【DIY】屋根裏にケーブルを配線して対面の壁にコンセントを追加

屋根裏にケーブルを配線して対面の壁にコンセントを追加するDIY

屋根裏に電源ケーブルを配線して既存コンセントとは反対側の壁にコンセントを追加する電気工事をDIYしました。下記リンクにて動画も公開していますので、ご参考にしてみてください。【DIY】#15 寝室に電源コンセントと換気扇を追加する -送り穴から分岐させた電源ケーブルを天井裏に配線!

1.我が家の寝室 電源コンセント事情

施工前の寝室の電源コンセント位置

我が家の2階寝室には電源コンセントが2か所ありますが、いずれも部屋の西側(図中の左側)の壁に設置されています。対して、ベッドはベランダ出入りの都合上、東側の壁(外壁側・図中の右側)に配置されておりますので、スマホのアラームを目覚まし代わりにしている右近次は、ベッドまで延長コードを引っ張ってスマホを充電する必要がありました。

当然、延長コードは壁際に結束バンドなどで固定して、外観的に醜くならないよう考慮しておりましたが、やはり部屋の中に露出したケーブルが見えるのは好ましくなく、使い勝手も良くありません。

であれば、電気工事を施工して電源コンセントを新設すればよいのですが…近傍に既存の電源コンセントがない場合はどうしたらよいのでしょうか?

2.屋根裏に電源ケーブルを配線する

既設コンセントとは反対側の壁にコンセントを新設する場合は屋根裏にケーブルを配線する

家屋の最上階(我が家であれば2階)において、コンセントを新設したい箇所の近傍に既設のコンセントがない場合、屋根裏に電源ケーブル配線してコンセントを追加するのが手っ取り早いです。

我が家の寝室ベッドサイドに電源コンセントを新設する場合に、必要なケーブル配線は図の通りになります。電源は既存コンセントの送り穴からの分岐で対応し、分岐したケーブルを屋根裏配線して反対側の壁に送り込むことで、反対側の壁にもコンセントを新設することができるようになります。(図中の黄色いラインが追加で配線する電源ケーブルです。)

なお、今回のDIYでは、電源コンセントの追加と同時に、換気口の穴を利用した換気扇(パイプファン)の設置をDIしていますので図中にもその記載がありますが、その内容は別記事で紹介します。

3.電源コンセント追加の電気工事:配線図

電気工事の内容が決まったらそれを配線図に落とし込みます。(ケーブルの接続を間違えないためには重要な作業です)

ベッドサイドに電源コンセントを追加する電気工事の配線図

今回の工事を配線図にするとこんな感じ。(手書きですいません。)電源コンセント追加だけを考えると、既存コンセントから分岐させた電源ケーブルを屋根裏配線し、反対側の壁送り込む(だけ)という極めて簡単な配線図になりますね。

しかしながら、今回は電源コンセントの追加と同時に換気扇(パイプファン)の設置も行いますので、配線図にはその内容も記載されています。そちらは別途記事にしますが、換気扇を追加することも踏まえて、今回追加するコンセントの真上(屋根裏)には、ジョイントボックス(電源ケーブルの接続ポイント)を設置しておきます。

4.送り穴を使用した電源コンセントの分岐

配線図が描けたら実際に施工していきます。

電源コンセント裏側のケーブル接続端子と送り穴

まずは、既存コンセントの送り穴を使用して、電源を分岐させます。送り穴を使用した電源分岐は私のブログでも何度か登場していますが、通常の電源コンセントでは、裏面側にプラス側の黒ケーブルとマイナス側の白ケーブルが1本ずつ(2本1組で)接続されています。その他に接続されずに残っている端子(穴)が送り穴です。(写真参照)

こちらの送り穴にもう1組の黒・白ケーブルを接続させることで電源を分岐させることができます。電源コンセントに延長コードをつなぐようなイメージですね。

送り穴で電源を分岐させたコンセント

私が今回の分岐に使用した電源コンセントは、テレビ用同軸コネクタと、以前のDIYで追加したLANコネクタ(【DIY】自宅2階の有線LAN化工事 -通信速度大幅UP-)が一体になった写真のコンセントです。(写真は送り穴にケーブルを接続済の状態です)

