝生床土改善効果

芝生の成長をし続けると、根の密度が上がりすぎて根が呼吸できなくなると言われています。そこで実施するのが、芝生に穴を開けて根に空気を送り込むエアレーションです。

エアレーションには、専用のガーデンパンチを芝生に突き刺して円柱状の土を抜く”コアリング”、足裏に釘が付いたガーデンスパイクで芝生を歩くことで芝生にたくさんの小さな穴を開ける”スパイキング”、ターフカッターなどで芝生の根を切ることで芝生に溝を入れていく”根切り”など、色々な方法があります。また、エアレーションで出来た穴や溝に目土を入れていくことで、その部位の土を入れ替えることが出来ますので、エアレーションは床土を新しい目土に入れ替え、土壌を改善する作業にもなっています。

エアレーション効果と床土を入れ替える効果があるコアリング

上記エアレーションの中で最も大きな穴が開き、そして最も多くの目土が入れられる作業がコアリングになると思いますが、それでも芝生全体の面積、及び床土全体の体積から考えると、ほんのわずかです。コアリングが芝生にとって有益な作業であることは間違いないので、元々の状態がよい芝生であれば、それだけで芝生が元気になってくれるのだと思いますが、元々の床土状態が悪い芝生の場合、目土を少し入れ替えるだけで土壌改良に効果があるの??と聞かれると…自信をもって「効果がある」とは言えないですね。。。

また、前述のエアレーション作業は、どれも芝生の表面から10cm程度までの深さに対する処置になります。床土の状態が良く、元気に生育できている芝生では根が30cmくらいまで張ることもあると聞くので、表面から10cmほどの深さまでしか処置できないというのは、やはりちょっと物足りないです。

こうやって芝生をお勉強をすればするほど、我が家のように床土が粘土質で、芝生の根が浅くしか張れていないような芝生では、芝生を一度剥がして床土の入れ替え作業をしないとダメなのでは?という気持ちになります。でも、一方でそれで芝生が元気になるのは当たり前なので、その方法で解決させるのはロマンがないという気持ちもあります。床土の入れ替えは、やる気になればいつでも出来て、間違いなく結果が出る作業です。まずは今現在の芝生を剥がすことなく芝生をどこまでよく出来るか?チャレンジしたいと思います。

2.深部の床土を取り出すドリルエアレーション

我が家の床土は、コアリングすると石や固い粘土にぶつかり、パンチがそれ以上入らない箇所が多々あります。そのようなエリアを貫通して、床土のより深度まで土壌改善することが出来れば、芝生はもっと元気に育ってくれるような気がします。

芝生に電動ドリルを使用したドリルエアレーションを実施します

エアレーションの作業の中で最も深部の床土を取り出せる作業はドリルエアレーションです。コアリング用のガーデンパンチよりも長いアースドリルを使用することにより、より深くまでの床土を取り出して新しい目土と入れ替えることが出来ます。また、コアリング用のガーデンパンチより太い径のドリルを使用すれば、コアリングよりも大きな穴を開けることが出来て、より多くの目土を入れかえることが出来ます。

こうして考えると、ドリルエアレーションはコアリングの上位互換的な作業になると言えますね。デメリットとしては、コアリングよりも作業や後片付けが大変というところかと思いますが、やはり深部の床土を入れ替えることが出来るのは魅力的です。我が家の芝生にも早速処置していきたいと思います。

3.ドリルエアレーションに必要な道具

ドリルエアレーションを実施するにあたり、まずは必要な道具を準備します。

芝生に穴を開けるのは電動ドリルですね。ただし今回は地面に突き刺す作業になるので、土の中に石などがあればそれなりの衝撃になるでしょう。そこで今回はいつもの電動ドライバとして使用できる電動ドリルではなく、コード式の振動ドリルを使用していきます。

私が所持している振動ドリルは、以前に物置をDIY設置した時にコンクリート穴を開けるために購入した、ケーヨーD2さんの”DRV-200KD”というコード式の振動ドリルです。(既にネットでは買うことが出来ない状態になっていました。)