コンセントのプレートやフレームの分解、ケーブル接続方法などは、下記リンクにてまとめていますので参考にしてください。壁面設置コンセント・スイッチの分解(組込み)機器の連用取付枠への固定とケーブル接続

なお、新築時の電気工事の際に、この送り穴が既に使用されている場合があります。その場合は送り穴が使用されていない別の電源コンセントを探してください。(コンセントボックス内で差し込み型コネクタなどを使用して無理やり分岐させることも出来ますが、まずは送り穴を使用していないコンセントを探すのがよいかと思います。)

5.分岐させた電源ケーブルの屋根裏への配線

屋根裏から壁の隙間に挿入された電源ケーブル

分岐させた電源ケーブルは、屋根裏を配線して反対側に送り込みますが、まずは送り穴に接続したケーブルを屋根裏まで到達させる必要があります。屋根裏までの配線は、通常は重力を利用して屋根裏側から壁の隙間にケーブルを送り込む(写真参照)のですが、ケーブルに曲げ癖などがあるため、狙った場所にはなかなか落ちてくれなくて苦労します。

電源ケーブルの壁内垂直配線に使用する釣り用のラインとおもり

そこで右近次が使用しているツールは写真の釣り用の重りとラインです。こちらを使用すれば、おもりは確実に真下に落ちてくれますので、真下にケーブル配線する際にはとても便利です。また、何かに当たると”コツっ”という音がしますので、落とした位置が狙った位置からどのくらいずれているか?を何となく把握することができます。

おもりを使って上下にラインを通せたら、そのラインに配線したいケーブルを括り付けてケーブルを送り込むことで電源ケーブルが配線できます。ラインは途中で切れたりしないよう2号以上の丈夫なものを使用してください。

6.屋根裏の電源ケーブル配線-足場の確保

屋根裏までケーブルを配線出来たらそのケーブルを反対側の壁まで送り込むのですが…今回はそのケーブルを配線するエリアの横(寝室の真上)に屋根裏収納があるため、ケーブルを通すスペースが限られています。そして、右近次が反対側の壁まで移動するための足場(柱)がありません。

なお、屋根裏(天井裏)には太い柱以外にも細い角材が配置されていますが、それは2階の天井を吊っている角材です。人が乗れる程の強度はありませんので、乗ったら天井が抜ける可能性が高いです。大けがにつながりますので十分注意してください。(基本的に太い柱の上以外は乗らないでください。)

屋根裏を移動するために設置したはしご

そこで今回は、適当な木材を準備し、反対側の壁側に行くための”はしご”を作成しました。見た目的にはちょっと…な感じですが、安価な2×4材を縦に使用することで、十分な強度を確保しました。(めったなことでは反対側までは行かないので今回はこの程度で十分と判断しました。)

屋根裏に設置したジョイントボックス ケーブル接続には差し込み型コネクタを使用

反対側までケーブルが配線出来たら、ジョイントボックスを設置して、あとで換気扇などが接続できるようにしておきます。なお、各ケーブルの接続は施工が簡単な差し込み型コネクタを使用しています。(差し込み型コネクタによるケーブルの接続方法は、差し込み型コネクタによるケーブル接続にて詳細を紹介していますのでご参考にしてみてください。)

また、電源コンセントを追加するためには、反対側の壁内にも電源ケーブルを送り込んであげる必要がありますが、反対側の壁は外壁なので、壁内には断熱材が配置されています。その分だけ壁内の空間が狭くなり配線難易度が少し高くなりますので注意が必要です。(先ほどの”おもり”などを駆使して配線しました。)

7.壁の穴あけとコンセントボックスの埋め込み

続いて、反対側の壁(室内側)の施工をしていきます。

壁内に電源コンセントを設置する場合には、壁に穴を開けてコンセントボックス(スイッチボックス)を埋め込む必要があります。作業の詳細は以下のリンク 石膏ボードの穴あけとコンセントボックスの埋め込み で紹介していますが、右近次がDIYで使用しているコンセントボックス(スイッチボックス)は下記です。

未来工業のパネルボックスです。従来のコンセントボックスは壁内で近傍の柱にネジ止めしますが、こちらの商品では、左上と右下についている金属製の”羽根”とボックス(前面)のフランジが石膏ボードを挟み込んで固定してくれるので柱にネジ止めする必要がありません。後付け設置となるDIYに適した仕様になっています。

壁裏センサーで間柱の位置を把握

ただ、注意する点としては、”羽根”がボックスの外側に出る分だけ柱との距離を確保する必要があることです。よって、穴を開ける前に、写真のような壁裏センサー下地キャッチなどの工具を使用して、柱の位置を正確に把握する必要があります。

また、コンセントボックスを埋め込む前に電源ケーブルをコンセントボックスの穴に通しておくのを忘れないでください。コンセントボックスを埋め込んだ後に、コンセントボックスの小さな穴にケーブルを通すのは非常に難しいので。

8.電源コンセントの取り付けと仕上げ

コンセントボックスを壁内に埋め込んだら、コンセントを取り付けていきます。今回はあらかじめ金属フレームに取り付けられた3口のコンセント準備しました。(1口ずつのコンセント単体を使用する場合は、連用取付枠という金属のフレームにコンセント単体を1~3個固定して使用します。)

電源ケーブルが接続された新設の電源コンセント

接続は裏面の穴(端子)に芯線をむき出しにした電源ケーブルを接続するだけです。詳細は以下のリンク 電気機器の連用取付枠への固定とケーブル接続 で紹介していますが、注意点としては、すべての機器においてケーブルの被覆を剥く寸法が決まっています。各機器にスリットなどで明記されていますので、そちらをしっかり確認して指示通りの寸法になるよう施工してください。(「W」表示側にマイナス側の白線を接続することも忘れないでください。)

コンセントの金属フレームを壁に固定出来たら、その外側に樹脂フレームやカバーなどを組み付けますが、その辺の組み立て方法は、以下リンク 壁面設置コンセント・スイッチの分解(組込み)で紹介していますので ご参考にしてください。

以上で施工は完了です。

・ベッドサイドにコンセントを追加した感想

ベットサイドに追加した電源コンセント

今回は、屋根裏にケーブルを配線することによりベッドサイドにコンセントを追加することができました。これで就寝時のスマホ充電はバッチリです!

その左側の出窓エリアにも電源が行き届くようになりましたので、その出窓に小さな水槽でも新設して癒しの空間にしていきたいと思っています。

また、今回は屋根裏を有効活用してケーブルを配線しましたが、このようなDIYを行うためには、日頃から屋根裏の開発を進めておくことが重要だと思います。いざ屋根裏に入ろうとしたらどこから入ればいいか?わからない、屋根裏に入ったはいいが屋根裏が埃だらけで作業出来るような環境じゃなかった、では事前の準備だけで相当な時間がかかってしまうと思うので。

右近次が今まで実施した屋根裏DIYは、出入り口の新設【DIY】屋根裏点検口の追加設置 -屋根裏収納からの出入り口(扉の追加【DIY】屋根裏点検口に断熱性の高い扉を追加する)、足場の作成【DIY】屋根裏に足場となる作業スペースを作る、電源と照明の新設【DIY】屋根裏に電源ケーブルを配線し照明と電源コンセントを設置など。今後も「2階天井の断熱対策」など、いろんなDIYを実施していきたいと思っています。(屋根裏はいくら手を加えても家族に叱られない、未開発エリアなので:笑)

なお、今回ご紹介したような家庭用電源の電気工事は電気工事2種の資格が必要な工事になります。ご自宅の工事(非商用)は無資格でも問題ないとおっしゃる方もいますが、安全に対する知識を得るという意味でも資格の取得は重要だと思います。安全には十分注意してDIYを楽しみましょう♪

コメント

  1. フルカワ雄大 より:

    コンセントの増設は電気工事士の資格取得が必須になる作業です
    貴方は当然取得されているでしょうが、冒頭に注意書の1つはないと無資格者が作業してショートによる火災が起きかねません

    1. hidekick8 より:

      コメントありがとうございます。ご指摘いただいたとおり、記事にした工事は資格が必要な工事ですが、その旨が明記されておりませんね。追記して更新するようにします。ご指摘ありがとうございました。

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