振動ドリルを選択した理由は、土中で石などにぶつかった時の衝撃にも耐えられるよう、ダブルハンドルのものを使用したかったからです。それと、粘土質の床土に穴を開けるのはドリルにとって結構な負荷になると思いますので、電力に上限がないコード式のドリルを使用した方がよいと判断しました。

振動ドリルに取り付けるドリルビットは、アースドリルと呼ばれる土の穴開け専用のものを使用します。今回は初めてのドリルエアレーションということで、径がやや小さめの20mm径のものを購入しました。

ドリルの”刃”の部分の長さは240mmになりますが、取り付け部分を含めたドリルの全長は330mmになります。したがって、最大で30cm程度の深さまではドリルを入れることが出来そうです。

振動ドリルへの取り付け部は軸径Φ12mmの丸棒をチャック面のみ平らにした仕様で、10mm径以上のものがチャック出来る振動ドリルであれば使用できます。

なお、同じアースドリルでも径が80mmになる大型仕様のものは、ある程度の大きさの石であればそのまま地表まで取り出してくれたりする優れものの様ですが、今回は初めてのドリルエアレーションです。まずは「深くドリルを入れる」ことに焦点をあてて、小径の20mmにて作業を行ってみます。

4.初めてのドリルエアレーションで粘土が…

今回は人が通ることで踏み固められているエリア(=中央部の育成状態が良くないエリア)に限定してドリルを入れていきます。

ドリルエアレーションはアースドリルを出し入れしながら振動ドリルに負荷がかからないよう作業する

実際にドリルを入れて作業してみると、やはり粘土の粘り気による抵抗が大きいです。深くまで一気にドリルを入れようとするとドリルがスタックして止まってしまいます。あまり大きな負荷をかけ続けるのはドリルに良くないと思いますので、少しずつドリルを出し入れしながらドリルを深部まで入れていきます。

ドリルを入れる作業は、立ち上がってやるのは大柄な私にはちょっと中途半端な体勢になります。座ってやることも試みますが、それだと真上からドリルが入れられません。結果、立ち上がって作業する以外になかったのですが、体勢が中途半端で体力的に非常にきつい作業でした。

でも、ダブルハンドルの振動ドリルを選択したのは正解でした。前側のハンドルを横向きにして作業したのですが、ドリル本体をしっかり固定することが出来るので、ドリルが土の中で障害物にぶつかっても全く問題ありませんでした。

ドリルエアレーションで床土から取り出した粘土質の土の塊

ドリルエアレーションで取り出す土は、普通の土壌であれば穴の入り口で土の山となるはずですが…我が家の粘土質の土壌では様子が違いました。大きなドリルで木材に穴を開けた時のように、ショートパスタのような粘土の塊が穴の入り口に散らかりました。

ドリルでより深部までの土を取り出した結果は…ドリルが届く範囲のすべての土が粘土質でした。(とても悲しいです。)土が固いところに限定してドリルを入れたということもありますが、結果的にドリルを入れたほぼすべての箇所が粘土質です。そして、粘土層の下には豊かな土壌が広がっている!などということも特になく、もう家が立っている地盤全部が粘土で出来ているような気がしてきましたね。

芝生のドリルエアレーションにより狭い間隔でかなりの数の穴を開けた

最終的には写真のようにかなり狭い間隔でかなりの数の穴を開けましたが、ほぼ全部が粘土質でした。そして、中途半端な体勢で作業を続けたので、腰がもうヘロヘロです。

ドリル作業が終わったら土をかき集めます。(なお、ドリルへの負荷を考慮して、土の回収は一定エリアのドリル作業が終わるごとに実施して、電動ドリルを休ませる時間を確保しました。)

経験上、今回掻き出したような粘土の塊が表面に残っていると、踏まれて潰れて外観的には非常に良くないです。取り残しのないように、ほうきとチリトリを駆使してしっかり回収を行いました。

5.ドリルで開けた穴に発酵牛糞&米ぬかを投入

芝生に散らばった粘土が回収出来たら、新しい目土を入れていきます。ただ、前述のとおり床土全体の体積に対して、投入する目土の量は極めて少量なので、いい目土を入れたとしても、どれだけ効果があるか?はわかりません。でも、せっかくやるのであれば最大限の効果を狙っていきます。

ドリルエアレーションで開けた穴に発酵牛糞を投入する

投入するのは以前の記事(【芝生】目土の効果-目砂との違い/おすすめの配合材は発酵牛糞!)でも紹介した発酵牛糞配合目土!の予定でしたが…今回は目土を混ぜずに発酵牛糞単体で投入してみようと思います。なお、今回は穴に入れてしまう予定なので、木片などの異物も取り除かずそのままで投入していきます。

ドリルエアレーションで開けた穴に発酵牛糞に加えて米ぬかを配合する

そして今回は更なる効果を狙って、発酵牛糞に米ぬかを配合します。発酵牛糞が米ぬかの発酵を促進させることで、ダブル発酵パワーで土壌を少しでも改善させようという作戦です。

早速、発酵牛糞と米ぬかを混ぜ合わせて、ドリルで開けた穴に投入してみますが…ここで早くも問題が!発酵牛糞と米ぬかはどちらも比重が軽いため、ただ穴に被せるだけでは穴の中に上手く入ってくれません。うーん。事前に少し考えればわかりそうな話ですがこれは大きな問題です。(団子釣りの餌が比重が大きくないと底まで届いてくれないのと同じかぁ。)

芝生のドリルエアレーションで開けた穴に目土を水で流し込む

であれば、砂を一定量配合し、比重を大きくするのが良いのですが…残念なことに現在は手持ちの砂がありません。そこで今回は発酵牛糞&米ぬかを穴に無理やり押し込んだ後に、たっぷりの水をかけて穴の奥まで流しこむという作戦をとりました。ひょっとすると水で流れるのではなく、水に浮いてしまう可能性もありますが、何もしないよりはましと判断し、穴に詰めたら水をたっぷりかけるという方法で土入れ作業を行いしました。

これで深部の床土が少しでも改善してくれたら…という思いで、開けた穴すべてに発酵牛糞&米ぬかを流し込みました。

6.ドリルエアレーション後の芝生に目土を入れる

穴に発酵牛糞と米ぬかが入ったら、その上から通常の目土入れをしていきます。ただし今回は、土壌改良を一番の目的としているので、いつもの発酵牛糞配合目土にも更に米ぬかを配合して入れていきます。(なんだかやることがどんどんエスカレートしてきました:笑)

発酵牛糞配合目土に米ぬかを混ぜて目土として投入する

なお、ここからは芝生の表面に撒いていく通常の目土入れなので、発酵牛糞に混ざり込んでいる木片などの異物は園芸用のふるいで事前に除去します。(これが地味にめんどくさい。)そこに米ぬかをたっぷり混ぜ込んで、最後にいつもの目土を混ぜ合わせます。なんだか全粒粉入りの小麦粉?みたいな、異物が混ざった感が強い目土が出来上がりました。まあ、芝生が育ってくれば目土なんて見えなくなってしまうはずなので、土壌改良効果を願ってこのまま投入していきます。

下の写真がすべての目土入れが完了した後の状態です。4月も後半になって我が家の芝生もやっと緑が濃くなってきていたのですが…また土色に逆戻りです。でも、芝生が飛躍的に成長するのは6月までの前半戦だと思っているので、6月には結果が出ると信じて、今はやりすぎと思うくらいの作業をしています。(梅雨入り前に成果を出したいです。)

発酵牛糞&米ぬか配合目土を投入したあとの芝生は再び目土色に逆戻り

・ドリルエアレーションを実施した感想

今回は初めてのドリルエアレーションを実施しました。コード式の振動ドリルまで持ち出して、いよいよ土木工事みたいになってきましたね。(笑) 前述のとおり、ドリルエアレーションを行っても、新しい目土に入れ替えた床土の量は全体からしたらわずかなので、どれだけの効果があるか?は正直わかりません。ただ、少なくともやらないよりはやった方がいいはずです。発酵牛糞と米ぬかのパワーを信じて、まずは6月までの成長を見守っていきたいと思います。

ちなみに今回の作業の次の日は、晴れてとても天気が良かったのですが…我が家のお庭はぬか漬けのような香りが充満していました。米ぬかの発酵が進んでいる証拠なので私的には喜ばしいことですが…家族には理由を言えませんでした。(笑)

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